茂木健一郎(@kenichiromogi)さんの連続ツイート第1009回「オーバーアチーヴの、イメージを変えよう」

まとめました。
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茂木健一郎 @kenichiromogi

連続ツイート第1009回をお届けします。文章は、その場で即興で書いています。本日は、さっきカフェオレを飲みながら考えていたこと。

2013-08-16 06:50:22
茂木健一郎 @kenichiromogi

おい(1)『天才マックスの世界』(原題 Rushmore)という映画がある。名門私立学校Rushmoreに在籍するMaxという15歳の少年は、課外活動(extracurricular)をやり過ぎて、落第している。蜂飼いクラブの会長やったり、フェンシングのキャプテンやったり。

2013-08-16 06:52:03
茂木健一郎 @kenichiromogi

おい(2)Maxの最大の才能は演劇の台本を書いて、演出をすることで、なかなか見事な舞台をつくる。そして、15歳にして、「ぼくは大ヒット演劇をつくった!」などとプライドを持つ。『天才マックスの世界』は、批評家からも高い評価を受けて、1990年後半を代表する青春映画の一つだ。

2013-08-16 06:55:02
茂木健一郎 @kenichiromogi

おい(3)『天才マックスの世界』を見ていると、高校生にとっての学校での勉強とは何か、そのイメージが全く異なることがわかる。特に、「オーバーアチーヴな人」のイメージが違う。Maxは諸教科は注意散漫でダメ、という設定になっているのだが、映画の冒頭、Maxが楕円曲線の難しい数式を

2013-08-16 06:56:43
茂木健一郎 @kenichiromogi

おい(4)解くシーンが出て来る。その前に、先生が、「これが解ければMITの博士課程だ」みたいなことを言う。つまり、数学におけるオーバーアチーヴのイメージが、15歳にして、すでに大学の博士課程のことをやる、というものである。この点が、標準化、年齢による横並び前提の日本と全く違う。

2013-08-16 06:58:07
茂木健一郎 @kenichiromogi

おい(5)繰り返し書いて来ていることだが、日本の偏差値受験の愚は、学ぶベき内容を年齢で横並びにしておいて、その中で点数を競わせていることにある。本来大海で泳ぐべきクジラも、プールでめだかの振る舞いを強要される。すると、オーバーアチーヴのイメージも予備校の模試で全国何位だったとか、

2013-08-16 06:59:22
茂木健一郎 @kenichiromogi

おい(6)偏差値がいくつだったとか、陳腐なものになる。『天才マックスの世界』はエンタティンメントだが、15歳の少年がどのような世界に暮らしているのか、その前提が全く異なっていることがわかる。高校の頃から、量子力学やったっていいし、ミュージカル作曲演出したっていいんだ。

2013-08-16 07:00:38
茂木健一郎 @kenichiromogi

おい(7)しばらく前に、スーパー高校生 @tehutehuapple が、いろいろやっているのに評価されない、と嘆いていた。気の毒。それぞれが好きな方向にオーバーアチーヴして良いのに、「鋳型」を充たすかどうかばかり気にする社会。今すぐ変えないと、人間盆栽ばかりできちまう。

2013-08-16 07:02:46
茂木健一郎 @kenichiromogi

おい(8)教育システム変えるとか、そういうのは時間かかるし、大学入試の変化も手続き面倒。しかし、子どもたちの「今」は、もう二度と戻って来ない。その意味では、今すぐ、日本の鋳型システムからデカップルするしかないと思う。@tehutehuappleはすばらしい模範だ。

2013-08-16 07:04:42
茂木健一郎 @kenichiromogi

おい(9)@tehutehuapple は、『天才マックスの世界』の中にいれば、何の違和感もないのにね。ところで、大学を舞台したおばかな青春映画の傑作が、『天才アカデミー』(原題 Real Genius)なのですが、両者は一続き。大学っぽい感じが、高校から始まっているのイイネ。

2013-08-16 07:07:12
茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、連続ツイート第1009回『オーバーアチーヴの、イメージを変えよう』でした。この連続ツイートの「古典」(東日本大震災前日まで)を精選した『考える脳』(PHP研究所)、改めて、夏の読書に、じっくりぜひ。 http://t.co/l6c7L6Av5q

2013-08-16 07:08:12

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