喜多野土竜先生のネーム大賞講評
新宿にゃう(ФωФ) 酔った勢いで帰宅したら毒を吐く予定。 漫画 on Webで最終審査に残れなかった馬鹿野郎どもは、刮目して読め!
2013-09-08 22:56:37ちゅうこって、自分なりの講評すっぞ。 俺に評価されてもなんの価値もねぇけど、なんかの役に立つかもしれねぇし、何の役にもたたねぇかもしれんが、酔っ払いのラブレターと思って読めや。
2013-09-09 00:03:23『ちんないっ!』 http://t.co/PnAlWzekT7 平均点はすげぇ高い作品。でもさ、これって危険なんだよ。自分が編集者時代、何より重視したのが1位票とワースト票。『バクマン』でもあったけど、様は20%でもいいから深く読者に届くことが重要なんだよなぁ。
2013-09-09 00:09:172位票や3位票をかき集めて上位に食い込んでも、そういう作家は、単行本が売れねぇ。悔しいけれど、今の時代は単行本が売れないと、編集部がどんなにプッシュしても、販売部のダメだしで単行本がストップしてしまう。残念ながらそれが現実。じゃあ、単行本が売れる作風にシフトできるかといえばムリ。
2013-09-09 00:12:25無い物ねだりしてもしょうがないから、自分の大衆性を大事にしつつ、尖った部分をどう育てるか。初期の『変』的な部分は真似してもダメだから、八月薫的なそそる見せ方って何か、追求してもいいはず。取り敢えず、北崎拓先生のサンデー時代のほのかなエロを読み直したら得るものがあるかも。
2013-09-09 00:16:29『今日は…』http://t.co/2Xg31ywFp0 他の人の評価は知らん! 俺は評価する。こんななんでもない日常を淡々と描きながら、緩やかな山場と緩やかな着地は、俺には書けん。この作品の凄さがわからんやつは、これを原作に書き直してみろ。クソつまらない日記にしかならねぇから。
2013-09-09 00:19:52殺し屋と会計士 http://t.co/jjLNAPPqMy 今回の応募作で多かったのが、ダラダラと世界観やら設定を語るゲーム漫画。そんなの説明されても、ウザいだけだっての。とっととエピソードに突入してキャラに興味を持たせろっての。その点で、いきなり事件に突入する間合いは絶品。
2013-09-09 00:24:58その点で、この作品は粗もあるけれど、短いページで世界観をパッと見せて引き込んでる。そりゃあ、殺し屋がなぜ殺し屋になったか、読者に類推させる断片がねぇとか、不満はあるが、んなもんは編集と打ち合わせする中で修正可能な粗。それよりこの切り取る力は大事にしたい。
2013-09-09 00:29:34とある夫婦の危機 http://t.co/gggby5wuJN 多分評価されないだろうと思ったら、案の定されていなかった。ハッキリ言えば、オチのアイデア不足。でも、そういう作品は編集がバカじゃなければ、あーでもないコーでもないと打ち合わせする中で全体像が徐々に定まっていくもの。
2013-09-09 00:36:57不眠王子 http://t.co/OlY6WRkgXO この作品もオチのアイデア不足。なんだよ、転んで偶然チンコ殴ったってせめてナルコレプシーぐらいアイデアに入れろって。ただ、逆説的に伸び代のあるアイデア不足。山本貴嗣先生のように、発想が足りないなら地道に取材し発想を鍛えるべし。
2013-09-09 00:43:12エロい漫画家。 http://t.co/BMxMPLfhPg これも伸び代のあるオチのアイデア不足。漫画家漫画描いても必然性がねぇ〜。ただ、このリズムは絶品。毛が絡んでSEXより気持ちいいってのは、オナニーの良さを読者に説得するのと同義。浮世艶草子の枕草子の回を読んで沈思黙考を!
2013-09-09 00:49:57化かすもの http://t.co/aEjmeeWNtW ええわぁ。ネズミのキャラも酒呑童子も、キッチリキャラの手がかりを読者に残してるし。ただ、その地味な上手さは読者には届きにくい。手堅さだけでは読者には届かない。劇薬かもしれんが、石川サブロウ先生の地味の中の華を研究すべし。
2013-09-09 00:55:50がくがくしかじか http://t.co/V1hwHd485T クッキーより百倍(当社比)いい。俺は結構うまいんだぜ臭が漂う作品より、淡々と描いてる実録漫画の方が、博多弁で艶付けがぁ〜という作品より絶対いい。変化球よりストレートの伸びが江川並みなんだから、そこで勝負しましょうよ。
2013-09-09 01:00:59殺人連鎖 http://t.co/wYRuNWcYz2 ひでぇ構成力。冒頭の交通事故からの繋がりが悪い悪い。ドラマティックにしようとして読者を混乱させてどうすんだタコ。こんだけコマ割りは雑で技術も稚拙なのに、最後まで読ませるのはセリフのセンスと読ませる力がいいから。
2013-09-09 01:05:25ひょっとしたら漫画家より小説家が向いてるかもしれないが、最小限のセンテンスで物語を転がす力は稀有。そのセリフ力に見合った演出力やコマ割りの文法を身につけて欲しい。藤田和子先生の初期作品『ライジング!』あたりから攻略してみるべし。100ページ模写すれば得る物あり。
2013-09-09 01:09:34静香のお仕事 http://t.co/98NW3q1I6C 圧倒的なキャラクターやアイデアで読ませる作家じゃない。ただ、地味な取材を厭わない根気はあるのだから、そこは武器。ただ、このアイデアではサラリーマンや主婦には実感がない世界。もっと身近で日常にあり得そうな事件に歩み寄るべし
2013-09-09 01:14:35たぶん、自分が取材したネタをそのまま使ってる感じ。そうではなく、100の取材の中の80は捨てる。アガサ・クリスティは自分の作品が受ける理由を、読者を少しだけ騙すと表現。大きく騙されると読者は白ける。大ネタではではなく小ネタを大切にすべし。
2013-09-09 01:17:27@takukitazaki このネタなら半ひねり、それこそノースキンで正常位では逆に遅漏になる、ゴム付き特殊体位でないといけない性癖になってた…ぐらいのオチは最低限欲しいですね。で、普通のキスでいけちゃったとか。ハードコアポルノに飽きたら明星のアイドル水着が新鮮、的なw
2013-09-09 01:22:44ゴーストアテンダント http://t.co/ITujajiwv2 リュックベッソン並みに長っ尻。それは、死神がなぜこんなことをやっているか、そこの描きこみというか匂わしがないから、二段落ちにしてしまって尺を稼ぐ感じになってるから。死神が狂言回しになってる以上、プラスα欲しい。
2013-09-09 01:27:47ヨガの炎 http://t.co/NMi0fxGLew 後半になるほど尻すぼみ。ただ、オチは悪くない。インチキヨガの師匠の技が、最初が凄くて後になるほど息切れしてるから、アイデアの見せ方の順番をもっと俯瞰したら面白さが増すはず。
2013-09-09 01:31:02例えば、梶原一騎は間違いなく代理ボール2号から先にアイデアがあったはず。星一徹の魔送球が原型だから。でも、梶原一騎は大リーグボール1号から先に見せて、二段構えにした。コレはスポーツライター時代、力道山のネタを要求され、ピストン堀口を書いた事に由来する。
2013-09-09 01:36:57人気絶頂の力道山のネタを書いたら、そこでお払い箱。しかし最初にピストン堀口を書き、その後で力道山のネタを書いたら、第三話のチャンスがある。最初に最高のネタをぶつけず、二段構えで勝負する戦略は、最初のネタのレベルが良ければ、破壊力が増すと心得るべし。
2013-09-09 01:39:56