"大学改革"が大学教育を潰した──渡邊芳之・帯広畜産大教授(@ynabe39)のTLを中心に

ノーベル化学賞を日本人が受賞したというニュースを切っ掛けとして起こった、「大学改革」という名の下に起きた大学教育の崩壊現象をめぐる議論。渡邊芳之・帯広畜産大教授(@ynabe39)のTLを中心に、関連するTLまでまとめてみました。
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渡邊芳之 @ynabe39

「日本の大學」の最期を彩る花火がこれからもう何年か華やかに打ち上がるであろう。

2010-10-06 22:18:44
@replica35

@ynabe39 そうなんですか。現役学生としては悲しいです。では、具体的に、どんな大学教育がノーベル賞を生み出すとお考えですか?

2010-10-06 22:21:39
渡邊芳之 @ynabe39

@replica35 その「これこれの教育をしたらノーベル賞が生みだせる」的な考え方がもっとも大学教育をダメにするものです。日本の大学は国が「ノーベル賞倍増」みたいな計画に基づいて着々とダメにしたんですから。

2010-10-06 22:23:50
@replica35

@ynabe39 ??ノーベル賞を目指す教育方針で、ノーベル賞を生み出す教育がダメになって行ったんなら、その前の大学教育の手法ではノーベル賞を生み出せたってことになりませんか?その、変貌する以前の大学教育の姿をどういうものだとお考えになっているかお聞きしたいのですが。

2010-10-06 22:29:54
渡邊芳之 @ynabe39

@replica35 「これこれの教育手法でこうなる」というように教育の方法や手段から結果を予測でき,制御できるというような驕りからいちばん遠いものが本来の大学教育です。なんのためになるかわからない,なんの役に立つかわからないものが尊重される場からしか本当の研究はあらわれません。

2010-10-06 22:34:39
渡邊芳之 @ynabe39

@replica35 大学とか研究というのは999のムダからようやく1の成果が挙がるものです。そしてそのムダの中のどのムダから成果が挙がるかは予測もできないし制御もできません。

2010-10-06 22:37:21
渡邊芳之 @ynabe39

@replica35 日本の大学から奪われたもっとも大事なものはムダです。そして日本国民の圧倒的大多数は大学からムダをなくすことに賛成した。もちろん学生も。国民こぞって大学をぶっ壊したわけです。

2010-10-06 22:40:45
渡邊芳之 @ynabe39

日本の大学がぶっ壊されたのは政府や文科省だけのせいでもないし,大企業だけのせいでもありません。ときにはそこで学ぶ学生や当の大学教員も一緒になって,国民みんなで協力してぶっ壊したのです。

2010-10-06 22:43:51
@replica35

@ynabe39 うーんと、つまり日本の大学は成果が上がりそうな所にだけ力を入れていて、他国の大学や昔の日本の大学教育はどの分野にも見境なく金を注ぎこんで力を入れているからエポックメイキングな研究が出てくるってことですか?

2010-10-06 22:45:27
渡邊芳之 @ynabe39

@replica35 一面的にはそうですがもっと他の要素もあります。ところでそのアイコンはシド・バレット?

2010-10-06 22:46:54
@replica35

@ynabe39 この文脈のムダって言うのは、「役に立たないと思われている研究分野」ってことでいいですよね?

2010-10-06 22:47:13
渡邊芳之 @ynabe39

@replica35 それだけでなく「役に立つ研究分野におけるいっけんムダな研究教育活動」も大事ですよ。いまの大学では「役に立つ分野」にもムダを許す余裕はありません。

2010-10-06 22:50:13
@replica35

@ynabe39 いやいや、アメリカの大学は軍とか企業からお金もらって研究してるんですよ?役に立たない研究なんてさせてもらえないと思いますが…。予算の規模が大きいから基礎研究からできるって言うのはあると思いますが。 シドバレットです。

2010-10-06 22:50:53
渡邊芳之 @ynabe39

まあ他の人も同じように予言するでしょうが,これからしばらくの間は毎年のように日本人のノーベル賞受賞者が出るでしょう。しかしそれは「ダメだといってぶっ壊された日本の大学」の過去の成果に対する墓碑銘です。

2010-10-06 22:52:32
渡邊芳之 @ynabe39

@replica35 軍や企業から金なんかもらえない国なのにそれをまねたわけです。アメリカの大学のあり方は世界全体からみれば特殊です。シド・バレットはわたしも大好きです。

2010-10-06 22:56:58
@replica35

@ynabe39 そもそも大学が欧米から入ってきたものなので、当時からまねていたと思うのですが。今の傾向としては理系教育を頑張ろうということはあると思いますが、取り立てて役に立つようにみえる応用分野だけにお金が入っているわけではないような気がします。

2010-10-06 23:06:20
渡邊芳之 @ynabe39

@replica35 日本の大学のうちアメリカをまねて作られたのは農学部だけです。それから,いまの日本の大学では「理系の志望者減への対策」はあるとしても「理系教育を頑張ろう」などということは実質的にはまったくありません。これは理系学部で教えてる先生なら全員同意すると思います。

2010-10-06 23:10:00
渡邊芳之 @ynabe39

@mizubasyo 自分がたまたまひどい大学に行ってひどい教育を受けたことを自慢するのはあまり感心しませんね。

2010-10-06 23:11:06
@replica35

@ynabe39 大学の構造が過去に比べて変わったというのは、どういうことなんですかね。昔に比べて現在の理系教育の柔軟さが失われているというような、方向性の固定化は、教育方針を定めたから起こることではないんですか?理系教育の充実とノーベル賞獲得方向とは一致すると思うのですが。

2010-10-06 23:19:28
瀧岡 優 (Yu Takioka) @ytakioka

鈴木章,根岸英一両氏のノーベル賞は非常にうれしいが、課題はあと20年後のゆとりプラス国内引きこもる世代が研究者として主力になった時にノーベル賞が出るかどうかである。

2010-10-07 02:13:32
瀧岡 優 (Yu Takioka) @ytakioka

鈴木氏に限らないが、多くのノーベル賞受賞者が外国研究者などから影響を受けて、素晴らしい研究の糧としているが、国内に引きこもる傾向が強いと言われる我々ゆとり世代は、外国研究者などの影響を受ける確率も今ノーベル賞を受賞している世代よりも少なくかつ低学力である。

2010-10-07 02:16:49
瀧岡 優 (Yu Takioka) @ytakioka

そして、その影響がどれほどあるのかは20年後のノーベル賞受賞者の数が明示することになるであろう。

2010-10-07 02:20:37
渡邊芳之 @ynabe39

一番印象に残ったのは「(日本の大学から)なくなっているものがわかっているなら取り戻せると思いますので説明していただきたい」というコメント。

2010-10-07 05:51:50
渡邊芳之 @ynabe39

現役の学生や大学院生が大学や大学教員に要求することは不思議なほど文科省の要求と似ている。大学が「学生本位」であるべきなら文科省はおおむね正しいことになる。

2010-10-07 05:59:30
渡邊芳之 @ynabe39

どうも高等教育と学生との関係は、昨日澤井先生がとりあげていた医療機関と患者との間にいま起きている問題と似た部分があるようにも思う。

2010-10-07 06:03:14
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