今回の尖閣諸島の日本側の対応なんですが、一番目についたのは、日本側がテクニカルな話(国内法を遵守云々)しかしていないこと。日本が一番やらなきゃいけなかったのは、ウソでもいいから「尖閣諸島の中国侵略は世界貿易体制(シーパワー)及び民主主義体制への挑戦である」とプロパガンダすること
2010-10-04 20:09:56しかもこれを国外だけでなく、国内にもしなければダメなんです。プロパガンダというのは、相手にも自分にも同時にすることが大事。これは個人でも、組織でも、国家でも一緒。
2010-10-04 20:12:00結局のところ、今回の日中の尖閣諸島問題で「勝利」(というものがあるかどうかわかりませんが)のカギを握るのは、どちらが「国家/民族/地域」の枠を越えて「グローバル/ユニバーサル/普遍」の価値観に訴えかけることができるかどうか、という点かと。
2010-10-04 20:36:20その点、韓国はうまい。論拠はめちゃくちゃなのだが、竹島問題や日本海呼称問題を「反植民地主義」というユニバーサルな価値観を使って、西側諸国の原罪感覚に訴えかけながら論じている。
2010-10-04 20:39:28ようするに、日本がこれから直面しなければならないジレンマは、national vs. global という対立。そして「ウソでもいいから」national なものを global な価値観に沿わせるように議論していかないといけない、ということかと。
2010-10-04 20:41:59西洋の論者というのは、「私は今でも続く帝国主義/植民地主義に抵抗しているんだ!」と言われると途端に思考停止に陥る。日本が警戒しなければならないのは、尖閣諸島問題について中国がこういう議論を持ち出してきたとき。なぜなら「反帝国/植民地主義」は「ユニバーサルな価値観」だから。
2010-10-04 21:01:25ただしフランスのルモンドが今回中国側を批判しはじめたのは、彼らから見たら今の中国が「帝国/植民地主義」をやっていると見えたから。贖罪意識から、彼らは(自分のやってきたことはとりあえず置いておきながら)「現代の帝国主義は許さん!」となっている。
2010-10-04 21:05:02で、リーダー/トップ/エリートたちの「判断力」をどう磨くか、という古代ギリシア時代から考え続けられてきた究極の難問に再びわれわれは直面せざるを得ない、と。
2010-10-05 00:49:30私はそこまで考えたところで、「じゃあ究極の判断力を身につけるには、“運”を上げるしかねーだろ」ということで「横綱論」という怪しいものに行き着いてしまったわけで(苦笑
2010-10-05 01:07:55私がここ数年考えていること:「学問がある」は「判断力がある」とイコールではない、ということ。東大やハーヴァード、オックスブリッジ出ている奴でも殺人事件は起こすし、盗みも家庭内暴力なんかも起こす。
2010-10-05 01:52:34ただし世間一般的には「学問がある=判断力がある」と考えられている。たしかに「正しい判断」にはある程度までは知識は必要かも知れない(つまり知識と判断力の相関関係がある?)が・・・じゃあ「正しく判断する力」は一体誰が教えてくれるのかというと、誰も教えてくれないんです。
2010-10-05 01:57:07これは戦略学でいうところの、「いかに優秀な戦略家を(士官学校などでの「教育」というシステムで)生み出すのか」という究極の問いかけとつながってきますね。
2010-10-05 02:01:11