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福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
被害者は「男性」「女性」、加害者(容疑者)は「男」「女」。別にいいんだけど、なんだか、セコい使い分けだよなあ、とよく思う。「性」をつけることが敬称になっているのか、それとも「男」「女」と言い切ることが蔑称になっているのか。
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
でも、「男の中の男」「美しい女と出会った」のように肯定的にも使うよな。
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
「美しい女」と「美しい女性」とでは、ちょっと違う。前者には、品というよりは妖艶さを、後者には、妖艶さというよりは品を感じる。
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「男の中の男」と「男性の中の男性」とでは、「男の中の男」のほうが明らかに強そうだ。
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
「男」「女」と言い切るときというのは、そこに「個人」が含意されているのだろう。一方、「男性」「女性」と言い切るときには「個人」の側面が薄れ、一般化される。
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
「美しい女」は、その個人特有の美しさを伝えようとしている。そこに妖艶さも含まれる。「美しい女性」と言えば、一般的な美しさを備えた女性、というイメージ。
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
「男の中の男」と言えば、その男特有の強さを強調している。「男性の中の男性」では、それが感じられない。
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
じゃあ、「男性の中の男」はどうか。「男の中の男性」はどうか。
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
面倒だからそれを考えるのはやめて(笑)、「いい女(美しい女)」と対比される「いい男(かっこいい男)」を考えると、やっぱりそこには、個人性・個性が付加されている印象がある。
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
と、ちょっとした仮説を立ててみたわけだが、本当かどうかは日本語学者の研究と判断に任せる(笑)。
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
そんなところでしょうね。RT @ip_senkin: @FukushimaKokugo "a man"の機能を持つ「男」と"the man","he"の機能を持つ「男」とでそこに込められる価値が違うんですかね。
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
子どもたちはおそらく、「男性」と「男」、「女性」と「女」が使い分けられていることに、気づいていない。言われてみて初めて、「あ、そうだったかも」と思う程度だろう。
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
そういう、「知っていたはずだけど意識にのぼっていなかった、言葉の常識」を浮き上がらせ、意識にのぼらせ、自覚的に使いこなせるようにするというのが、国語教育のひとつの目的。
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
この前も、授業で「AなどのB」と「AというB」の違いを説明し、そんな話をしたら、中3生徒が「なるほど」といった表情でうなずいていたな。
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
この見出しからして、違和感を覚えないといけない。普通は。 <トルコ“誤認逮捕”の男性を釈放 別の男を訴追 http://t.co/0uoxkyDuJX
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
逮捕されたときは「男」と呼ばれ、誤認逮捕だと分かった瞬間から「男性」だもんな(笑)。
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
こんど授業でこれ使ってみるか。違和感ない? と。<【トルコ… …事件で、地元の検察当局はすでに訴追されていた男性とは別の男を訴追しました。今回、訴追された男と男性は親族関係にあり、男は男性を「犯人だ」と警察に通報していたということです。検察は、男性の誤認逮捕を認めて釈放しました】
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
「男」は「奴」と同義で使われていることも多い。じゃあ「女」は? と思い「奴」の反対語を考えてみるが、浮かばない。しかしよく文字を見ると、「奴」は女偏。円満字二郎氏の『漢字解き明かし辞典』には、「本来は女性を指していたと思われる」などと書かれている(笑)。
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
字通で「奴」を調べると、「女子を捕らえて奴婢(ぬひ)とする意」。で、奴婢を大辞泉で調べると、「1)召使いの男女/2)奴は男子、婢は女子のこと」。ややこしい(笑)。
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
まあ要するに、「奴」は男女関係ないってこと。となれば、「容疑者の男」「容疑者の女」という使い方は、「容疑者の奴(やつ)」という共通の(卑下する)意味を持つと言ってもよかろう。
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
ちなみに、新明解がやっぱり面白い。「女(二):一人前に成熟した女性。〔狭義では、心根がやさしくて決断力に欠ける面がある一方で、強い粘りと包容力を持つ女性を指す「いい(=器量のいい)―」〕」。
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
新明解によれば、いい女とはそういう定義なのだ(笑)。かなりの主観なのに否定できない。それが新明解。
福嶋隆史/著書60万部超/ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo
当然、男も書いておかねばなるまい…。【男(二):一人前に成熟した男性。〔狭義では、弱い者をかばう一方で、積極的な行動性を持った男性を指す。また、いい(悪い)意味で、「奴」とほとんど同義に使うこともある〕「―を上げる」「―がすたる」「―と見て頼む」「いい―」「たより無い―」】
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