茂木健一郎(@kenichiromogi)さんの連続ツイート第1028回「どんな自分に、なりたいのか」
- toshihiro36
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どな(1)「やる気がでません」「やる気を出すには、どうすればいいですか」という質問を受ける。いろいろな答え方がある。たとえば、「小さな成功体験」が必要だと。どんなに些細なことでも、自分で達成できる実体験を持つことで、脳の報酬系が働いて、回路が強化される。
2013-09-08 08:22:59どな(2)「根拠のない自信」も大切である。「できる」と信じて、とにかく行動すること、始めてしまうこと。子どもは、「根拠のない自信」を持って、はいはいをするし、伝い歩きをする。人生で初めてのことの前で、いちいち立ち止まらない。だからこそ、子どもは成長していく。
2013-09-08 08:24:16どな(3)リスクをとることも、大切である。およそ、この世の中で、何か行動する時に、それに固有のリスクが付随しないことは、存在しない。偶有性を忌避していては、新しい局面は開かれない。不確実性があっても、敢えてチャレンジすることで、新しい世界、新しい自分に出会うことができるのである。
2013-09-08 08:25:54どな(4)「小さな成功体験」、「根拠のない自信」、そして「リスクをとること」。このような観点から人生をふり返ってみると、子どもの時のように新しいことに挑戦している時には人は伸びるが、大人になって、つべこべ文句を言ったり、他人に批評ばかりしている時は伸びない理由が見えてくる。
2013-09-08 08:27:42どな(5)ところで、「小さな成功体験」、「根拠のない自信」、そして「リスクをとること」は、どれも、「次のステップ」に導く、微分的な原理である。そのような時間を積み重ねて、どこに行くのか、積分的な原理も同時に必要なことは、言うまでもない。行動、成長して、どこに行くのか。
2013-09-08 08:28:42どな(6)どんな自分に、なりたいのか。そのことを見極めた時、初めて人は長期的なヴィジョンを持てる。もちろん、オスカーワイルドがかつて看破したように、「自分自身になりたい人は、どこに行くかわからない」。だから、具体的な職業や、地位でなくてもいい。あいまいなヴィジョンでもいい。
2013-09-08 08:29:39どな(7)例えば、「英語を駆使して、世界で活躍する」だとか、「いろいろな人に囲まれて生きる」とか、そのようなイメージでもいいから、どんな自分に、なりたいのか、方向性が見えてくると、それだけ努力する気持ちにもなってくる。やがてどこにたどり着きたいのかが見えれば、今の努力が輝く。
2013-09-08 08:30:51どな(8)もっとも、将来どんな自分になりたいのか、自分でもわからないことが多い。だから、他人との対話が重要になる。人に自分の目標を語ることで、次第にヴィジョンが明確になってくる。他人の目標も、参考になる。未来の自分の目標を立てるということは、つまり、一つの自己認識である。
2013-09-08 08:31:47どな(9)一番良くないのは、曖昧なものでも未来にこうなりたいというイメージがなく、自分では何も行動せず、努力せず、ただぶさくさと文句や批判ばかりしていることだろう。そうやっても人生は過ぎてしまうが、本当はもったいない。どんな自分に、なりたいのか。時には、真剣にふり返ってみよう。
2013-09-08 08:33:08