精神科の薬について
アリピプラゾール(エビリファイ)という薬が双極性障害にも使えるようになりました。しかし、初期用量が大きくて、私のように外来で患者さんを見ている医師には使いにくいです。もう少し幅の広い使い方ができるようにしてもらいたいと思っています。少量でも十分効く人がいるのは事実ですから。
2013-08-03 20:03:09ラミクタールは、華々しくは効かないけれど、うつの再発予防効果が明らかに表れる人がいます。ただし、皮膚症状には要注意です。アレルギーの出やすい薬です。
2013-08-04 05:11:51オランザピン(ジプレキサ)は女性の方が男性に比べておよそ2倍効果が表れやすい薬です(あくまで薬物動態学的な話ですが)。
2013-08-04 05:13:17リチウム(リーマス、リチオマール)は一日1回の服用の方が2回に分けて服用するより副作用が起きにくいという論文を加藤忠文先生からいただきました。でも日本では一日2回の用法を守らないと何か起きた時に保護されません。
2013-08-04 14:13:35リチウムは一日1回の服用を勧める専門家の先生が少なくありません。飲み忘れが少なかったり、副作用が寝ている間に出てしまって気にならないなどの理由があるみたいです。
2013-08-04 14:15:01リチウムを飲まれている方は、血中濃度はもちろんですが、甲状腺機能や血中のカルシウムの濃度なども定期的にモニタリングしてもらってください。
2013-08-04 14:16:36ノーベル賞を受賞したサルバドール・E・ルリアという人は、自伝書の中で、リチウムを服用するようになってから、明らかに家族との関係が良好になったと告白しています。
2013-08-04 14:19:11リチウムの服薬回数の事ですが、ちなみに維持療法中は一日一回でも許されます(日本国内)。でも副作用が出やすいのは初期なので,初期にも一日一回服用が許されるといいのですが・・・
2013-08-04 21:38:07睡眠薬についてです。睡眠薬は代謝された後も活性が残っていることがあり、そのために長時間作用が続くことがあります。そのためたくさん飲みすぎるとかえって次の日に眠られなくなることもありますから注意してください。
2013-08-05 14:11:06リチウム(リーマス、リチオマール)は、低分子量の陽イオンですから基本的には体内に一応に分布します。しかし、骨、腎臓、甲状腺、脳になぜか高濃度に存在しますので、その部位で副作用が起きやすいと考えられています。
2013-08-05 19:36:13リチウム(リーマス)は大量服薬すると危険な薬です。血中から消失する速度より脳内から消失する速度の方が遅いので、中毒症状が消えるのに時間がかかります。
2013-08-05 19:53:50リチウム(リーマス、リチオマール)服用中に、アルコール、コーヒー、大量飲水などの利尿効果のあるものを摂ると薬の効果が弱まって気分が不安手になることがあります。ご注意ください。
2013-08-05 19:56:19リチウム(リーマス、リチオマール)を飲んでいる方は、非ステロイド系の抗炎症鎮痛薬は飲まないでください。もし必要な場合は必ず薬剤師に相談してください。リチウムの血中濃度が上がって危険です。
2013-08-05 19:57:54リチウム(リーマス、リチオマール)を飲んでいる方へ。 利尿剤の併用には注意してください。 薬によってはリチウム中毒を引き起こす権勢があります。
2013-08-05 19:59:0121世紀のリチウム療法 寺尾岳先生のご著書です。 リチウム(リーマス、リチオマール)を飲んでいる方は、是非読んでいただきたいと思います。少し古いですが、とても良い本です。
2013-08-08 17:20:54睡眠薬の誤解について。 皆さんは半減期という言葉をご存知ですか?薬の血液中の濃度が半分になる時間の事です。これが3時間以内だと短時間型といわれるものになります。 ただし、睡眠薬の多くは代謝されても活性代謝産物という物質に代わるだけで、長い時間脳に作用しますので要注意です。
2013-08-08 23:18:32リチウム(リーマス、リチオマール)を飲んでいる方へ 血中濃度の採血は、最後に薬を飲んでから(なるべく)12時間後にしてもらってください。 それが国際基準ですし、採血のタイミングを一定にしないと血中濃度も不安定になります。飲まれている方のメリットです。
2013-08-09 07:51:49オランザピン(ジプレキサ)を飲まれている方へ この薬は、喫煙によって体内からの排出が早められます(正確に言うと代謝が促進されます)。中国人のデータでは1日5本の喫煙でも薬の効果が半減する可能性が指摘されています。 お気を付けください。
2013-08-09 08:03:38薬は水で飲んだ方が良いのでしょうか? 答えは、YESです。 特に、起床時や食感に服用する薬は水で飲んだ方が無難です。 コーヒーやアルコールは薬の代謝を変えるので絶対にダメ。 炭酸水やコーラなどでも影響されるものがあります。
2013-08-11 07:46:17カフェインの話です。 カフェインには、興奮作用があり一時的に元気になりますが、すぐに効果が切れます。血液中の濃度が急激に下がるときにイライラしたりします。 また、消化管の運動を変えたりと全身にも作用します。 抗がん剤のDNA損傷の副作用を修復したりしますが、逆に癌の原因にも。
2013-08-11 07:53:03カフェインの話の続きです。 カフェインはコーヒーと抹茶に大量に含まれます。アメリカの指針によれば、一日コーヒー2杯まで。〇〇カフェオレなどという名前のペットボトルを飲むと1本でアウトです。 カフェインは、栄養ドリンク、お茶などにもかなりの量が含まれています。 気を付けてください。
2013-08-11 07:55:43カフェインの話の第3弾です。 カフェインを悪者にするわけではありませんが、薬との関係について。 カフェインには利尿作用と言って尿を作る作用があります。摂りすぎは脱水にもつながりますし、薬の排出を促進してしまいます。 一方で、薬の代謝を妨げたりもします。 精神科の薬は特に要注意です
2013-08-11 08:01:12リチウム(リーマス、リチオマール)について リチウムは、横になっている時には体外への排出が半分前後になります。 理由は、リチウムの排出は腎臓でろ過される血液量によりますが、横になっている時には、その量が減るからです。
2013-08-12 23:40:52リチウム(リーマス、リチオマール)について この薬は大量服薬の時に強い毒性を発揮しますので注意してください。 しかし一方で自殺予防効果が証明されている数少ない薬です。 もし、この薬を大量に服薬している人を見つけたらためらわず救急車を呼んでください。
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