平成25年台風第15号を通して、みなさんに「台風」の常識を再確認

MINNA NO KinoP＠とほほ会 @minna_no_kinop

１．今週末から週明けにかけて台風15号が西日本を縦断するのではないか、との予報が出されていますが、台風について意外に知らなかったり、間違って思い込んでいたりする所があっては対策に問題が生じ、「減災」にならない恐れを感じたため、プチ解説を致します。

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２．まず、台風において最も荒れている所はどこであるか皆さんはご存じでしょうか?　最近は気象予報士の方々が台風情報の際にわかりやすく解説され、その時にどこが最も荒れるのかを話される事も多いので、ご存じの方も多いかと存じますが、敢えて確認です。

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３．ここで「中心」と思われた方は残念です。正解は「進行方向に対して中心よりやや右側の位置」です。なぜならば、台風は反時計回りに渦を巻き、渦の流れに従って四方八方から空気が流れ込んできます。そして台風自体も偏西風や高気圧から吹き込む風などにあおられ移動します。

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４．すると台風の右側半分では、台風本体を押し流す風の向きと、台風をめがけて吹き込んでくる風の向きが一致します。つまり風の威力が加算されるわけですから、他の地点よりも荒れるのです。一方で台風の中心は風が打ち消されるため弱くなります。 http://t.co/95n3H6Dwr4

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５．非常に強い勢力以上の台風になるとよく中心に「台風の目」が現れますが、ここではその打ち消し合いのために、全く風が吹いていない状況になるのです。つまり台風の中心よりも少々ずれた箇所が最も荒れ、特に吹き込む風と押し流す風の向きが一致する右半分が非常に荒れるのです。

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６．今回の台風15号においては、まだ予報円が大きくどのコースを辿るかは大方不明ですが、ど真ん中のコースを辿った場合、台風の中心より右側(危険半円)に当たる恐れがある地域は、九州の熊本・大分以南、四国、近畿の兵庫・大阪以南といえましょう http://t.co/wP96gFxN0k

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７．ただ、台風の予報円を見ればわかりますように、台風は日本付近で衰え、上陸するかどうかのタイミングで暴風域を失う予想がされています。ともすれば、今回の台風は風よりも雨に警戒しなければならない台風と言えるでしょう。

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８．今、季節は夏から秋へ変わろうとする時期にあり、日本付近には秋雨前線があります。この秋雨前線は台風がやってくると刺激されて活発になり、大雨をもたらす特徴があります。 http://t.co/bjmUYTbHAf

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９．ともすれば、台風の右側は雨、風ともに強まり大荒れの天気になる事は避けられません。特に、既にこれまで2度も豪雨被害に苛まれている山口、島根では「二度ならず三度までも」豪雨被害にあう恐れがあります。 http://t.co/UqYy3QSovB

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10．台風のシーズンはまだ始まったばかり、9月は一年で最も台風が接近・上陸しやすい月間です。今年は沖縄からフィリピンにかけての海水温が例年と比べ異常に高くなっているため、下手をすれば11月頃までは台風の接近・上陸に警戒する必要があるかもしれません。

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11．人災は防げますが、天災は完全に防ぐ事は不可能です。少しでも天災を和らげる「減災」は、雨ならば土のうを積むか、早めに避難所や高台に逃げる、風ならば早めに避難所へ逃げ、外には出ない、と、私たちにできることはいくらでもあります。

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12．台風を含む自然の脅威は、予想が当たる場合もあれば外れる場合もあります。外れれば「良かったね」で済みますが、当たれば洒落にならない事になります。当たるか外れるかは別にして、対策はしっかり致しましょう。 (了