芦田宏直先生の新刊『努力する人間になってはいけない - 学校と仕事と社会の新人論』抜粋Tweetまとめ。
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独り立ちが早いメダカや牛や馬は、生理的な反応としてしか"社会"を生きる術を持たないために社会的な〈能力〉も低いわけです。"出産後"の自立度が高い動物ほど"人の言うことを聞かない"。(新刊 http://t.co/lJIR3h7Jnf 70頁)
2013-10-04 11:14:56ハイデガーの初期・中期・後期について一貫した解釈のヒントが欲しい人に→ 『努力する人間になってはいけない ― 学校と仕事と社会の新人論』 http://t.co/lJIR3h7Jnf
2013-10-04 10:16:50「後悔先に立たず」という格言がありますが、ニーチェは「かくあったは意志の歯ぎしり」と言っています。かくあったと言うときには意志は役に立たない。かくあった=過去というのは後悔の対象なんです。(新刊296頁)
2013-10-04 09:10:29ウィーナー(一八九四〜一九六四)のサイバネティクス論が出たのは第二次大戦前後です。サイバネティクスという言葉はギリシャ語語源(キュベルネーテースκυβερνήτης)で、操舵者、舵を取る人という意味です。(新刊278頁)
2013-10-04 08:15:14新人登場のプロセスは、したがって「因果」でも「相関」でもない、ましてや「論理的」でもない非機能主義的な出来事です。『存在と時間』のハイデガーは、「因果」でも「相関」でもない、ましてや「論理的」でもない出来事の発生を「時熟する」と言っていました。(新刊376頁)
2013-10-04 07:43:41文科省の言う「知識基盤型社会」は、むしろ〈学校〉が生涯学習化し、文科省の「基盤」自体を崩壊させつつあると言ってもよいかもしれない。(新刊388頁)
2013-10-04 06:35:38文章の“全体”に始まりも終わりもない。どこから読んでも読み終われるのが文章というもの。古典的とも言われる“名品”の書物ならなおさらのこと。ダメな文章ほど、因果(あとさき)に縛られ、ストーリーに縛られている…三流の文学は因果的だということに他ならない。(新刊128頁)
2013-10-04 05:22:36いわゆる"キャリア教育"に力を入れれば入れるほどコアカリキュラム改善が遅れるという悪循環、つまり大学改革の悪循環がいまの若者の就職難の実態です。就職センターが充実している大学ほど、教育改革が遅れるのと同じ事態です。(新刊225頁)
2013-10-04 04:22:51もし紅葉が芽吹くのが四季のサイクルではなくて私の死よりもより先の(死後の)出来事だとすれば、それでも私は水をやり続けるだろうか。金魚が私のやる餌を一粒も食べないとしても、私は餌をやり続けることができるだろうか。至高のコミュニケーションはそのことに関わっている。(新刊186頁)
2013-10-04 03:24:13何回も読み直せるかどうかがその文学を本質的なものにする。それが始まりも終わりもない書物や文学の本質を言い当てている。だから本来の文章(文学や古典)にはアプローチの作法というものはない。三流の文学やテキスト…ほど、不自由な"読書"を強いる。(新刊128頁)
2013-10-04 02:36:44…就職活動とは、面接官を通過することではなくて、自分の〈根性〉を見出すこと。〈根性〉とは…自分の子供や年老いた親を食わせる能力のこと。バカほど「自分の夢」を語る。しかし能力とは他人(家族や顧客)を保持する力のことを言う。それが就職活動の成否の鍵を握っている。(新刊118頁)
2013-10-03 21:54:46そもそも学業成績は、学生の「個人」情報ではない。期末試験結果は学校のカリキュラム成績、教材成績、教員成績、ひいては教育成績でしかない。何でも「個人情報」扱いする学校は、すべてを学生のせいにして、自分たちの教育責任を回避しているだけです。(新刊230頁)
2013-10-03 20:24:29機能主義=行動主義にとって〈ふるまい(behavior)〉がないことは非存在に等しい。無反応さえ、それは、一つの〈ふるまい(behavior)〉として意味づけられている。メールの〈無〉反応や〈非〉通知着信、あるいは「既読」「開封」表示の有無に過剰に反応するように。(新刊357頁)
2013-10-03 16:35:32生かしながら殺すことがヘーゲルにおける〈殺人〉の意味です。フーコーの〈生権力〉論のテーマになった考え方です。生かしながら殺すという点で、ヘーゲルは人を殺してはいけないと考えます。これはヒューマニストの側からする一番深い殺人反対論です。(新刊177頁)
2013-10-03 14:33:05『存在と時間』のハイデガーは、現存在(人間)の死こそ、「不動の動者」だとするわけです。彼がトマスやデカルトを飛び越え先祖返りまでして言いたかったことは、そこにある。〈神〉も〈主観〉も死なない(死ねない)のだから。(新刊346頁)
2013-10-03 12:26:23「仕事とは厳しいものだ」というのは、努力ではできないことが世の中にはたくさんあるということです。(新刊 http://t.co/nJMZSXhPDG 31頁)
2013-10-03 12:07:12社会人とは…自分の買いたいものだけを買っている人たちではない人。それが好きなものだけを適当なアルバイトをしながら買い続けてきたあなたたちとの大きな違い。「オレ、クルマ買ったんだよ」と喜びながら言う人はいても「オレ、光熱費払ったんだよ」とうれしそうに言う人はいない。(新刊63頁)
2013-10-03 11:46:48学生時代にしっかりと(=純粋に)勉強した人は、いい歳をして〈書物〉の中に、〈教育〉の中に、何らかの教えを見出すのではなく、日々の仕事や生活それ自体の中に課題を見出す…。「もっと勉強をしておけばよかった」は…むしろ諸課題(と諸解決)からの逃亡を意味しているにすぎない。(新刊84頁)
2013-10-03 11:27:08ソーシャルメディアに囲まれた今日では、タレントを含めた少数の著名人以外には体験しなかった他者評価が日常化しています。他者(からの評価)など意識しなかった人たちが、さかんに自分のささいな日常を暴露して(失業中であってさえも、夜中であっても)忙しくしている。(新刊389頁)
2013-10-03 11:15:50大学問題は少子化問題ばかりが声高に叫ばれますが、この20年間の18歳人口の減少は40%程度、高卒求人件数はそれに比べて90%も縮小している。企業の新卒人材への高度要求が高まり、偏差値の低い層の「それなり教育」が通用しない事態が生まれているのです。(新刊236頁)
2013-10-03 10:35:15若者が勉強するというのは、お天気の変化に負けない意志と世界観を形成するため。歳を取ると「勉強する」ことが少なくなり、最後は季節の変化すら耐えられなくなる。老人は…天気予報と人生論だけで生きている…、あなた方は前方だけを見ながら新しい世界を作っていかなければならない。(新刊48頁)
2013-10-03 00:34:25開けても閉じるし、閉じても開けるというアウトプットからインプットへの差し戻しの過程を「フィードバック」と言います。それは結果を、目的から、目的に基づいて反省するプロセスのことです。(新刊281頁)
2013-10-02 21:33:01…機能主義者の環境論、内部=外部論も、でっち上げられたものにすぎない。考えられたり、意識したりすると逃れていくもの、それが人間にとっての〈環境〉〈過去〉だからです。それがフレーム問題の根源です。(新刊295頁)
2013-10-02 20:32:21…逆に若いくせに最初から自信に満ちている"奴"もイヤなものだ。若いときには自己嫌悪の極点くらいのところにいるのが一番いい。そういう若者だけが真の専門性を見出すことができる。私は、高等教育全般は、若い奴らの自尊心を破壊するところだと思っている。(新刊123頁)
2013-10-02 19:23:10そもそも学業成績は、学生の「個人」情報ではない。期末試験結果は学校のカリキュラム成績、教材成績、教員成績、ひいては教育成績でしかない。何でも「個人情報」扱いする学校は、すべてを学生のせいにして、自分たちの教育責任を回避しているだけです。(新刊230頁)
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