テチャ川放射能汚染事故と人体内ストロンチウム Sr-90 の測定

Mayak 核施設(ソ連)が引き起こしたテチャ川放射能汚染事故による健康被害と、人体内の Sr-90 を検出するために開発された測定技術について。 自分の過去ツイートからメモ的に集めました。
58

テチャ川放射能汚染事故の経緯

Masato Ida, PhD @miakiza20100906

テチャ川の被ばく http://t.co/7ib5u8ja はこんな経緯で起こったのか。水俣病事件や足尾銅山鉱毒事件に似てる: 「2.テチャ川への放射性物質の放出による被ばく事故 http://t.co/KXCcAm8N#hibaku

2012-02-05 14:04:34
Masato Ida, PhD @miakiza20100906

引用》 テチャ、イセト、トボル川周辺の住民124,000人は、外部被ばくとともに内部被ばくも受けた。特にテチャ川畔の28,000人は、この川を飲料水源としていたため高い被ばくを受けた。20居住地区から約7,500人が避難したが、35~1,700 mSv もの線量を被ばくした。

2013-09-30 16:49:27
Masato Ida, PhD @miakiza20100906

引用》 中でもメトリノ村は被ばくがひどく、平均実効線量で 1,700 mSv、人によっては赤色骨髄に 3,000~4,000 mSv もの線量を受けた。しかし、1951年後半にはテチャ川への放射性廃棄物の放出は減った。勿論、いろいろな防護措置がとられた。

2013-09-30 16:50:17

健康被害

Masato Ida, PhD @miakiza20100906

無料で読める、テチャ川流域での健康被害に関する論文: 短い解説 2006年 http://t.co/TZce8S80i9 , 固形がん罹患率 2007年 http://t.co/6ORKx9uzk6 , 乳がん罹患率 2008年 http://t.co/hTgE5nApOY

2013-09-30 15:21:56
Masato Ida, PhD @miakiza20100906

論文(有料): Chronic radiation syndrome among residents of the Techa riverside villages http://t.co/iK2buA99  テチャ川事故の晩発性放射線障害に関する最新論文。 #hibaku

2012-08-25 18:29:27
Masato Ida, PhD @miakiza20100906

論文(有料): テチャ川での固形癌死亡率1950-2007年 http://t.co/XNo2O19h  2013年、Schonfeld。長期被ばくでありながら、全固形癌リスク ERR/Gy=0.61(95%CI 0.04-1.27)の最良推定値は被爆者の 0.47 よりも高い。

2013-01-07 20:18:12
Masato Ida, PhD @miakiza20100906

ただし、信頼区間は広く、被爆者と統計的に同等とも言える。被爆者の全固形癌リスクは ERR/Gy=0.47(95%CI 0.38-0.56)。 http://t.co/DkV1Hskj @miakiza20100906

2013-01-07 20:20:51
Masato Ida, PhD @miakiza20100906

テチャ川の固形癌 ERR/Gy、調査期間1950-1999年では 0.92 (95%CI 0.2, 1.7) http://t.co/JzZxKeas 、1950-2007年では 0.61 (95%CI 0.04, 1.27) http://t.co/pJbDYZcv

2013-01-11 23:12:34
Masato Ida, PhD @miakiza20100906

えーと、どうしてここまで変わったんだろう。 @miakiza20100906

2013-01-11 23:20:37
Masato Ida, PhD @miakiza20100906

線量評価が変わったためかと思ったけど、違うらしい。2000年のTRDS-2000を使うと 0.66 (95%CI 0.07, 1.34)、改良版のTRDS-2009を使うと 0.61 (95%CI 0.04, 1.27) で、大きな変化なし。 @miakiza20100906

2013-01-11 23:50:05
Masato Ida, PhD @miakiza20100906

論文(有料): テチャ川 放射能汚染地域の白血病 1953-2005年 http://t.co/DrihmC3rQO  2010年、Krestinina,Preston,Ron ら。久々に読み返したら、重要なことが書かれていることを思い出した。

2013-08-31 10:51:00
Masato Ida, PhD @miakiza20100906

p.200より意訳》 低線量率被ばくであるテチャ川の調査から得られた白血病(慢性リンパ性白血病以外)の 1 Gy でのリスク値(ERR)は、被爆者のもの、すなわち高線量率のものと同等であった。 @miakiza20100906

2013-08-31 10:52:57
Masato Ida, PhD @miakiza20100906

しかし、被爆者の線量応答は 1 Gy 以下の線量域では「下に凸」 http://t.co/pULkq4NgE7 となるが、テチャ川の線量応答は線形に近いものとなった。 @miakiza20100906

2013-08-31 10:54:04
Masato Ida, PhD @miakiza20100906

この結果は、累積 1 Gy 以下の線量範囲においては、低線量率・慢性被ばくの白血病リスクは被爆者のものよりも高い可能性を示している。 というような話。 @miakiza20100906

2013-08-31 10:55:59
Masato Ida, PhD @miakiza20100906

テチャ川の白血病の疫学も、やっぱり数百 mGy 以下の線量範囲では統計的に弱いので、これだけでは決着までは付けられないけれど、ちょっと気になるところ。 ただ、リスクが線形より高いということは無さそうな感じに見える。 @miakiza20100906

2013-08-31 11:00:36
Masato Ida, PhD @miakiza20100906

論文(有料): テチャ川における長期・低線量被ばくの循環器疾患リスク http://t.co/2j6Yvjtp  2012年、Krestinina。全循環器疾患と虚血性心疾患の統計では、過剰死ありの可能性。脳血管疾患についてはエビデンス無し。 #hibaku

2012-11-11 11:37:05

人体内ストロンチウム Sr-90 の測定

Masato Ida, PhD @miakiza20100906

たった1本の歯の中のストロンチウム(Sr-90)を可視化した例 http://t.co/EcagrU7c もう10年も前の仕事です。 RT @smoketree1 どれもpopulationとしての測定ではないかな。個人単位で検出できるとは思えないけれど。>RT

2012-12-20 19:56:40
Masato Ida, PhD @miakiza20100906

歯を小さなノコギリのようなもので縦に真っ二つにして、その切断面をイメージング・プレートに置いてる。 RT @birdtaka @み これ、β線をどうやって外から観察したんですか?

2012-12-20 20:05:02
Masato Ida, PhD @miakiza20100906

単純なんだけど、なるほど!的なんだよね、これ。あと、摂取量と歯への移行率から考えて、画像への Cs137 の寄与は極小さいはず、と。 RT @birdtaka @み なるほど!

2012-12-20 20:10:21
Masato Ida, PhD @miakiza20100906

テチャ川事故と歯のストロンチウム90 http://t.co/El5RbSCk  論文。これは有料。 エナメル質内のSr90の生体半減期を約35年と評価。 #hibaku

2012-08-25 19:29:02