場末の「ネトウヨ」が考える「はだしのゲン」問題の本質~朝日新聞・高久潤記者とすべてのメディアの方に捧げる考察

場末の「ネトウヨ」が考える「はだしのゲン」問題の本質~朝日新聞・高久潤記者とすべてのメディアの方に捧げる考察
1
@yukokumusume

【連続ツイート】場末の「ネトウヨ」が考える「はだしのゲン」問題の本質~朝日新聞・高久潤記者とすべてのメディアの方に捧げる考察

2013-09-04 17:12:09
@yukokumusume

(1) 戦後日本人が民族として共有し政治に反映出来た太平洋戦争の歴史観は2つしかない。それは「日本は悪いことをした」という歴史観と「日本は良いことをした」という歴史観である。

2013-09-04 17:13:08
@yukokumusume

(2)「はだしのゲン」問題の本質を一言で言えば、前者の歴史観に基づく政治運動が作品を学校に持ち込み、後者の歴史観に基づく政治運動が作品を学校から排除しようと試みた、それだけの話である。

2013-09-04 17:13:23
@yukokumusume

(3)読み違いをしてはいけない。「言論の自由」を守るために政治運動が行われているのではない。まず政治運動があって、運動の方便として「言論の自由」が語られてるだけである。

2013-09-04 17:14:02
@yukokumusume

(4)だからこそ、船橋市立図書館の廃棄事件の時に産経新聞が格調高く語った理念を今回は朝日新聞が説き、当の産経新聞は「永井豪の『ハレンチ学園』はついぞ小学校の図書館に置かれなかったが誰も言論抑圧とは言わなかった」と書いて平気のへっちゃらなのである。

2013-09-04 17:14:21
@yukokumusume

(5)産経新聞がどう書こうとも「ハレンチ学園」が図書館に無いのは立派な言論抑圧だ。1970年代、中学校長会やPTAは「ハレンチ学園」に対して作者の人格攻撃を含む激烈な糾弾を行い、回収した漫画を校庭に積んで火をつけて焼いたのである。

2013-09-04 17:14:59
@yukokumusume

(6)「誰も言論抑圧と言わなかった」のは産経新聞を含む言論機関がそう言わなかったからである。その不明を恥じるどころか尻馬に乗って「問題ない」理由に持ち出せるのはもちろん、すべてが政治運動であり言論の自由は単なる方便だからである。

2013-09-04 17:15:29
@yukokumusume

(7)言論の自由が方便なのは朝日新聞も同様だ。船橋市西図書館蔵書破棄事件の最高裁判決の四日後の2005年7月18日、朝日新聞は「声」欄に「図書館の本を廃棄した心は」という投書を掲載している。全文は表題を検索すれば読めるが、一部引用する。

2013-09-04 17:16:28
@yukokumusume

(8)(引用ここから)司書が独断で処分を行ったのは、採択が論じられている「新しい歴史教科書をつくる会」に関係する本だが、司書の中立性は職務であり、彼女の行為は違反である。しかし、子どもと良書に尽くしていた彼女だからこそだったと私は感じる。

2013-09-04 17:18:01
@yukokumusume

(9)表現や思想の自由と、教育。「新しい歴史教科書」が国内を越えて問題となる中、このジレンマは見逃されるべきではない。(引用ここまで)

2013-09-04 17:19:02
@yukokumusume

(10)まるで敗戦確定の撤退戦で自分は逃げながら最後の残弾を支援ゲリラに渡して撃たせてみたような紙面づくりだが、まず船橋市図書館は学校図書館ではない。廃棄されたのは教科書ではなく107冊の一般書籍である。司書が行ったのは閉架ではなく廃棄である。

2013-09-04 17:19:33
@yukokumusume

(11)これを平気で「ジレンマ」と書けるのも、そんな投書を載せて恐怖を感じないのも、すべてが政治運動であり言論の自由は単なる方便だからである。

2013-09-04 17:19:52
@yukokumusume

(12)「はだしのゲン」には少なくともふたつの価値がある。ひとつは、あの戦争で日本人が正しく怒った瞬間があったという歴史の記録としての価値である。

2013-09-04 17:20:44
@yukokumusume

(13)正しく怒る。それは目の前で原爆の炎に肉親や兄弟が焼かれる人の世の不条理を経てなお、復讐の呪いではなく「人は人間を諦めない」と叫ぶ絶叫のような怒りである。作品を通して何度も繰り返される「麦のような生き方」がこれであり、岡本太郎「明日の神話」のテーマとまったく同じ主題である。

2013-09-04 17:22:13
@yukokumusume

(14)近代以前から脈々と受け継がれた日本人の霊性と信仰に基づくこの驚くほど透明感のある澄んだ覚悟は、現在も、反戦や反核とは何の関係もない現代のアニメ作品などで、作品のクライマックスに日本人の琴線に触れる言葉としてひょっこり現れる主題と根底で繋がっている。

2013-09-04 17:22:45
@yukokumusume

(15)「希望を抱くのが間違いだなんて言われたら、私、そんなのは違うって、何度でもそう言い返せます。きっといつまでも言い張れます。」

2013-09-04 17:24:12
@yukokumusume

(16)「あなた達の祈りを、絶望で終わらせたりしない。あなた達は、誰も呪わない、祟らない。因果はすべて、私が受け止める。だからお願い、最後まで、自分を信じて。」

2013-09-04 17:24:32
@yukokumusume

(17)「もういいの。もう、いいんだよ。もう誰も恨まなくていいの。誰も、呪わなくていいんだよ。そんな姿になる前に、あなたは、私が受け止めてあげるから。」(「魔法少女まどかマギカ」最終話 より引用)

2013-09-04 17:25:54
@yukokumusume

(18) 「はだしのゲン」のもうひとつの価値。それは、そういった日本人の素朴な怒りや覚悟が、現実には高度に洗練された政治運動のイデオロギー対立の中に吸収される過程でいつしか輝きを失い、最後は人の心に響かない紋切り型の政治運動の言葉に変質していった無残な記録としての価値である。

2013-09-04 17:28:21
@yukokumusume

(19)マスメディアで日々仕事をされている方に呼びかけたい。私は「マスゴミ」という言葉を使わない。使いたくない。なぜなら、あなた達がゴミではなく、同じ時代を生き、同じ文化のもとで育った同じ日本人であることも、あなた方を支配するものが日本的な会社の論理であることも知っているからだ。

2013-09-04 17:31:14
@yukokumusume

(20)だから呼びかけたいと思う。過去のイデオロギー対立の経緯でグチャグチャに絡みに絡んで、もはや考える価値も語る意味も持たなくなっている空虚な言葉と思考の糸をいちど解きほぐして、成熟した価値観の布に編み直す、知的でエキサイティングな仕事に、そろそろ取り掛かって頂けないだろうか。

2013-09-04 17:34:38
@yukokumusume

(21)困難な作業だが、基本的なアプローチはとてもシンプルだと思う。我々はスティーブ・ジョブズがスタンフォード大学の卒業式のスピーチで述べた「点と点をつなぐ」をやるときに、あちこち、つなぎまちがってしまっただけなのだ。だから、処方箋は、そう。 「点と点に戻す」をやればいいのだ。

2013-09-04 17:35:57