とあるシンポで情報伝達の難しさを意識させられた次第
その限定付きでの話でした。 @fuka_fuka_mfmf: #librahack 「今回と同様のプログラムを意図的に使用したら、完全に偽計業務妨害となる」は明確に誤り。「脆弱性の手当がされないままのサーバに対して」という限定がない限り。
2010-10-02 18:03:49#librahack 取材してきました。面白いシンポだったのに、ツイッターではうまく情報が伝わっていないように思います。大屋さんの話、総じて言って情報ネットワーク法学会での石井さんの発言とそう変わりありませんでしたよ。
2010-10-02 18:09:30大屋さんご自身がいずれ説明なさるだろうとは思いつつ、今日の発表について覚え書きにしておきます。まず、法律論の見地から、「因果関係」は被害者側の事情を知らず、予測できなかったとしても認定されるという話がありました。 #librahack
2010-10-02 23:20:07続いて、犯罪とは違法性と有責性の両方が満たされた場合に成立するという解説がありました。違法性とはその罪の構成要件に合致しているか。有責性とは、故意や過失が存在しているか。今回の事件に関していうと、構成要件は満たしている。 #librahack
2010-10-02 23:21:57有責性、故意の立証に関して言うと、逮捕後の調べの中で認められないという判断がなされた。違法性はあるが有責性は立証できず、起訴猶予処分になったのだろうとのことでした。 #librahack
2010-10-02 23:23:20続いて、「なぜ図書館システムに欠陥がないことを前提としたのか」「動作結果を十分検証しなかったのか」「ISPの問題だと軽視したのか」「図書館に問い合わせをしなかったのか」として、librahack氏側にも問題がなかったわけではないとの指摘がされました。 #librahack
2010-10-02 23:25:43続いて、警察の捜査について、被害発生以前の早期介入を求めてきたのは国民である(例:ストーカー、児童虐待)との指摘がありました。大屋さんは、警察の結果発生へのlibrahack氏の寄与度の検証は不十分だったとした上で、結果は確実に発生している、としました。 #librahack
2010-10-02 23:28:02さらに、「外注のパラドックス」の話がありました。適切な発注のためには知識・技能が必要だが、知識・技能がないから外注している。警察庁など中央は質の良いサイバー捜査班もあるが、都道府県警に分権された結果、地域間格差が増大しているという問題提起がありました。 #librahack
2010-10-02 23:30:43その上で大屋さんは、法律は最低限の道徳であり、刑法は最後の手段だ。今回の問題はlibrahack氏と図書館の間で合意形成の協議がなされていれば事件にはならなかったものであり、合意形成をさぼったツケを強行法規に回さないでほしい、と指摘されました。 #librahack
2010-10-02 23:33:30その後の質疑応答で、岡本さんと大屋さんの間で議論がありました。岡本さんが、社会の様々なものに過失が潜んでいることを予見するのは業務性を帯びるのか、たとえば新幹線に乗ったときに事故死することを予見すべきなのかと問うたのに対し、 #librahack
2010-10-02 23:39:29大屋さんは、違法行為は予測しなくていいが、違法にならないことは予測が必要だ、たとえば車の運転中に老人が飛び出したり道路が突然陥没したりすることは予測すべきだ、と答えました。これは大屋さんがよく使う用語では「強い個人」と言うそうです。 #librahack
2010-10-02 23:42:11しかし、実際には我々は「強い個人」ではない。その隙間を国家が埋めている。たとえば大屋さんは生命保険の契約書にきちんと目は通していないそうです。なぜなら、保険業法というものがあって、保険会社のサービスを信用させてくれるからであると。 #librahack
2010-10-02 23:43:50大屋さん曰く、サービスはきちんとしているべきだし、それを国家権力が支えるべきではある。しかし、国家権力がネットに介入することが果たして愉快なのか。利用者側が欠陥もあると考えながらリスクも覚悟して振舞ったほうが居心地が良いのではないか、とのことでした。 #librahack
2010-10-02 23:45:19これに対して岡本さんから、少なくとも図書館のような税金を使っている公的サービスは信頼を前提とすべきでは、との問いかけがありました。大屋さんは、国家は何をするかわからないから皆で気をつけようというのが民主主義だ、と答えました。 #librahack
2010-10-02 23:46:43また、大屋さんからは、無言電話を3ヶ月で970回かけて逮捕された例がある、アクセスの相場観はまだ社会で共有されておらず、技術者側からの積極的な情報提供や意思表示が必要だ、との指摘もありました。 #librahack
2010-10-02 23:48:05だいたいそんなところでしょうか。一応お断りしておきますが、以上の議論は会場大屋さんがでなさったことで、私の意見ではありませんので誤解のないようにお願いします。 #librahack
2010-10-02 23:49:37なので、今しがたした一連のツイートについて意味を突っ込まれても私には答えようがありませんので、よろしくお願いします。なんだか大屋さんが何を言ったか定かにならないままに話が進んでいるように見えたので、おおまかな流れを書いておきました。 #librahack
2010-10-02 23:52:06で、私の感想を言いますと、終盤の大屋さんと岡本さんのやりとりはとても興味深かったです。東京の市ヶ谷であった情報ネットワーク法学会の第2回座談会では、石井さんと上原さんの間で議論が始まったところでタイムアップになってしまいましたからね。 #librahack
2010-10-02 23:57:50石井さんと大屋さんの話で共通していたのは、法学的な見地からは逮捕自体は問題ではなく、問題があるとすれば逮捕された人を有罪と同一視、混同してしまう日本社会にある、という議論です。ただ、話がここへ及んでくると、ちょっと今回の件からは離れるかな、と私は思いました。 #librahack
2010-10-03 00:09:51.@reychan02 さんの「岡崎市立中央図書館事件パネル討論会の個人レビュー by reychan02」をお気に入りにしました。 http://togetter.com/li/55813
2010-10-03 00:13:35岡本さんの指摘で印象に残っているのは、岡崎市立図書館に対し、「図書館職員は情報の専門家。なぜ警察に相談を持っていく前に自分たちで今回の問題について調べなかったのか。000番台の棚を見なかったのか」というところですね。 #librahack
2010-10-03 00:14:00今回のパネラーだった4氏はいずれも、専門・関心分野によって切り口に違いは出たものの、それぞれ今回のlibrahack問題について深く読み込んでいるという印象を受けましたよ。 #librahack
2010-10-03 00:16:38また、今回のシンポに参加した中で最も多かったのが図書館職員だった、という点にも力強さを感じました。同数に近い技術者の参加もあったようです。こうして関心を持ち続ける人がいる限り、世の中は必ず良い方向へ進んでいくだろうと確信しました。 #librahack
2010-10-03 00:21:16#librahack いろいろあるんですが、会場にいた者の意見を幾つか。会場にいらした方、わざわざこの時間にTwitterをご覧いただいた方々、そして始めてこの話を知った方々に対して。
2010-10-03 00:47:16#librahack まず感じたのか、Ustなしとはいえ、Twitterのみで状況を判断するのは怖いということ。私の責任で名言しますが、実況担当の方の責任ではなく、Twitterだけをみてご自身の価値判断を下される方々は怖いと正直感じました。
2010-10-03 00:51:38