堺市長選でみんなの党「中立」宣言を受け、柿沢未途氏が都構想を振り返る

都構想の是非はともかくとして、記録に残しておきたいと思う。
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柿沢未途(衆議院議員) @310kakizawa
何度も言っているように私はみんなの党評論家ではないので、現在の党運営や個別の人物評をするつもりはない。ただこれは政策の話なので少し書かせて頂こうと思う。大阪都構想への賛否を大きな争点とする堺市長選において、みんなの党が「中立」という態度を決めた事についてだ。
柿沢未途(衆議院議員) @310kakizawa
大阪都構想への賛否を問う形となった大阪W選挙において、渡辺喜美代表は党の推薦決定のないまま個人として単身、大阪へ乗り込み、橋下・松井両候補の応援をした。既成政党全てを敵に回しての大阪W選挙は維新側の見事な勝利に終わった。選挙後、渡辺喜美代表から私にある指示が下された。
柿沢未途(衆議院議員) @310kakizawa
渡辺喜美代表は私にこう指示された。「市長就任直後の12月20日に橋下氏が上京してくる。それまでに大阪都の法案を骨子段階まで仕上げておけ。会った時に、みんなの党はもう案を作ってあります、と見せられるように」。驚天動地の法案を、わずか1、2週間で作るよう指示されたのだ。
柿沢未途(衆議院議員) @310kakizawa
地方自治法上、「都」は東京都に限ると明記されている訳ではない。しかし明らかに都区制度は東京都に限った話であると想定されている。大阪が府市統合の上で特別区を設置して「都」及び都区制度に移行するのは、法律上、想定されていない。それを可能にする法案を1、2週間で作れという事になった。
柿沢未途(衆議院議員) @310kakizawa
ここからは衆院法制局との首っぴきでの法案骨子の作成作業だった。市町村合併の条文、都道府県の廃置分合の条文その他をひもといて、整合的な制度設計を行なわなければならない。この時、府市統合本部の顧問でもあった政策工房の原英史氏がいかに有能な政策立案者であるかを改めて感じる事となった。
柿沢未途(衆議院議員) @310kakizawa
「大阪都法案」の骨子が何とか間に合って、上京してきた橋下新市長に渡辺喜美代表は恭しくそれを示す事になる。維新旋風の勢いに押されて、平松市長を擁して戦ったはずの自民も民主も「私達も反対ではない。協力する」と言い出した。今度は渡辺喜美代表は「法案をいち早く国会提出する」と言われた。
柿沢未途(衆議院議員) @310kakizawa
みんなの党は衆院で法案提出できる議席数を持っていないので、参院で法案提出すべく今度は参院法制局と法案化作業が始まった。この頃には民主も自民も党内PTを作って法案化作業を始めていた。渡辺喜美代表からひたすら言われたのは「とにかく急げ」「維新のやりたいように作れ」という事だった。
柿沢未途(衆議院議員) @310kakizawa
2012年3月9日、みんなの党の「大阪都法案」が参院に提出された。渡辺喜美代表は「大阪都を実現する法案をみんなの党がいち早く作った」「自公や民主が検討中の案は総務省の関与を残しており、地域主権を実現するのはみんなの党案だ」と胸を張った。維新も「ぜひみんなの党案で」と期待を寄せた。
柿沢未途(衆議院議員) @310kakizawa
自公や民主も法案を出し、各党派から代表者が集まって一本化の修正協議が始まった。民主は地域主権のオーソリティーである逢坂誠二氏、自民は維新の理解者で後に維新に転じる松浪健太氏ら、大阪都実現に道を開く前提で何度も協議を重ねた。その経過は維新政調会長の浅田府議会議長に逐一、報告した。
柿沢未途(衆議院議員) @310kakizawa
しかしそこはやはり数の世界、みんなの党案は自公案、民主案に対して譲歩、後退を余儀なくされる。住民投票の有無については橋下氏も住民投票ありで良いとの意向でまだ良いが(私は他の都道府県や市町村の廃置分合と比して住民投票必置はおかしいと今も思う)、「都」の名称を名乗るのも不可となった。
柿沢未途(衆議院議員) @310kakizawa
「橋下氏は法案成立を優先している」という事で、諸々の論点はこちら側が妥協し、結局、「大阪都法案」は「大都市法案」と名を変えて、2012年7月30日、民主、自民、公明、みんな他7党派の共同提出法案として提出された。それからわずか1ヵ月、会期末に間に合うようスピード審議、採決された。
柿沢未途(衆議院議員) @310kakizawa
と、まあ、長々と書いてきたが、あの大阪W選挙以来、渡辺喜美代表並びにみんなの党が、維新の会が思い描く「大阪都構想」の実現に向けてどれだけ前のめりに協力してきたか、お分かり頂けるのではないかと思う。私も道州制への一里塚、ひいては「第三極」の政権取りに必要と思って下働きしてきた。
柿沢未途(衆議院議員) @310kakizawa
それが今回の堺市長選では「中立」だ。「何をやるか」を追求する政策本位の政党として、過去の経過から照らして分かりにくい態度ではと思う。浅尾幹事長は「大阪都を実現できるよう協力したが、実際に堺市民がそれを選ぶかは堺市民の問題。それが地域主権というもの」という趣旨の説明をされている。
柿沢未途(衆議院議員) @310kakizawa
浅尾幹事長の説明が全く理解できない訳ではない。堺市が大阪都に入るか入らないか決めるのは市民の意思で、堺市民の選択に関係ない政党がああだこうだ口出しすべきでないという議論は成り立つ。しかしわざわざ大阪都実現に道を開いておきながら、その道を選択するのを妨げる側に立つのは矛盾だろう。
柿沢未途(衆議院議員) @310kakizawa
維新が思い描く大阪都の実現にあそこまで協力しておきながら、いざ堺市長選になったら「堺市民の勝手。私達は中立」と突き放すのは、やはり「背を向けた」という受取られ方をしてしまうのではないか。それは「政策本位」と言いながら、その時その時の人間関係で態度を決めているように見られかねない。
柿沢未途(衆議院議員) @310kakizawa
今回のみんなの党の「中立」の決定を「分かりにくい」と私が感じるのは、過去の経過を踏まえた上記の理由による。ちなみに東京都選出議員として言わせてもらうと、都区制度の本質は「富裕な都心区の税収を召し上げ周辺区に配る財政調整機能」だから、堺市の大半は都に入るメリットがあるように思うが。
柿沢未途(衆議院議員) @310kakizawa
以上、堺市長選のみんなの党「中立」決定について、思うところを書いた。私がこれを書いたのは維新のためでも橋下氏のためでもない。ただあえて踏み込んで言うと、地域全体の均衡ある発展のために堺市域がどのような政体を選択するのが最善か、堺市民は冷静かつリアリスティックに考えても良いと思う。

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