
【売れる!?】 中堅作家が絶版本を電子書籍にする話 【売れぬ!!】
既刊を電子復刻しますヽ(´∇`)ノ

#竹の子書房 先だって、版元絶版を確認して原稿返還&版権が戻された「とってもこわい携帯メール」です。2001年に角川ティーンズルビー文庫から、女子小学生をターゲットとして刊行されたホラー作品です。 http://t.co/K787CDPmgk
2013-09-24 15:31:46
#竹の子書房 ティーンズルビー文庫はルビー文庫の姉妹版レーベルとして創刊されたんだけど、2年くらいでレーベルそのものが終了してしまい、拙書「とってもこわい携帯メール」も初版で終了してしまいました。表紙に当時ザ・ホラーなどで人気の高かった犬木加奈子先生を起用するなど力入ってましたw
2013-09-24 15:33:50
#竹の子書房 この本は「ティーンズルビー編集部編」、実際にはマイクロフィッシュさんという編プロの名義で作られており、記名原稿になってないので僕の名前は本書内にはありません(´Д`) 竹書房文庫とかには「既刊」て書いてあるけどAmazonでは著者名とリンクされてないので出てきません
2013-09-24 15:37:26
#竹の子書房 重版掛からなかった本ではあるんだけど、読者の保護者の方から「ウチの子が怖がって泣いたがどうしてくれるのか」というクレームを編集部に頂戴したという曰く付きの本でもあり、電話を受けた編集部には申し訳ないんだけど、怪談作家冥利には尽きる一冊です。
2013-09-24 15:38:40
#竹の子書房 んで、今回電子版で復刻することにしたわけですが…この本の原稿データ(元の原稿テキスト)は、実を言うと手元にあるので、そこから作り直したっていいんだけど、今回はあえて、「テキストデータが存在しない本を電子書籍化するのに掛かる手間暇」とかを知る為のテストケースにします。
2013-09-24 15:40:14
#竹の子書房 つまり、文庫本を裁断してスキャンしてOCRでテキストデータ吸い出して誤字拾いして…めんどいヽ(´∇`)ノんだけど、将来、「テキストデータが残っていない本」「書籍のみが存在する本の電子版復刻」にどの程度の手間暇が掛かり、どの程度のコストが必要になるかを考えるために必要
2013-09-24 15:41:50電子書籍のおさらい(・ω・)

#竹の子書房 ここで電子書籍について少し覚え書きとおさらい。世に言う電子書籍には「元の原稿をスキャンしただけのもの=レプリカ/Fix」と「元の原稿をスキャンしてOCRで文字を拾ってテキストに変換したもの=リフロー」が存在します。
2013-09-24 15:43:37
#竹の子書房 よく言う「自炊本」のほとんどはレプリカ本。スキャンした画像データをそのまま1ページとして使うもので、電子コミック、漫画の電子書籍のほとんど全てがこの方式。これはスキャンするだけである程度形になるので作るのは大変楽。
2013-09-24 15:44:48
#竹の子書房 ただ、レプリカ本というのはファイルサイズが莫大になるという欠点があります。300dpiくらいで「読むに耐える自炊本」を作ろうとすると、コミック1冊200頁で100MB前後に(作家の作風によってはそれ以上にもそれ以下にも)なります。でけえ。
2013-09-24 15:45:59
#竹の子書房 AmazonのKindleなどでは「1冊のファイルサイズは50MB以下」と決められているので、それなりに画質を落とさないと収まりきらなかったりとか。ネームがやたら細かい漫画(銀魂とかw)だと、フキダシ拡大しても文字が潰れて読めなかったりとか……。
2013-09-24 15:47:08
#竹の子書房 では小説など「文字が主体の文庫本」などをレプリカで作るとどうなるのかというと、「圧縮がききにくい文字=複雑な画像」扱いになるため、ファイルサイズが結構膨大になってしまいます。しかも、拡大しても潰れて読めなかったりする。
2013-09-24 15:48:14
#竹の子書房 一度、岩波版の「戦争論(クラウゼヴィッツ)」をバラして自炊してみたら、ファイルサイズが莫大になってえらいめに。しかも、レプリカは1頁=1画像なので、表示する端末のモニタの面積によって読みやすさ読みにくさが激変します。
2013-09-24 15:49:41
#竹の子書房 電子コミックなんかでもそうだけど、「ページの一部分を拡大して、ドラッグしたりスワイプしたりしながら読む」のは、正直面倒くさい。iPhoneの画面に文庫1頁分をそのまま表示させたら、Retinaが対応していようが、老眼の人はまず読めません。
2013-09-24 15:50:41
#竹の子書房 iPhoneで電子書籍を読む人が少ない理由は、iBooksがエロ本を売らないかr(ry げふんげふん、それだけじゃなくて、純粋に「レプリカコミックをあのモニタの大きさで読む気にならないから」だと思う。まして小説自炊本なんか目も当てられない(´Д`)
2013-09-24 15:51:52
#竹の子書房 配信時のファイルサイズの問題、読者にとってのモニタで表示される文字の大きさ(と読みにくさ)の問題の双方から言って、「文字主体の本をレプリカ(スキャンしただけ)の電子書籍にしても、まず読めないし読まれない」。小説はレプリカに不向きなんですよ……。
2013-09-24 15:53:01
#竹の子書房 Googleが「著者の意向や版元の許可を得ないで、勝手にどんどん絶版本や刊行済みの本を電子化する」ってのを一時期やってましたけども、あれも単なるスキャン=レプリカに過ぎないんで、コンテンツが存在しても自由にアクセスできたとしても、あんまり読まれないだろうなあとは思う
2013-09-24 15:54:03
#竹の子書房 まあ結局、日本の出版界・書籍界が過去に世に送り出してきた夥しい量の書籍、特に文庫本の山は、そのままレプリカしただけでは「お金が取れる電子書籍」として再流通させるのは非常に困難なわけです……orz
2013-09-24 15:55:12文字の本はリフロー電子書籍が望ましい(´・ω・`)

#竹の子書房 で。この文字主体の本は、レプリカではなくリフローの電子書籍になるのが望ましいです。端末がiPhoneだろうがiPadだろうがAndroidスマホだろうがKindleだろうがKOBOだろうが、自分の端末の都合に合わせてフォントサイズが変えられるのがベター。
2013-09-24 15:56:29
#竹の子書房 この10何年かの間にほとんどの作家さんが原稿用紙に万年筆とかではなくワープロ専用機→パソコンのワープロソフトなどで書くようになり、製版の時点で印刷屋さんが赤字だらけの原稿用紙を片手に文字を拾うってこともなくなりました。今は皆、原稿はテキストデータで存在してます。
2013-09-24 15:57:53
#竹の子書房 入稿時のデータを編集部が(というか編集者がw)きちんと保管しているのであれば、電子入稿時のファイナルデータからテキスト吸い出しを行うことができるので、電子書籍向けに作られたわけではない本もリフロー式の電子書籍化は比較的楽です。
2013-09-24 15:59:05
#竹の子書房 でも、その手が使えるのも「原稿をパソコンで書くようになり、校正も全て終わった文字データが残っている」場合で、恐らく長く見積もってもここ15年くらいまでだと思います。元原稿が手書き、元原稿が残ってても悪筆すぎて読めない(OCRが無理)、もう存在しないてのも少なくない。
2013-09-24 16:00:24
#竹の子書房 そうなると、「活字で活版/オフセット印刷されて製本までされた紙束」であるところの刊行済み紙書籍が、一番正確な「ファイナルデータ」ということになります。15年以上前の本のほとんどがそうです。
2013-09-24 16:01:37