放射線白内障とその閾値 ― 近年のトピック

被ばくによって引き起こされる白内障とその閾値について。特に、  ・ICRP が2011年に宣言した閾値の大幅引き下げ  ・2019年の米国からの新しい報告(100 mGy 未満でも有意なリスク!) について。 私の過去ツイートからの抜粋。
震災 原発 閾値 水晶体 低線量 被ばく 白内障
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ICRPの2011年声明、Health Protection Agencyからの返答
Masato Ida & リケニャ @miakiza20100906
ICRP 組織反応に関する声明 2011年 http://t.co/qdY26Me7 (PDF) 近年の疫学調査からのエビデンスを受け、目のレンズ(白内障に関する閾値を以前の2~8 Gyから0.5 Gyに大幅低減。同時に、職業被ばくの線量限度も引き下げた
Masato Ida & リケニャ @miakiza20100906
論文(有料): 放射線白内障-ICRPが白内障の閾値と水晶体の被曝限度を引き下げたことに対するHPAからの返答 http://t.co/c5LnaBGk  2012年、Bouffler。 結論は「ICRPの声明を支持する。」 #hibaku
Masato Ida & リケニャ @miakiza20100906
2011年4月、ICRPは白内障の閾値と水晶体の被曝限度を大幅に引き下げる声明を発表 http://t.co/ca0VSegl  閾値は2 Gy急性被曝もしくは4 Gy以上長期被曝から0.5 Gyに修正急性と長期で影響に差が見られないため両者の閾値は同値とする
Masato Ida & リケニャ @miakiza20100906
水晶体の線量限度は150 mSv/年から20 mSv/年(5年間の平均。50 mSv/年を超える年が無いようにすること)にまで引き下げ。低線量および長期被曝でのリスク定量には課題が残るものの、これらの変更は疫学による十分な裏付けを得たものであり、HPAはこれを支持する。
米国から新しい報告。閾値は 100 mGy より低い?
Masato Ida & リケニャ @miakiza20100906
論文(有料・重要): 放射線技師の職業被ばくと白内障の罹患率 oem.bmj.com/content/early/…  2019年、Little(米 NCI)ら。浜田信行ら参加。米国での調査。100 mGy 未満の水晶体被ばくにも有意 (p=0.004) な白内障リスクあり、となっている。
Masato Ida & リケニャ @miakiza20100906
これまでの推定では、白内障のしきい値は水晶体への被ばく量にして 500 mGy。それが大きく間違っている可能性が出てきた。 oem.bmj.com/content/early/…
Masato Ida & リケニャ @miakiza20100906
要旨より》 …Elevated additive risk was observed for estimated occupational radiation eye-lens doses <100 mGy (p=0.004) with no dose-response curvature (p=0.903).
近年の論文、特に閾値に触れているもの
Masato Ida & リケニャ @miakiza20100906
論文(有料): 宇宙飛行士の宇宙線被曝による白内障 3本 http://t.co/ldRLC60u http://t.co/FW0s4UpR http://t.co/G8N9hBrV  NASA他。リスクは有り、そして、従来考えられていたよりも低い線量でも発症しうる、が結論。
Masato Ida & リケニャ @miakiza20100906
論文(有料): 放射線白内障 2007年 http://t.co/53KLgqHo ,同 http://t.co/1zeIn57i ,2009年 http://t.co/uy2pLqU4 ,2012年 http://t.co/LeM5alox  閾値が大きく下げられてきた歴史。
Masato Ida & リケニャ @miakiza20100906
論文(有料): 被爆者の白内障 http://t.co/53KLgqHo  2007年、Neriishi。急性被ばくの場合の検討。推定された閾値は0.1 Gy(95%CI <0-0.8)で、一般に仮定される2-5 Gyよりずっと低い。CIの下限が負で、閾値なしの可能性も示唆する。
Masato Ida & リケニャ @miakiza20100906
論文(有料): チェルノブイリ原発作業員の白内障 http://t.co/1zeIn57i  2007年、Worgul。長期被ばくの場合の検討。推定された閾値は0.35 Gy(95%CI 0.17-0.66)で、CIの上限値ですら従来の推定値5 Gyよりずっと低い。
Masato Ida & リケニャ @miakiza20100906
なお、チェルノブイリ原発作業員の白内障については、まだ調査期間が短く(約14年)、今後も閾値やリスク値が大きく変わる可能性あり。 @miakiza20100906
Masato Ida & リケニャ @miakiza20100906
論文(有料): 放射線白内障 http://t.co/LeM5alox  2012年、Kleiman。ICRP 2011年シンポジウムより。近年の疫学調査のまとめや推定閾値の変遷、ICRP勧告の変更点など。
Masato Ida & リケニャ @miakiza20100906
放射線白内障の推定閾値[Gy]の変遷: Cogan(1953)6,Merriam(1957)2-5,Otake(1982)1.2,Nakashima(2006)0.6-0.7,Worgul(2007)0.35,Neriishi(同)0.1 @miakiza20100906
Masato Ida & リケニャ @miakiza20100906
論文(無料): 被爆者の白内障手術 1986-2005 http://t.co/HcYHlVQU2g  2012年、Neriishi(放影研)ら。閾値の最良推定値は 0.50 Gy。ただし、95%CI は 0.10~0.95 Gy であり、0.50 Gyより低い可能性もあり。
Masato Ida & リケニャ @miakiza20100906
【放影研】放射線量と原爆被爆者における白内障手術の発生率、1986-2005 http://t.co/Y5r4Hcep (PDF) Neriishiらの最新論文についての解説。 これの一つ前の論文は2007年の http://t.co/iHApLeQ5  調査期間が大きく違う。
Masato Ida & リケニャ @miakiza20100906
論文(有料): 被爆者の白内障手術における被ばく線量応答、閾値、偽陰性率 http://t.co/ThG79izMsh  2013年、Nakashima ら。 1986~2005年の推定閾値は 0.04~1.03 Gy(単純平均で 0.41 Gy)。
ニュース記事や報告書など
Masato Ida & リケニャ @miakiza20100906
500ミリSvで白内障リスク 放影研、国際基準を裏付け(47NEWS) http://t.co/hGkjYgrs  放影研による論文 Neriishiら http://t.co/VqsSCRG5  ICRPによる閾値と線量限度の引き下げ http://t.co/ca0VSegl
Masato Ida & リケニャ @miakiza20100906
【厚労省】白内障と放射線被ばくに関する医学的知見について http://t.co/FnbNoEHAJf (PDF) ICRP Publication 118 を受けてのレビュー。
Masato Ida & リケニャ @miakiza20100906
放射線白内障 melodi2014.org/files/presenta… (PDF)  2014年、Struelens。MELODI 第6回WS資料。閾値が引き下げられてきた歴史、急性被ばくと慢性・分割被ばくで閾値に明白な差が見られないこと(30枚目)など。
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コメント

Masato Ida & リケニャ @miakiza20100906 2013年10月5日
重要なポイントに少しだけデコレーションしました。
Masato Ida & リケニャ @miakiza20100906 2015年1月2日
Struelens による MELODI 第6回WS資料を追加しました。
Masato Ida & リケニャ @miakiza20100906 2019年12月8日
まとめを更新しました。米国からの新しい情報を追加しました。
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