ストーカー対策関連まとめ

ストーカー被害の全容（昨年度）。増えています。

■認知件数は１万９９２０件で前年比33.6％増。ストーカー規制法施行後で最多。
■他法令による検挙件数は１５０４件で同91.3％増。暴行、障害、脅迫、恐喝、住居侵入、暴力行為処罰法の事案が１００％超増えた。
■被害者は女性９割弱、男性１割強。年齢は20～40代が８割。
■行為者は男８割強、女１割。
■被害者と行為者は、５割以上が元交際相手。配偶者、知人友人、職場関係者を加えると８割が「知り合い」
■動機は７割が「好意の感情」、25％が「好意が満たされない怨恨」
■行為は、つきまとい・待ち伏せ等と面会・交際要求がそれぞれ５割強で最多。

ストーキングって？法的対処は？

■つきまといとストーキング
・つきまとい等（８類型）
1.つきまとい・待ち伏せ・押しかけ等
2.行動を監視していると告げる行為
3.面会・交際等の要求
4.粗野・乱暴な言動
5.無言電話、連続した電話・ファクシミリ・電子メール
6.汚物などの送付
7.名誉を傷つける事項の告知
8.性的羞恥心を害する事項の告知

・ストーカー行為
同一の者に対し、つきまとい等を繰り返し行うこと
（大阪府警サイトより）

■警告と処罰
・警察署長が行為者に対し「つきまとい等」を行ってはならないことを文書で「警告」
・行為者が「警告」に従わない場合は、都道府県公安委員会が「禁止命令」
・「禁止命令」に従わない場合は、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金
・「ストーカー行為」の被害に遭っている場合には、「警告」の申出や、相手の処罰を求め「告訴」可能
・「ストーカー行為」で「告訴」があった場合の罰則は、6ヶ月以下の懲役又は50万円以下の罰金
（神奈川県警サイトより）

どう対応すればいい？

■つきまとい等
□明るい道、人通りの多い道を利用する
□民家、コンビニ等の店舗へ逃げ込む
□防犯ブザー等の防犯機器を携帯する
□携帯電話はいつでも110番できるようにしておく
□ドアには二重鍵とドアスコープを付ける

■監視していると告げる行為
□防犯カメラを設置する
□家の中が見えないように工夫する(すりガラスでもカーテンをつける等)
□電話の場合は、拒否の意思、警察に相談している旨告知し、余分な話はしないで電話を切る

■面会・交際の要求
□はっきりと拒否の姿勢を示し、一人では絶対に会わない
□贈り物が送られてきたときは、受け取りを拒否し、開封せずに送り返す

■乱暴な言動
□危険を感じたときは、防犯ブザーや携帯電話で助けを求めたり、民家、コンビニ等の店舗に逃げ込む

■無言電話、連続した電話等
□「警察に訴えます」とはっきり伝える
□電話会社に相談する
□ナンバー・ディスプレイ機能付き電話を設置し、不明な相手には出ない
□着信拒否設定にする

■汚物などの送付
□届いた時間と内容などを記録し、すぐに警察に届ける
□送り主不明な届け物などは受け取りを拒否し、開封せずに送り返す

■名誉を傷つける
□状況を記録し、中傷ビラ、インターネット文書などは全て保存しておく

■性的しゅう恥心の侵害
□郵便受けに施錠するなど、住所、電話番号、メールアドレスなどの個人情報の管理を慎重にする
□送り付けられた物を持って警察に相談する
（兵庫県警サイトより）

被害事例と警察の対応を紹介する報道など

■兵庫県警の予防取り組みを紹介。44項目のチェックリストでストーキング懸念を客観評価。被害者の声も紹介、再犯対応の必要性を指摘。

■兵庫県警察本部 衣笠泰三管理官
「相談したくてもできない、悩んでいる方が数多くおられる。どんな端緒でも認知して、組織的に対応していく。」

■こちらもメインは兵庫県警の活動ぶり。数は少ないとされる「未知の人間」によるストーキング事例も紹介。

■容疑者の男「路上で見かけて、ええ女やと思い、好意を抱いた。自分は羞恥プレイが好みで、被害者の困った顔を思い浮かべるだけで興奮した」。これは、怖いですね…。

■受刑者の更生／再犯防止にも焦点を当てた社説。
・精神科医など専門家による加害者へのカウンセリングや治療
・警察は積極的に治療を
・刑務所内で更生を促すプログラムを。面談やグループワークを通じて感情をコントロールする講習に言及

警察発信のストーカー関連情報。「まず警察に相談を」

法曹からの情報。

ストーカー規制法条文