どうしてあんたがどうしてあんたみたいな強い人が!そんな弱弱しそうな声を出して 軽蔑したかなどと私に問うのか!と言い返したいけれど言葉が詰まってただ「いいえそんなことはありません」とひたすら言う黒杉がぼくわみたい
2010-10-04 17:03:20@gyokuto_loid 黒杉くんがそんな本田を見て絶望と屈辱で目を反らしながらも拘束された脚をもぞもぞと動かして自身の陰部を隠す そこにこもった熱を本田に知られたくないから とかだと更によいです
2010-10-05 07:51:58「黒」「はい」「軽蔑したか」「………」「軽蔑したか」「そんなことはありません」「軽蔑していい」「そんなことはありません」「お前にとって」「………」「斯様な、屈辱を」「………」「受ける前の私と変わらぬと言うか」「すみません」「不巫戯るな」「すみません」「不巫戯るな」「…すみません」
2010-10-05 08:00:17黒君ができないと言ったっていいからやれと押し付けられる。本田さん自身も腕の一本くらいくれてやるといって自分から差し出す。黒君と目が合えば強い笑みを浮かべて。黒君の手には斧。大降りの、鍛えられたといえ自分にはまだまだ重い斧。
2010-10-05 01:41:00両方から響く「やれ」という声。恐慌に陥りそうな中でも、自体を飲み込んで覚悟を決める。目を饐え、照準を定めてついに本田さんの腕に斧を振り下ろす。ばつんと何かが断ち切られた音がしたような気がする。本田さんの左腕が宙を舞う。彼の頭を幾度となしに撫でてくれやがった、あの憎き愛しい腕が。
2010-10-05 02:35:49本田さんの顔はくっと引きつる。だが声はあげない。脂汗がにじみ、腕からは絶え間なく血がどくどくと流れ出ている。と共に、彼自身の顔からも色が失せていく。慌てて応急措置を施した矢先、時も待たずに「今度は右腕だ」とか言われるんだ。
2010-10-05 02:38:39どれだけ口答えをしようと意味はない。絶望にくれる黒君と、「大丈夫だ、黒私は大丈夫だ」と黒君に言い聞かせながらも此方を色々なものを内包した底知れない目線で睨み付ける、でも脂汗は止まらなくて顔は青白い、そんな本田さんを
2010-10-05 02:40:31夥しく血を浴びた獲物がガツリと床におつる。ぷんと鉄臭い空気を激しく吸い込むと、何故と声なく口が動いた。何故。何故。何故。……何故!! 「力を殺ぐが為」冷涼で厳粛な返答が反響する。
2010-10-07 16:23:22「帝国を手中に納めたが現在も国力は強固である。国はそう死なぬ。五臓六腑を切り刻み、首を杭で繋ごうと直死なぬ。故に先ず手足を削いで無力とし、初めて我等が思想を附与すねばならない。此れらの行為はその過程である」
2010-10-07 16:35:06黒杉は理解した。何故其の作業を己れに遣らせたか。解体を国自身の手で強制させん事が、自尊心を何れ程抉るか。耐え難い激情を噛み締めた歯の奥に押さえつける。負けるものか。決して退かぬものか。 一粒の涙も溢さぬ月の遣いの眼光は、今彼に継がれようとしていた。
2010-10-07 16:48:30東田は軍人ではありませんが、女の性を持つ政治家でございます。玉兎・黒杉・白瀬は軍人です。玉兎と黒杉は士官と将校でありながら前線にも身を置きます。紫菊童子はいわゆる日本芸術のシンボルです。
2010-10-13 20:17:29本田一家どなたか医学の知識お持ちだったりするんでしょうか。国民の精神的支柱であるのはもちろんですけれど、物理的に助ける術というか。何となく東田さんがマルチな才能をお持ちなイメージです(´ω`*)
2010-10-13 20:28:18本田一家は一家といってもそれぞれ別の姓名を持ち 別居して暮らしています。黒瀬と白瀬は一緒に兄弟のように住んでおります。大事があったときだけ紫菊童子の住まうお宮に集まったりしそうです。他の4人は普通の家で暮らしています。
2010-10-13 20:39:06東田が紫の宮へ訪れると、紫菊の姿をかたどった絡繰がだだっ広い玄関で待ち構えていた。「イラッシャイマセ、アズマダサマ」にたりと笑む様はいかにも悪趣味で、東田は思わず眉間を寄せる。「お前の主人は何処に在るか」と、紫菊の居場所を聞き出して、足早に玄関を去った。
2010-10-13 22:07:24果たして、絡繰が教えた通りに、紫菊は客間の和室で茶を点てていた。短く声を掛けて部屋へ侵入すると、「お久し振りです、東田殿」紫菊は正座で東田に向き直り、頭を下げる。「確かに久しいが、堅苦しい挨拶は無しです、うっとおしい」不機嫌も顕に吐き捨ててやる。 顔を上げ、「相変わらずで...
2010-10-13 22:15:40顔を上げ、「相変わらずですね」等と微笑む、姿ばかりは幼子の紫菊を無視して、東田はその向かいへ腰を下ろした。「お、お久し振りです、東田殿…」「馬鹿白、お前から挨拶すること無い」気弱な声と強気な声の、持つ雰囲気こそ真逆に違えど、瓜二つの声質に視線をくれれば、予想通りの兄弟がある。
2010-10-13 22:23:16「お前達ももう来ていたか。早いですね」「貴女は遅いくらいです」生意気な口を叩く黒杉の袖を、不安げに白桐が引いたが、東田は黒杉を咎めはしなかった。少年期の兄弟の如き二人、その成長を心待ちにし、親のようなつもりで見守っているからだ。(…親のような…)そう考えてから、修正したくなる。
2010-10-13 22:40:45