今朝は、薬物依存の専門家・松本俊彦先生先生(国立精神神経センター)に教わったことを元に、呟きます。まず、日本で乱用薬物として人気の高いベスト3はなんでしょうか?1位は不動の覚せい剤、2位は最近台頭してきた脱法ハーヴ、3位は2位と僅差で処方薬の抗不安薬・精神薬なのだそうです。
2013-10-09 08:17:22でも、処方されている薬がなぜ乱用されるのでしょうか?厚労省研究班の調査によると、まず、抗不安薬・睡眠薬を処方している医師の1位は精神科で75%以上、その他の科で30%以上。おや、と思われた方は鋭いです。そうです、複数の施設、それも複数の科にまたがって処方されているのです。
2013-10-09 08:21:46そのために、最初は医師も乱用者も、乱用という意識をあまり持たずに興奮薬・睡眠薬乱用の入り口に入っていく危険がある。その点が、好奇心や友人などに誘われたのがきっかけになる他の薬物の乱用とは大きな違いです。
2013-10-09 08:24:11それでは、処方箋という歯止めがあるにもかかわらず、なぜ抗不安薬・睡眠薬が乱用されるに至るのでしょうか。研究班の調査によると、処方日数より短い間隔の通院(薬が余る)、診療なしの処方、アルコールや市販の安定剤の併用、段々に強い薬を要求する、ネット販売などが理由のようです。
2013-10-09 08:27:20ちなみに、抗不安薬・睡眠薬は向精神薬に分類される薬ですが、中には鎮痛薬などにも応用されるものがあり、そういう薬は向精神薬の法律上分類から外されます。そうすると長期処方が可能となります。また、精神科以外の医師も好んで処方します。そのために、乱用の原因薬物となることがあるそうです。
2013-10-09 08:30:34是非気を付けていただきたいので、乱用されやすい抗不安薬・睡眠薬の特徴を述べますので、思い当たる方は主治医と相談して下さい。①短時間作用型(即効性)②高揚感がある③はっきりとした効果が自覚できる(いわゆる強い薬と感じるもの)
2013-10-09 08:33:24抗不安薬・睡眠薬の乱用に陥りやすい症状として、不眠と意外なのは疼痛。これらの症状は薬がない時の辛さが大きいので、乱用に至る人が少なくないそうです。また、こういう症状の方は内科と整形外科で同じような薬を処方されるという特徴もあるそうです。心当たりの方はご自分の薬をチェックして下さい
2013-10-09 08:36:17内科と整形外科で処方されている抗不安薬・睡眠薬の名前が違っているからといって安心しないでください。もしかすると後発品の場合は、お暗示薬という事があり得ます。例えば、エチゾラムという薬はおよそ20位の後発品があり、精神科医であっても、気が付かずに重複処方してしまうことがあります。
2013-10-09 08:37:58最近では、トラムセットやリリカという疼痛性の疾患に処方される薬の乱用も問題になってきています。製薬会社や医師の側の問題とともに、服用される方々にも自己管理の意識を持っていただきたいと思います。かかりつけの薬剤師を持ち、全体の処方を見てもらい意見を聞くのもよいことです。
2013-10-09 08:40:43疼痛は、どのような原因であれ、辛い症状であることは間違いありません。そのために薬が必要なのも事実です。しかし、疼痛は、様々な要因によって、その感じ方が変わることは様々な科学研究で明らかにされています。薬以外の治療も積極的に取り入れていただきたいと思います。乱用は絶対×です。
2013-10-09 08:42:46今朝の最後に、乱用されやすい抗不安薬・睡眠薬のトップ4(厚労省研究班の調査より)をあげておきますので、もし服用されているようでしたら変更も考えてみてください。一般名でお示ししますので商品名(多数ある)はお調べ下さい。①フルニトラゼパム②トリアゾラム③エチゾラム④ゾルピデム
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