荒木優太『小林多喜二と埴谷雄高』感想集

在野研究者・荒木優太が2013年2月20日にブイツーソリューションから自費出版した文学研究書『小林多喜二と埴谷雄高』の感想を集めてみました。発売から半年、これ以外にも様々な反応をいただき、感謝の至りです。御購入はコチラ(http://amzn.to/1aa4EDB)から。
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山崎行人 @ya039_kiyoshi

@arishima_takeo 私も一冊買い求め、読みました。とても刺激的な論考で、特に第4章「政治「と」文学」における「と」の思想が勉強になりました。ただ、論理学で連言AかつBは、ABの共立「と」を意味するのではなく、その共通部分を指すのだと思いますが。最後に、埴谷いいですね。

2013-02-22 23:41:12
杏ゝ颯太 @annedosota

荒木優太さんの『小林多喜二と埴谷雄高』、とりあえず序章を読んでみた。前提知識が皆無なので細かいところはまったくわからないが、対極にある2人の差異をむやみやたらに強調するのではなく、対極にあってもなお(あるからこそ?)共振する部分を記述しようと試みているようだ。

2013-02-24 14:46:09
杏ゝ颯太 @annedosota

荒木優太さんの『小林多喜二と埴谷雄高』第二章まで読了。何か最近は、千葉雅也さんの講演含め、「組織・社会・関係からの分離・逃走」みたいなことに関心があるのだけど、この本もまさにそれに近いことを扱っているような気がしていて、このタイミングで読むべき本だった気がする。

2013-02-25 18:20:18
杏ゝ颯太 @annedosota

荒木優太さんの『小林多喜二と埴谷雄高』読了。恥ずかしながら何の予備知識もなく読んだが、それでもいろんなことを考えることができた。読み手の読みたいように読める本だと思う。今こうして本が読め、図書館や大きな書店が身近にある自分の環境について改めて考えさせられた。

2013-02-26 12:32:58
荒川佳洋 @y_arakawa1970

@arishima_takeo 『小林多喜二と埴谷雄高』手にしました。あとがきから拝見、とても好ましい。ゆっくり読みます。あとがき前頁なので目についたが、註【96】の野間宏、堀田善衛の作品は逆様に、善衛は善作、の誤記。『我塔はそこに立つ』は〝わが〟では。正誤表を挟むこと勧めます。

2013-03-03 22:20:43
荒川佳洋 @y_arakawa1970

車中読書『小林多喜二と埴谷雄高』は新鮮な視点で読ませる。往復で90頁まで進む。著者校正のミスが多いのが気になるが、けっこう夢中になって、むかし読んだ平野謙、中野重治なんかの政治と文学論争を思いだしながら読んでいる。荒木優太さんは87年生まれだそうだが文章は老成しているような。

2013-03-04 23:45:01
荒川佳洋 @y_arakawa1970

荒木優太さんの『小林多喜二と埴谷雄高』読了。多喜二の文学につぶさに分け入って、いままで読んだどの多喜二論より切り口が刺激的だった。戦前・戦中の〝パルタイ〟論あるいは位階制組織論としても読めておもしろかった。この本に触発されて色々思ったことをメモ的につぶやいておこう。

2013-03-20 00:27:04
荒川佳洋 @y_arakawa1970

①多喜二がリーダピリティ(荒木さん注・読みやすさ)を高めることに関心を払った件。プロレタリア文学はプロ純文学と、プロ大衆文学に分かれて存在していた。既成文壇と同じく両方にまたがる作家と大衆専門作家がいた。プロ文学の革命目的の啓蒙からすれば知識人向け、大衆向けというように分けたか。

2013-03-20 00:57:55
荒川佳洋 @y_arakawa1970

②多喜二でいうと、壁小説、『蟹工船』などは大衆向け、『党生活者』は知識人向けとなるか。大衆が党で働く工作者の話を読んでも仕方ないから。現在の〝民主文学派〟にいたるまで、プロ文学には私小説の系譜があり、多喜二もその誘惑に抗しきれないところがある。

2013-03-20 01:07:23
荒川佳洋 @y_arakawa1970

③平野謙は松本清張の文学を「プロレタリア文学の理想が戦後になって到達した作品群」だというような評価をしていた。プロ文的主題と面白さ、読みやすさの追求において。

2013-03-20 01:14:29
荒川佳洋 @y_arakawa1970

④『党生活者』で不思議なのは、日々権力と対峙して生活している者が、夫婦を装っていますよ、連絡はこうして取り合っていますよ、といった内情を暴露していることだ。これは利敵行為で、しっかりした〝党〟なら査問にかけられるべきこと。投獄と亡命ですでに〝党〟の実体はなかったのだろうか。

2013-03-20 01:25:30
荒川佳洋 @y_arakawa1970

ふう。まだあったが、鼻炎悪化。荒木優太著『小林多喜二と埴谷雄高』一読の価値あり、と宣伝しておきます。

2013-03-20 01:32:41
荒川佳洋 @y_arakawa1970

@yukiitirou 若い荒木優太さんが『小林多喜二と埴谷雄高』の中で興味深いパルタイの組織分析をしていますが、党のムビョウ神話が崩れるまで多くの作家知識人が翻弄されましたね。ぼくたちはなんとなくその感覚が分かるような年代だったかと思いますが。

2013-05-26 20:39:39
千坂恭二 @Chisaka_Kyoji

荒木優太『小林多喜二と埴谷雄高』を読む。戦後の「政治と文学」論争は、道徳論だったという視点に立ち、多喜二と埴谷の作品から、文学における「政治と文学」の問題の意味を捉えなおしてみようという力作。文庫本の版形の自費出版だがアマゾンで購入出来る。発売元を探せば書店販売も可能だろう。

2013-03-06 14:39:51
千坂恭二 @Chisaka_Kyoji

@arishima_takeo 小林多喜二に対する読みがなかなか新鮮で、伝統的なプロレタリア文学論やそれについての理解とは異なり、埴谷雄高の箇所より小林多喜二の箇所の方が読み応えがありましたよ。

2013-09-03 10:40:54
さえきかずひこ @UtuboKazu

@arishima_takeo 『小林多喜二と埴谷雄高』読了しました。荒木さんのこのふたりについての考察はまだ続くのかな~という気がしました。第4章でつぶさに述べられる多喜二のテクスト観がこんにちのウェブ文藝(?)にも通じるようでとても興味深かったです。

2013-03-06 13:44:55
さえきかずひこ @UtuboKazu

【小林多喜二と埴谷雄高/荒木 優太】小林多喜二と埴谷雄高というあまり読まれない作家ふたりの間で身をよじりながら、それぞれの魅力を正剛な文体であぶり出す試論。文藝批評としての完成度については何とも言えな... http://t.co/66MycYir4u #bookmeter

2013-03-06 13:37:32
さえきかずひこ @UtuboKazu

@arishima_takeo お、千坂さんも多喜二の箇所が面白い、と。じつに同感ですなぁ。

2013-09-03 10:56:08
結崎剛|歌集『幸福な王子』 @youquigo

荒木優太(@arishima_takeo )さんの可愛らしいご本『小林多喜二と埴谷雄高』(http://t.co/sXxuWc3gWe)購入しました。タイトルの「と」に込められた著者25歳の心意気に惹かれて。いい題だねえ。 http://t.co/cynpYH80fB

2013-03-08 20:52:41
魔球 @maqqun

〈とはいえ、しかもなお、私は敢えて繰り返すが、或る思想がもつ発想の根源が目に見え手に触れられる具体的なもの以外たり得ぬという性格は、最後まで喪われるものではないのである。つまり、目に見え手に触れられるものが、私達の開眼を待つて、私達のまわりにひしめきあつているのだ〉

2013-03-25 20:20:18
魔球 @maqqun

荒木優太『小林多喜二と埴谷雄高』のなかにあったハーニャの評論からの引用。埴谷雄高って妄想大爆発なんだけど、そのおおもとが子どもの考えるような、現実のなかである瞬間たしかに触れるような疑問からはじまるのだ。そうなのだ。

2013-03-25 20:24:09
魔球 @maqqun

これいい本だな。あたらしい視点をつくってくれたわ~。

2013-03-25 20:27:52
nt @ntmini

小林多喜二は『蟹工船』『党生活者』、埴谷雄高は『死霊』『虚空』しか読んでいないし、さほど関心のある作家と...『小林多喜二と埴谷雄高』荒木 優太 ☆4 http://t.co/Yo630cdzvI #booklog

2013-04-27 21:00:06
耳証人 @mimishonin

待ち時間に読み終えた本四冊、木村重信「ヴィーナス以前」(中公新書)、荒木優太「小林多喜二と埴谷雄高」、建築と日常 別冊「多木浩二と建築」、多木浩二「写真論集成」(岩波現代文庫)、捲り読み部分もあったので、今夜再び順番に読む予定。 http://t.co/NYuFWkUFV0  

2013-04-25 18:53:23
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耳証人 @mimishonin

今日はSK+「ル・コルビュジェの住宅と風のかたち」、松田哲夫「印刷に恋して」、多木浩二「神話なき世界の芸術家」、荒木優太「小林多喜二と埴谷雄高」の四冊読了。「小林多喜二と埴谷雄高」は数日前に読んだが、面白いので再読した。 http://t.co/xu0U9zqmHL

2013-04-29 16:01:26
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