#生きがいについて 八十五頁 個人の自我の拡張と権力への意思に由来する情熱に、母性愛が入ってる。慈しむ愛と支配する愛はやはり紙一重だと。
2013-10-13 16:17:48#生きがいについて 或る人は歌った--- こよいも宇宙は私をみつめている/ 数かぎりない眼をひらかせて/ 私の骨の骨、髄の髄まで/ たえまなく、容赦なく
2013-10-13 17:22:02#生きがいについて このような防衛的態勢を一切やめ、死というものを正面から自分の生のなかにとり入れてしまえば、死は案外人間の生の友にさえなってくれるものらしい。
2013-10-15 15:10:53愛する者に死なれたひとは、もう生きて行きたくないと思うような悲歎のどん底にあっても、なお自分の肉体が食物を欲することを悲しむ。このように、生きがいをうしなったひとはいわば肉体にひきずられて生きて行く存在である。「生ける屍」とはこのことをいうのであろう。 #生きがいについて
2013-10-24 19:03:41精神的苦悩は他人に打明けることによって軽くなる。(中略)きいてくれる相手の理解や愛情にふれて、慰めや励ましをうけるということもあろう。しかし何よりも苦しみの感情を概念化し、ことばの形にして表出するということが、苦悩と自己との間に距離をつくるからではなかろうか。 #生きがいについて
2013-10-24 19:16:35人間というのはよほど意味を求める欲求が強いらしく、苦悩しつつある時でさえ、そこに何ほどかの意味を感じたいらしい。(中略)苦しむことで何事かを得られるのなら、何かの目的が果たされるなら、苦しみもまだ耐えやすいのだ。 #生きがいについて
2013-10-24 20:50:08ひとは自己の精神の最も大きなよりどころとなるものを、自ら苦悩のなかから創り出しうるのである。知識や教養など、外から加えられたものとちがって、この内面からうまれたものこそいつまでもそのひとのものであって、何ものにも奪われることはない。 #生きがいについて
2013-10-24 21:00:07自殺未遂者の大多数(80%)はあとで「死ななくてよかった」といい、大部分(75%)がその理由として「心がまえが変った」とのべた調べがある。自殺行為により必ずしも生活環境が変ったり、願望が達せられたりしたのではないのである。 #生きがいについて
2013-10-24 21:05:09(続)そして私がその中心をほんの少しでも自分自身から外せるようになった時、悲しみは容易に耐えられるものではないにしても、耐えられる可能性のあるものだと理解できるようになったのでありました。 #生きがいについて
2013-10-24 21:25:54社会からはじきだされ、疎外されたひとの眼はするどくその社会でのものの判断のしかたを批判しはじめる。それは破壊的な過程ではあるが、古い価値基準から解放されるため、それをのりこえるためには、ぜひ通らなければならない過程である。 #生きがいについて
2013-10-24 21:52:27生きがいをうしなったひとは、すべて人生からあぶれた失業者であるといえる。(中略)彼はただ、自分の存在はだれかのために、何かのために必要なのだ、ということを強く感じさせるものを求めてあえいでいるのである。 #生きがいについて
2013-10-24 22:16:50「他の喜びを自己の喜びとし、他の悲しみを自己の悲しみとする」こと、「他を愛しうる人間となる」こと、たとえ今すぐそういう人間でありえなくても、「やがては愛をもちうる……という信頼と希望」が、精神の世界における最高のよろこびの一つである #生きがいについて
2013-10-27 21:01:12