古峰文三の艦船講座

やーねーもー、ブンゾーさん艦これに興味しんしんでやーねー
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Bunzo @Kominebunzo

赤城、加賀があんな姿になってしまったのはワシントン会議の場で日本海軍に空母に対する定見が無かったため。会議初期、日本が大型空母を計画している、との噂を本気で打ち消そうとしたその直後に米英に合わせて戦艦改造空母を主張。混迷の中、成り行きで建造に入ったのが天城と赤城。無理もない話。

2013-09-09 22:04:31
Bunzo @Kominebunzo

赤城の短い上部甲板からの同時発艦機数の少なさは早くから指摘されているけれども、造ってしまった以上しばらくはどうにもならない。速度も敵巡洋艦より遅く、空母としては使いものにならないけれども、さらに問題艦となった加賀があったので改造は後回しになる。この後悔はかなり激しい。

2013-09-09 22:10:49
Bunzo @Kominebunzo

蒼龍原案として知られる航空巡洋艦的発想は空母に対する知見の不足というよりもロンドン条約の影響が大きい。たぶん、ワシントン条約後に蒼龍の建造に踏み切っていたら普通の空母になっていたはず。それだけロンドン条約による補助艦艇劣勢は大きな影響を与えた。基地航空隊の充実と蒼龍原案は裏表。

2013-09-09 22:14:15
Bunzo @Kominebunzo

蒼龍は対空母攻撃用に独立行動する機動航空部隊用空母として日本が初めて手にした航空母艦。日本の艦爆はこの艦に搭載するために造られたといっても良いほど。独製高速艦獏計画が流れる中で「一号航空母艦用」と明言されているのが九六艦爆。空母建造は乗せる飛行機とも連動しているということ。

2013-09-09 22:19:35
Bunzo @Kominebunzo

蒼龍、飛龍と翔鶴、瑞鶴の関係は扶桑型と伊勢型に似ている。米空母と刺し違える機動航空部隊は4隻。この4隻が戦時に搭載する攻撃隊は全て艦爆となる予定。すなわち「戦艦は相手にしない空母」が生まれる。現実の攻爆混載は妥協と演習成績によるもの。赤城加賀には艦攻だけが振り向けられる構想。

2013-09-09 22:30:10
Bunzo @Kominebunzo

大鳳の計画は問題だった。翔鶴型の飛行甲板修理能力と時間が装甲空母案と比較検討されて装甲空母が選ばれたものの、主砲搭載案が再び持ち上がる。これは大艦巨砲主義というよりも主力前方で活動し敵巡との交戦が予測されたため。普通の空母として運用する、という航本の決断は一歩遅れ、迷いがある。

2013-09-09 22:43:40
Bunzo @Kominebunzo

高速空母は艦隊の運用には便利だったけれども、発着する飛行機隊としてはそうでもない。細長い船体はローリングが大きく、傾斜が激しい。安定した発着という点では戦艦改造空母が最も安定していて好評。過去をひきずる中途半端な赤城、加賀は捨て難い航空母艦でもある。

2013-09-09 22:47:49
Bunzo @Kominebunzo

改装で速力が改善した加賀と改装後の赤城の運用上の差はごく少ない。赤城は改装によって速力低下があり、両艦は空母として同じような性能になる。ひょっとしたら日本空母で一番使いやすかった艦は加賀かもしれない。

2013-09-09 22:51:19
Bunzo @Kominebunzo

第四次計画あたりから優秀船改造の空母や空母予備艦改造の小型空母が持て余し気味になる。飛行機の進歩というよりも、現用機の発艦性能が今ひとつだったことが大きな原因。意外にも九六艦戦は零戦よりも発艦性能が劣り、規定の発艦条件、合成風速は常にオーバー気味。

2013-09-09 22:58:55
Bunzo @Kominebunzo

小型空母の持て余し、とは同時発艦機数の少なさで、まともな攻撃隊が組めない。開発中の彗星を偵察、爆撃用に搭載する案などが出るけれども上手く行かない。結局、主力艦の直衛艦として振り向けるという案が出てくる。赤城、加賀はこの直衛空母案で第一艦隊から解放され、構想は第一航空艦隊へと進展。

2013-09-09 23:10:13
Bunzo @Kominebunzo

ミッドウエー敗戦後の航空本部案急造空母は面白い。急造と言いつつ理想を艦本にぶつけたもの。速力は28ノットで十分。役に立たない遮風柵はいらない。中途半端な装甲も不要。但し飛行甲板下に居住区を設けて耐弾性を増すなど米空母の特徴を採り入れる。これを「建造の手間は同じ」と艦本が否定。

2013-09-09 23:15:53
Bunzo @Kominebunzo

重空母、信濃の構想も面白い。飛行甲板長あたりの着艦制動装置の密度が大鳳と違う。これは本気で被弾に耐えて戦うという備えで、大鳳が一歩引いている部分。もうちょっと練ればいい空母になった・・・かもしれない。

2013-09-09 23:22:07
Bunzo @Kominebunzo

艦本は巡洋艦設計者が余る。これが瑞鳳型の建造に関わり不評を招く。新戦艦建造はとっくに望めない。しかも昭和19年以降、艦本と航本の地位は逆転しつつあり、黙って見ていれば人も物も金も全て航本に持って行かれかねない事態を迎える。

2013-09-09 23:33:57
Bunzo @Kominebunzo

艦本は戦争末期に最後の空母案をまとめる。簡易建造の空母案。ミッドウェー後の航本空母案を蹴った勢いはすでに無く、軍艦を造り続けるための方便のような簡易空母案が生まれる。海軍航空が少しも望まない何の見通しもないのがG18空母計画。

2013-09-09 23:39:26
SUDO @sudo_simoigusa

@Kominebunzo 飛行甲板直下の共住区画って耐弾以上に居住性で絶大な恩恵があるんじゃないかな、加賀なんか艦内にいると気分悪くなるとか言われる有り様だから当時の空母は居住性にかなり問題があったかと・・・

2013-09-09 23:38:25