6/25 #同題ssBSR まとめ お題「のろい」
6/25~6/28(22:00) 今回のお題は『のろい』 提案者は71さんです。ありがとうございます。 #同題ssBSR
2013-06-25 22:00:14【家康】耐え切れないほどの吐き気に、身を捩って縁側から庭へ戻した。小刻みに震える指の傷も、心成しか生々しく見える。『赦さないよ』頭蓋に響く猿の声。『ぬしに永久の苦しみを』翅をもがれた蝶の声。「…Hey、家康」「大丈夫だ」微笑んだ仮面の裏で呪う己の運命。【のろい】#同題ssBSR
2013-06-25 22:21:39(金天)何時も嗄れ声の叫びが聞こえる、と怯え泣き叫んでいた彼の丸々とした身体は痩せ細り黄泉の国に喚ばれ始めたのだと知る。「…て…んかい…さま…大谷さんと…三成くんの声をとめて…」望むまま首と胴を離した瞬間、高らかな笑い声が響き渡る。『我が呪い成就せり!』 #同題ssBSR のろい
2013-06-25 22:22:07金吾さんの口数が少なくなったのはいつの頃からでしょうか?好きな鍋を食べられなくなったのは?不幸を願うあの蝶が背に張り付くようになったのは?大丈夫です。金吾さんには黙ってますよ。私の方を見て嫌な笑い方をするあなたに今日も深々と頭を垂れましょう。(のろい/烏城+谷) #同題ssBSR
2013-06-25 22:27:26【蘭いつ】「待てー!小鬼ー!」「ヘーンだ!お前ノロいなぁ!」追いかけてくるチビをからかって後ろばかり見て走ってたら、うっかり躓いた。アッと思った瞬間に、頭の先からドブンと泥みたいな物に突っ込む。「オエッ?!何だこれ臭エ!」「あ~あ、肥やしまみれだべ」/のろい #同題ssBSR
2013-06-25 22:42:32【のろい/毛利】我が生涯の呪い?馬鹿馬鹿しい。呪いが怖うて毛利元就がやっておれると思うてか。まこと呪いが効くのな、尼子の蛇は畳の上で死んでは居らぬわ。日輪の申し子たる我がどれ程呪うたことか、父を、兄を、弟を、我から奪ったあの蛇を。呪いなど効かぬ。(だから、我は) #同題ssBSR
2013-06-25 22:43:05【吉官】戦場を席巻する三つ鱗と藤巴。「ぬしに呪いを……」地に落とされた蝶は濁った目を見開き嘲笑う。「いやいらぬか。どの道、ぬしは毛利には及ばぬ」「……言ってろ。すぐにどちらが上かわかるだろうよ」癪に触った理由が、呪いより厄介な情動故だとは絶対認めない。<のろい> #同題ssBSR
2013-06-26 00:18:51我を呪いと蔑み幾年経った?ヌシらの呪詛に塗れた言霊はしかとこの身に呪を刻んだわ。我は呪いよ。呪い祟りヌシらに不幸を贈ってやろ。かつて我に寄越した素敵な呪詛の返礼の品よ。遠慮するでない、我は感謝しているのよ?不幸を贈る理由をヌシらがくれたからナァ。(のろい/大谷) #同題ssBSR
2013-06-26 00:35:44【吉鶴】「お姫様の呪いは王子様の口付けでとけるそうです」南蛮の童話では。そうと言えば「ヌシはあの忍が王子様とやらならよいなァ」と皮肉気に嗤う、ひねくれの呪いにかかった王子様。その頬に一つ。「王子様が呪いにかかった場合姫の口付けでとけると思いますか?」【のろい】#同題ssBSR
2013-06-26 01:01:19【金+天】「天海様ぁ~」はあふう、息を喘がす呼び声に足を止める。何度目になるだろうか。「のろまですねぇ、金吾さんは」「うぅ、解りきったこと言わないで…」天海は水筒を渡し、良いんですよと励ましながら慈愛に満ちた笑みを作った。「生き急ぐことはありませんから」<のろい>#同題ssBSR
2013-06-26 07:55:45【官+いつ】「そったらもん引き摺らなきゃ、のろまじゃなくなるだか」少女の目は澄み、しかし小さな掌の皮は厚い。「お前さんだってその槌が無けりゃはしっこいだろ」「んだ! おらさちから、見てけろ」いくら投げても戻ってくる大槌に男は思う。呪いと同じじゃないか。/のろい #同題ssBSR
2013-06-26 09:13:55【真田主従】「遅いよ」にぃい、と薄い唇が厭味ったらしく吊り上がる。今、この男の目に俺はどう映っているのだろう。猿か、人か。それとも別の何かだろうか。深淵に呪いの如く愛された瞳に映るのは、果たして。<のろい>#同題ssBSR
2013-06-26 19:02:13【官吉】薄鈍とはあのような男を指す為に存在する言葉であろう。視界に入ると、余りの間抜けに腹がたつ。ツキの星を掴む前に運の尽きであろうなァ。そう思いながら、視線が彼奴を追っている事に気付く。われの視線は如何様な呪いに縛られたか、やれ、悍ましいオゾマシイ。【のろい】 #同題ssBSR
2013-06-27 07:01:25【関ヶ原】拳と刃を交える、最初で最後の刻が訪れる。しかし、これは初めてではない。終わりでもない。存在しないはずの記憶が、幾千、幾万の時の流れのうちの一つに過ぎないことを互いに告げている。そして幾億繰り返そうとも、必ず戦う運命であることも。それは、まるで。〈のろい〉#同題ssBSR
2013-06-28 01:38:48【三成】ここだけの話。私は昔足が遅かった。のろま、とからかわれたことが何度もあり悔しくて修練を積んだ結果、速くなった。すごいね三成くん。君もそう思うだろう。うむ。ヤレサスガ三成よな。…その声が何処からも聴こえなくなった今。昔みたいにのろくなったようだ。<のろい> #同題ssBSR
2013-06-29 20:55:56【黒田】「小生はいつもこんなもんさ」いつものようにアイツらにコケにされてつい口に出てしまう。 まるでこの言葉が自分のまわりをついて歩いてるのではないかと錯覚してしまうこうも毎日毎日嫌なことばかり ほら、また今日も [のろい] #同題ssBSR
2013-06-29 20:56:52【関ヶ原】拳と刃を交える、最初で最後の刻が訪れる。しかし、これは初めてではない。終わりでもない。存在しないはずの記憶が、幾千、幾万の時の流れのうちの一つに過ぎないことを互いに告げている。そして幾億繰り返そうとも、必ず戦う運命であることも。それはまるで。〈のろい〉 #同題ssBSR
2013-06-30 02:07:30静かな夜。行灯の仄かな灯りの傍で、僧と少年が話している。「――君がいなくなって、せいせいしたよ!」この者はあの男との糸を切ったことに悔悟していないのか。灯火に誘われ蛾が寄ってくる。僧が影に目をやると、甲虫は蛾に少しずつ喰われていた。(のろい) #同題ssBSR
2013-06-30 12:11:41神の子として育てられた、先見の目を持つ少女は穢れを知らぬまま弓を射る。女神に愛された少女は神の力を与えられ、優しい心根はそのままに戦場に立つ。嗚呼、この世界の神が寄越す祝福のなんと呪いじみたことか。…今日も青い海に朱が散り、緑が育つ大地は紅に染まる。/のろい #同題ssBSR
2013-07-01 23:53:09【親就/のろい、ピエロ】呪われたのはどうやら自分のほうだったらしい。。四百年前、怒りに任せて「忘れてやる!」と叫んだ呪詛の言葉はそのまま自分に返ってきた。今でも夢に見てはうなされるなんてざまぁねぇ、まるでピエロだ。なぁ毛利、お前はすべてを忘れて幸せか?#同題ssBSR
2013-08-01 18:03:07【瀬戸内/のろい】全て忘れてやると、叫んだのは俺だった。なのに所謂前世の記憶とやらを全部持って生まれてきたのも俺だった。代わりにアイツは全てを忘れて俺の前に現れて。挙げ句『前に会ったことがあったか?』なんて。言霊が自分に返ることなんてないのだと、思い知らされた。 #同題ssBSR
2013-09-06 22:44:32【親就】既に感覚がなくなっている筈なのに最近左眼が疼く。眼帯を外して水面に顔を映してみた。開かなくなっていた左眼が開いている。だが…俺の瞳ではなかった。狼狽える右眼を余所に左眼は笑みを湛えそして死んだ毛利の声が聞こえた。「やっと貴様とひとつになれたな」〈のろい〉 #同題ssBSR
2013-09-24 17:43:05