タコさんの真面目(?)ツイート

なんか医学関連
0
ドロドロセレックス @p_cyclase

真面目なツイートできないから甲状腺の話する。

2013-09-05 13:35:53
ドロドロセレックス @p_cyclase

甲状腺は気管、位置としてはのど仏の真下あたりに貼りついている蝶型の器官で、触診が困難なことで知られます。内部は濾胞と呼ばれるコロイドをC細胞がとりまくような構造をしていて、濾胞から甲状腺ホルモン、C細胞からカルシトニンを分泌します。

2013-09-05 13:37:22
ドロドロセレックス @p_cyclase

甲状腺ホルモンの機能は多彩ですが、交感神経を興奮させ、脂質、糖などの基礎代謝、エネルギー産生を上昇させます。おおまかなイメージでいうと、甲状腺ホルモンが多いとなんかギラギラします。腎臓での水・電解質代謝(排泄)や、成長ホルモンの分泌にも関与します。

2013-09-05 13:39:56
ドロドロセレックス @p_cyclase

甲状腺ホルモンは物質としては大きくチロキシン(T4)、その代謝活性体であるトリヨードチロニン(T3)に分けられます。T3のほうが甲状腺ホルモンとしての機能は高いですが、物質として安定であるT4のほうが補充療法に用いられますね。

2013-09-05 13:41:35
ドロドロセレックス @p_cyclase

なお、甲状腺ホルモン量を評価するときは、血中アルブミンと結合していないfreeT4、freeT3(fT4、fT3とも)を検出するのが一般的なようです。

2013-09-05 13:43:10
ドロドロセレックス @p_cyclase

カルシトニンのほうは、簡単にいうと骨のカルシウムが血中に移行する作用(骨吸収)を抑制するホルモンです。骨は丈夫になりますが、血中のカルシウムは下がるので名前のイメージとの違いが重要ですね。ちなみに副甲状腺からはこれとほぼ逆の作用を持つパラトルモン(PTH)が分泌されています。

2013-09-05 13:46:59
ドロドロセレックス @p_cyclase

他に甲状腺の機能を理解するのに重要なホルモンとしてTSH(甲状腺刺激ホルモン)があります。これは脳の下垂体前葉から分泌されて、甲状腺ホルモン分泌しろよとドヤしてくるホルモンです。

2013-09-05 13:49:14
ドロドロセレックス @p_cyclase

つまり、 脳「甲状腺仕事しろよ!(TSH分泌)」 甲状腺「甲状腺仕事するよ!(甲状腺ホルモン分泌)」 という経路があるわけで、このどこかがおかしくなると代謝異常がアレしますね。

2013-09-05 13:50:22
ドロドロセレックス @p_cyclase

バセドウ病は、甲状腺が腫れ、甲状腺ホルモンが過剰に分泌される病気です。ギラギラします。3大症状として「甲状腺の腫れ(触診で確認)」「頻脈」「眼球突出」が挙げられます。

2013-09-05 13:58:54
ドロドロセレックス @p_cyclase

病気の原因は、甲状腺自己抗体(TRAb)の中でも刺激性のもの(TsAb)の存在だと言われています。上記の症状のほか、甲状腺ホルモン値の上昇、TSHの減少(脳側は正常なのでなんとか下げようとしてるわけですね)、TRAbの存在などがあげられます。

2013-09-05 14:01:40
ドロドロセレックス @p_cyclase

ここのTRAbとTsAbの概念の違いちょっとややこしいですが、多分テストに出ません。

2013-09-05 14:03:00
ドロドロセレックス @p_cyclase

バセドウ病の治療としては、甲状腺のはたらきを抑える薬物療法、それでもだめなら甲状腺の一部切除・放射性ヨード(ヨードが甲状腺に行きやすいとか、一時気話題でしたよね)の投与による甲状腺の破壊などを行います。

2013-09-05 14:04:41
ドロドロセレックス @p_cyclase

薬物療法には、チアマゾール(つよい)、プロピルチオウラシル(よわい)が用いられます。チアマゾールは、初回に大量投与(6錠投与)して徐々に減量するという独特の投与スケジュールがよくテストに出ますね。

2013-09-05 14:07:02
ドロドロセレックス @p_cyclase

薬物療法は簡単ですが、数年にわたる長期間の投与、無症状化しても6ヶ月は継続、再発率も高いなどと著効を示すとはいえない感じです。また、主な副作用としては汎血球減少(再生不良性貧血や無顆粒球症)があります。投薬初期の高熱とかに注意らしい。

2013-09-05 14:09:24
ドロドロセレックス @p_cyclase

根治には、やはり甲状腺そのものをやっつけるのが一番なのです。手術はのどに傷跡が残りますし、外科医に要求される技術レベルも高いです。放射性ヨード療法は、もちろん妊婦や授乳婦には禁忌。いずれも甲状腺を破壊するので、後年は逆に甲状腺機能低下症を起こすことがあります。

2013-09-05 14:12:25
ドロドロセレックス @p_cyclase

ちなみに、バセドウ病状態で感染症や手術など身体に大きな負担がかかるとクリーゼと呼ばれる重篤な状態を誘発することがあり、この状態になると致死率がけっこうあります。なんで、前述の切除手術もある程度薬物療法やってからになるますね。

2013-09-05 14:13:47
ドロドロセレックス @p_cyclase

橋本病は慢性甲状腺炎の別称で、バセドウ病とは逆に甲状腺機能の低下をきたします。片や腫れで片や炎症とかなんだよって感じですが、こっちのほうが触ると硬いらしいです。原因はまあ、よくわからないから自己免疫疾患なんじゃねえの? と言われています(よくあるフレーズ)

2013-09-05 14:17:55
ドロドロセレックス @p_cyclase

甲状腺機能が低下すると、まあ亢進症とは逆のイメージで、疲れやすくなったり、寒気がしたり、血圧や脈が下がったり。食欲が落ちたり。悪化にともない浮腫や筋力低下などが起こってきます。あとは月経過多・脱毛などのアンドロゲン欠乏症状。

2013-09-05 14:20:03
ドロドロセレックス @p_cyclase

橋本病は基本的に甲状腺機能が低下するのですが、なんか放っておいて自然回復することもあれば、一時的に亢進症っぽい真逆の症状が出ることもあるなど、なかなか意味のわからん挙動をする病気です。妹がちょっと昔に1回やったんですが、逆にギラギラしてましたし自然回復しましたね。

2013-09-05 14:22:05
ドロドロセレックス @p_cyclase

クレチン病は生まれつき甲状腺がダメだったり、まるごとなかったりすることを言います。幼少期に甲状腺ホルモンが不足すると、神経や知能の発達に非常に遅れが出ます。新生児スクリーニングをして、早期治療が鉄則です。

2013-09-05 14:25:46
ドロドロセレックス @p_cyclase

橋本病・クレチン病、または亢進症の治療で甲状腺を破壊したあとなどの甲状腺機能低下症状には、基本的にT4製剤(レボチロキシンナトリウム)の補充療法を行います。

2013-09-05 14:27:24
ドロドロセレックス @p_cyclase

T4補充療法で注意しないといけないのは、まず副腎皮質機能不全、脳下垂体機能不全を併発していないかです。他のホルモン系がおかしいところに甲状腺ホルモンをさらに追加すると、重篤なショック症状などにつながります。先に他疾患の治療を行うのが鉄則です。

2013-09-05 14:29:34
ドロドロセレックス @p_cyclase

あとは、狭心症などの心疾患、高齢者を対象とする場合は、少量から開始して気を付けながら増量しないといけません(なんかテストに出るって書いてあります)。他にはワルファリン(出血傾向の増強)、ジギタリス製剤(腎代謝向上による排泄亢進)との相互作用に注意。

2013-09-05 14:31:14
ドロドロセレックス @p_cyclase

甲状腺「求められて~ 捨てられて~ も~ど~にでもして~」RT:@urea_ch p_cyclase 難しいから三行で

2013-09-05 14:33:34
1 ・・ 6 次へ