ネトウヨの定義を考えてみた

涼風紫音／Protest the invasion of Russia @sionsuzukaze

#ネトウヨの定義はなんぞや

涼風紫音／Protest the invasion of Russia @sionsuzukaze

ネトウヨにならなかったのか、という問いの立て方の前提として、そこに否定的ニュアンスが含まれる。一方、回答の側にはかなり面白い点が散見される。 #ネトウヨの定義はなんぞや

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たとえば、「差別は駄目」という回答の場合、差別がなんぞやという部分をすっとばすと、指摘されている側は「日本人差別が」となっていることから、必ずしも妥当な回答になり得るかは怪しい。 #ネトウヨの定義はなんぞや

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倫理観や道徳観、普通ならならない、人として当たり前、という回答もまた、指摘されている側は「普通の日本人の義憤」を主張しているわけで、これもまた妥当な回答になり得るか怪しくなる。#ネトウヨの定義はなんぞや

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「正しい歴史観」「まともな教育」といったものもまた、それは対立の中で彼らからすればそれが諸悪の根源なので、正義の争奪戦は否めない。#ネトウヨの定義はなんぞや

涼風紫音／Protest the invasion of Russia @sionsuzukaze

このあたりの言葉は、実際のところ、まったく同じ言葉、同じ理由を述べた「ネトウヨになった理由」にもなり得る。もちろん向いている方向は真逆だが。#ネトウヨの定義はなんぞや

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「ネトウヨ」という言葉を用いる場合、当初は「ネット上を主として」という部分から生まれた言葉であるが、昨今それは意味合いとしては薄れつつあるようには思う。もう少し広範な対象を指しているだろう。#ネトウヨの定義はなんぞや

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つまるところ、表面上の言葉は、あそこに並ぶ言葉の多くが「ネトウヨになった理由」として並べられてもおかしくはない。この前提をとった場合、さて、どのように考えるべきか、となると、やはりネトウヨの定義を考える必要が出てくる。#ネトウヨの定義はなんぞや

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まだ「ウヨ」という言葉は「右翼的」を指すが、これもまた昨今のそれからすると、「左翼的」要素を含んでいたりもする。このあたりも言葉の定義を曖昧にしている。#ネトウヨの定義はなんぞや

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一方、ネトウヨと称される一群が、恐らくは最大共通項として持っているのが、中韓への反発であり、また左翼への反発でもある。もっとも彼らが左翼と呼ぶものが左翼とは限らないのだが。#ネトウヨの定義はなんぞや

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民族主義か、というと、それは当てはまらない。基本的には対米従属、対米協調を旨としているわけだが、民族主義がしばしば反米になることを加味すると、それはむしろ後者の方が明瞭かもしれない。#ネトウヨの定義はなんぞや

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民族主義とか右翼とか左翼を抜きにして、ナショナリストか？という問いに対しては、ある程度の範囲では該当するとして差し支えないかもしれない。ただしナショナリスト＝ネトウヨにはならない。#ネトウヨの定義はなんぞや

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ただし、愛国者か？という問いになると微妙。愛郷主義的なものは欠片もない。また、尊皇家か？という問いになると、尊皇攘夷程度にはそうかもしれないが、勤皇家というわけでもない。#ネトウヨの定義はなんぞや

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さて、ここで一番フォーカスを当てるべき一つは、リビジョニズムか？という問いだろう。この問いに対しては、イエスでありノーでもあり得る。歴史学的意味合いのそれが当てはまらないので、その意味ではノー。と言いたいのだが、ここが難しい。#ネトウヨの定義はなんぞや

涼風紫音／Protest the invasion of Russia @sionsuzukaze

少なくとも彼らが一般に「これこそ真実だ」と述べる場合、多くのそれは虚偽または既存資料の範疇であるため、歴史学的意味合いではリビジョニズムではない。が、一方その主張の立て方はリビジョニズム的ではある。#ネトウヨの定義はなんぞや

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仮に事実性を無視して特定のイデオローグに基づく歴史解釈それそのものをリビジョニズムと呼称する場合、彼らの主張のそれはリビジョニズムそのものだが、自虐史観などのように言う場合、彼らの敵こそまさにリビジョニズムである。外形的にはどちらにも適用し得る。#ネトウヨの定義はなんぞや

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さて、では何が一番相応しいであろうか？もうひとつの視点として、ファンダメンダリストか？という問いもあるだろう。この言葉は必ずしも過激派を意味しない点は注意が必要だが、ドグマに対する教条主義的態度は近いものがある。#ネトウヨの定義はなんぞや

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まだ、いわゆる特亜といった一部のみを特定拒否する態度は当てはまるか？必ずしもそうではない。フィリピンであれブラジルであれ、また日本国民であるはずの同朋へもエタや部落、はたまたアイヌといったラベルで排撃する。#ネトウヨの定義はなんぞや

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たとえば、彼等はしばしば歴史や文化といったことを用いるが、それは虚偽であったり、また事実のごく一部の極大化であったりする。反証を一切認めない点おいては学究的それではなく強くイデオローグ的である。#ネトウヨの定義はなんぞや

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過激という意味合いでラディカリズムか？と問われると微妙である。少なくとも、経緯を無視し現状を打破しようとする姿勢はラディカリズム的だが、革命思想的意味合いではまったくその要素がない。#ネトウヨの定義はなんぞや

涼風紫音／Protest the invasion of Russia @sionsuzukaze

また、根拠なく「在日」「左翼」と規定し攻撃する様は、どちらかと言えば宗教的それである。政治原理でも事実規定でもなく、異端審問や魔女狩に近い。一方的にそう規定すれば相手は忌むべき敵であり、敵とは殲滅すべきものであるからだ。#ネトウヨの定義はなんぞや

涼風紫音／Protest the invasion of Russia @sionsuzukaze

ファナティックか？という問いには概ね同意はできそうではあるが、それは浮かされた熱のそれであり、煽動家が火をつけたり、また格好のネタがなければ機能しない、自律性を欠くものではある。#ネトウヨの定義はなんぞや

涼風紫音／Protest the invasion of Russia @sionsuzukaze

幻想の中の存在しない社会のそれを理想とする点ではユートピア的ではあるが、それはアルカディアではないし、またディストピアではあるかもしれない。「日本人だけの日本」「旧に復した日本」という場合、その日本は過去も今も存在しない意味ではユートピア思想の亜種か。#ネトウヨの定義はなんぞや

涼風紫音／Protest the invasion of Russia @sionsuzukaze

さて、諸々これらを勘案すると、特定の何かの用語をダイレクトに当てはめるのは中々難しいように思う。どれもかすめるか外しているか部分一致か、ということになりがちである。これがネトウヨの呼称がただのラベルとしてさえ機能する要因でもある。#ネトウヨの定義はなんぞや

涼風紫音／Protest the invasion of Russia @sionsuzukaze

というわけなので、そこまで踏まえた上で、敢えて一つの定義を設けてみたい。#ネトウヨの定義はなんぞや