古川享氏 富田倫生氏と「パソコン創世記」を語る

元MSKK社長、会長、最高技術責任者を歴任し、日本のパソコン創世記からの中心人物であった古川氏が、青空文庫主宰者である富田倫生氏とその代表作「パソコン創世記」について語る。
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古川 享 @SamFURUKAWA

富田倫生さん、逝く... 近年の「青空文庫」の活動以前には、PCの歴史を一緒に創造された同士、希有なジャーナリスト!富田倫生追悼イベントと「本の未来基金」創設のお知らせ http://t.co/fLiYgMoC39

2013-08-29 22:12:41
古川 享 @SamFURUKAWA

富田倫生さんの、「パソコン創世記」を読み返していたら、朝になってしまった。http://t.co/f9amJTmC4l 私はPC業界を引退したとき、富田さんと「パソコン創世記」で語られていない黎明期の各社の姿や日本の志士たちの話を、続編として恊働執筆したいと申し入れた。

2013-09-02 21:46:25
古川 享 @SamFURUKAWA

「パソコン創世記」は、田原総一郎氏の取材を通じて、当時のソフトバンク「The Computer」の記事として富田さんが執筆、共同出稿されたパソコンの歴史的インタビューを基に加筆修正されている。緻密な調査と個人の曖昧な記憶の違いを事実として精査し、完成されたものである。

2013-09-02 21:54:43
古川 享 @SamFURUKAWA

富田さんは、当時のアスキーとマイクロソフトの関係、B-TRONに対する史実や、IBMとのOS/2開発の経緯、など私の知り得る範囲の事実を決して一方的な意見として取り入れることなく、必ず自分の眼で対峙する別の意見や見解を自ら取材され原稿を執筆された、一流のジャーナリストであった。

2013-09-02 21:59:33
古川 享 @SamFURUKAWA

2005年に、私はPC業界を引退した時に、「パソコン創世記では、当事者がまだ現役で触れることのできなかった事実や、細かい背景、実は...という話の加筆、そして当時活躍したPC業界の志士たちの話を盛り込みたいと」富田さんに恊働で取材/執筆したいと申し入れた。

2013-09-02 22:05:55
古川 享 @SamFURUKAWA

優しい富田さんは、その申し入れを聞き入れてくれたのですが、「古川さん、実は持病があって、貴方のその申し入れを受け入れるだけの体力が自分には残っていないんだ、ご免ね」とのお返事で、当時佳境に入っていた「青空文庫」の立ち上げに全ての力を燃焼させ、燃え尽きてしまったのだと思います。

2013-09-02 22:11:21
古川 享 @SamFURUKAWA

つまり、1. せっかくCD-ROMは共通メディアなので、どのOSでも読めるようにしてね!2. これからOSに依存しない、コンテンツの編集ツールが産まれるので、それをベースに電子出版に備えてはどうでしょう?という提言が、マクロメディアのフラッシュや、HTMLに繋がっていくのでした。

2013-09-02 22:59:29
古川 享 @SamFURUKAWA

私としては、取材費を支援して貰って御用ジャーナリストに成り下がっている輩の発言を戒めるためにも、「パソコン業界の正史を執筆するかな」と思っていたのだけれど、富田さんの「パソコン創世記」を再読して感涙、自分の狭い了見に嫌気がさした。9月25日のお別れ会に伺い冥福をいのりたい。

2013-09-02 22:28:05
古川 享 @SamFURUKAWA

実は、最近あるジャーナリストが「古川はもう終わってしまった過去の人だ」と吹聴しているのを耳にして凹んでいた。それは、PC業界からは去ったけれど、自分なりに新しい領域で頑張っているつもりなのだけれど... 「老兵は死なず、去り行くのみ」の心境だったのであーる。

2013-09-02 22:19:56
古川 享 @SamFURUKAWA

パソコン創世記に初代のエキスパンドブック版はMacでしか読めなかったので、古川から「Windows版は?」と宿題を出されとあるが..それには、2つの背景が...1. 当時Macの3.5インチフロッピーとMS-DOSの3.5インチは全く互換性がなく読み書きが出来なかった。

2013-09-02 22:44:59
古川 享 @SamFURUKAWA

物理的には、同じメディアなのに読み書きができない、データの相互利用ができない、という利用者にとっての不便を解消するために、次世代のメディア(CD-ROM)では、互換性を堅持しようとアップル社と仕様策定をしIEEEの標準フォーマットとして提言した。

2013-09-02 22:50:05
古川 享 @SamFURUKAWA

というわけで、CD-ROMは異なるOSでも読めるので、同一のマルチメディアタイトルやコンテンツがMac/DOS両用として出版できるようになった。ところが、エキスパンドブック版は、編集ツールと再生ソフトをMac専用品を使ったために「パソコン創世記」PCで読めないということになった。

2013-09-02 22:56:16
古川 享 @SamFURUKAWA

つまり、1. せっかくCD-ROMは共通メディアなので、どのOSでも読めるようにしてね!2. これからOSに依存しない、コンテンツの編集ツールが産まれるので、それをベースに電子出版に備えてはどうでしょう?という提言が、マクロメディアのフラッシュや、HTMLに繋がっていくのでした。

2013-09-02 22:59:29
古川 享 @SamFURUKAWA

”古川から「Windows版は?」と宿題を出され”とだけ読むと、「マイクロソフトはそうやってやんわりと圧力かけていたんだね」と誤解されそうだけれど、歴史的事実は記した通り。だからEPUB3に対抗する勢力に東北の震災支援と称して政府が20億円も使ったという話に憤りを感じるのだ。

2013-09-02 23:09:55
古川 享 @SamFURUKAWA

OSに依存しない互換性の堅持は、JPEGや音声/動画ファイルの再生からDVDへ、異なるOSの上でも好きなフォントを自由に選択できるTrueTypeの技術、もちろんHTMLによるコンテンツ閲覧などなどに展開した。ところが、HD-DVDとブルーレイで最悪な状態に陥るのであった。

2013-09-02 23:18:21
古川 享 @SamFURUKAWA

キヤノン社のNAVI、良く覚えています。Canonは、実はアップルやマイクロソフトに先駆けて「オーバーラップ・ウィンドウに関する基本特許」「タッチパネルやマウスデバイス」「光ファイル」「CAT」http://t.co/tX6ON3qlas などの研究開発/製品化をしていました。

2013-09-02 23:29:12
古川 享 @SamFURUKAWA

CanonのCATや、MS最初のMDOS(8bitのOS)を松下通信工業がMyBrain700用に採用した話、NECのITOSや土岐さんのBASIC、NEC神戸の古山さんと管理工学研究所が開発したN88(86)BASIC、PC8001Aの米国展開など富田さんと共著してみたかった。

2013-09-03 03:50:45