0.6か0.3か?

中西準子先生の記事から。 1ミリの呪縛 換算係数 実測と隔たり http://www.minpo.jp/pub/topics/jishin2011/2013/09/post_8188.html 続きを読む
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まとめ 放射線連続講演会 中西先生:講演の要約 2013年10月23日 放射線連続講演会「放射線について『知って・測って・伝える』ため」(フェイズ2-3 通算第六回) 産業技術総合研究所 中西準子先生 福島の外部被ばく量は過大評価されている-現実は,今の評価値の1/2か1/3である- http://homepage3.nifty.com/junko-nakanishi/zak646_650.html#zakkan650 除染・帰還のための目標値 http://homepage3.nifty.com/junko-nakanishi/zak651_655.html#zakkan651 安全と自己決定 http://homepage3.nifty.com/junko-nakanishi/zak651_655.html#zakkan654 個人被ばく量-伊達.. 3364 pv 70 5 users 4

リーフレイン @leaf_parsley

中西先生の記事を読んでいて、0.6とか0.3とか?と思われた方に、ちょっと説明にトライ。。

2013-09-23 04:17:32
リーフレイン @leaf_parsley

年間1mSvの呪縛というのは、年間1mSv/y=0.23μSv/h相当、という話になっている件を言ってるんですが、もともと、外部被曝線量をどういう計算式でだすか?という点にかかってきます。

2013-09-23 04:19:02
リーフレイン @leaf_parsley

外部被曝線量を導くための計算では、可変のパラメータがいくつかあって、それがどうよ?ということです。 具体的には、、、 1、ベースになる実効線量値を導き出すときのパラメータ 2、生活遮蔽分の減少率を定義するパラメータ 3、年間での減少率を定義するパラメータ あたりが、作用します。

2013-09-23 04:21:36
リーフレイン @leaf_parsley

例えば初期の外部被曝線量を計算するときに放医研がやってた計算は (PDF)http://t.co/CT4rHBGmfq で見れますが、、 

2013-09-23 04:23:52
リーフレイン @leaf_parsley

放医研の外部被曝線量 実効線量=サーベイメータの実測値×0.6 被ばく値=実効線量×(停留時間×中+停留時間×外) http://t.co/D3f7pMtLvc

2013-09-23 04:26:28
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リーフレイン @leaf_parsley

図が視れないので、googledcumentに変更(中が画面キャプチャですいません、、) https://t.co/fzWcgwfWhf

2013-09-23 06:19:00
リーフレイン @leaf_parsley

ここで、仮に、 外での時間=8時間   遮蔽0,4で中の時間=16時間  移動時間0 とおいてみると、 実効線量への換算係数=0.6 生活遮蔽分の係数=0.6 合算して、サーベイメータからの掛け率は0.36 という話になります。 (初期外部被曝は、年間減少率は考えない)

2013-09-23 04:29:33
リーフレイン @leaf_parsley

0.6という掛け率は、ここで使われた生活遮蔽分の係数に相当していますが、 一般的に使用されるようになったのは、学校の20mSv問題の時での計算が大きいです。学校の20mSvの計算は、↓のQ&Aがわかりやすいです (PDF)http://t.co/0nGwL0fZF5 つまり

2013-09-23 04:32:23
リーフレイン @leaf_parsley

学校の20mSvの時の計算: 1、実効線量は既に求められたものとして扱っている(実測値からの換算はなし) 2、生活遮蔽分は0.6 ←これが1mSv計算の時にも利用 3、年間での減衰分は入ってない http://t.co/Lig2SWUqPx

2013-09-23 04:34:57
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リーフレイン @leaf_parsley

複数の点で、防御的な値をとって計算された結果、実測する個人線量計やガラスバッジの計測結果と離れてきてしまった、というのが 年間1mSv=0.23μSv/h相当 という固定された値の問題点になっています。

2013-09-23 04:40:04
リーフレイン @leaf_parsley

どのぐらい差がでてきてしまうか?というと、、、 1の実効線量換算値では、 係数1~サーベイメータ計測をベースにした場合の理論値0.69。  2の生活遮蔽は、モデルを組んで試算してみると、生活パターンや環境で差がでますが、0.5~0.2ぐらい。

2013-09-23 04:43:28
リーフレイン @leaf_parsley

3の年間減少率は、事故からの経過年度で差があって、 初年度で年間で24% 4年目で16% 10年目で5,5% 15年目で3% の物理的崩壊とウエザリングで見込めるみたいです。(除染や生活遮蔽分は含みません)

2013-09-23 04:49:13
リーフレイン @leaf_parsley

従って、設定値を 年間平均値 として扱う場合は問題ないのですが、現在の実測をベースに今後1年の累積計算を出したい場合は、この減衰分が効いていてしまうわけです。

2013-09-23 04:50:16
リーフレイン @leaf_parsley

実効線量換算で1~0.69?(実測値を何で計測したかによります。) 生活遮蔽分を0.6~0.3? 年間減少率(4年目だと掛け率0.88)を考えるか? それぞれを防御的にとれば、1×0.6×1=0.6 一番シビアな場合 0.69×0.3×0.88=0.18

2013-09-23 04:58:29
リーフレイン @leaf_parsley

中西先生の、「0.6は 現状では0.3に近いんじゃないか?」 というお話は、この計算の 1と3のパラメータを防御的にみたとしても、生活遮蔽分で結構言えてしまいます。

2013-09-23 05:02:57
リーフレイン @leaf_parsley

実効線量への換算をどう考えたらいいか?は clear_wtさんの http://t.co/LGIodJRUhl が詳しいです。

2013-09-23 05:14:02
まとめ 現実的な実効線量の推定法(私見)―各種測定器指示値との関係 計測技術面から見た場合の,実際の環境における各種放射線測定器の指示値と実効線量推定値の間の関係をまとめました 但し,これらの間の倍率は環境により変化するもので,あまり固定的に考えないほうが良いでしょう.それぞれが測っているものが違うということと,これぐらいの違いが出る,と捉えるのが正しい見方です. 後半は,リソースに様々な制約のある中でどのように実効線量を推定するのが良いかについての私見を書き出してみました.あくまで<計測の面から見て>であり,現実には実施上の様々な問題を別途検討する必要があると思われます. なお,計測において最も重要で,最初に考えるべきことは,何のために測るか(=測った値をどう活用するのか)です.それにあわせて最適な測定方法が変わってきます. 8821 pv 123 4 users 8
リーフレイン @leaf_parsley

生活遮蔽分の試算は、簡単なエクセルでのシミュレーションを試作してみました。。ここは個人差が大きくでるところなので、一度計算を。 http://t.co/9IPWLrsCqw (実効線量への換算値は0.69が入れてありますが、防御的に見たい場合は1に変更してください)

2013-09-23 05:07:13
まとめ 個人線量の大ざっぱなシミュレーション 本当は測ったほうがいいのでぜひ個人線量を測ってください。 測れない場合の脳内シミュレーションに。 ↓エクセルのダウンロードファイルです。。 http://firestorage.jp/download/3ea934d3f413ac377f6306e5600b1f6797b8152a 計算上の注意事項 1、家にいる小さいお子さんは、自宅の遮蔽率が学校より低い場合が多いので、学齢児童よりも高めになります。滞在時間を本人にそろえて試算してください。 2、外仕事が多い方も同様 3、サーベイメータの換算値0.69を1に変更すると、環境省の試算値に近くなります 6743 pv 52 1 user 6