丹生谷貴志ツイートまとめ(2013年10月)

丹生谷貴志氏の2013年10月分のツイートをまとめました。
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nibuya @cbfn

『ユリイカ』は武田百合子さん特集。しかしその論の大方が武田さんを幸田文とか向田さんに変えても変わらない感じに見えてしまう・・・。しかし、武田さんは素晴らしいですけれどね。亡くなった後、娘さんの花さんが、部屋のギターがひとりでに鳴ると、あ来たなと思うと書いていて、それが自然な感じ。

2013-10-01 01:50:56
nibuya @cbfn

いやちょっと誤解される言い方でした。つまり武田さんについて今やそれほど「変わった」書き方が出来なくなっているというだけのことです。しかし僕としてはやはりもうちょっと武田さんの「奇妙さ」を泰淳さんや犬さんや猫さんは無論、深沢さん、大岡さん、埴谷さんの中に置いた光景で見たかった・・・

2013-10-01 02:03:39
nibuya @cbfn

百合子さんは深沢七郎にフラメンコギターを「習っていた」そうです。まあ、深沢さんのことだから、武田家を訊ねる理由が欲しかった?のかもしれません。会話は延々と下も下ねた、百合子さんは、「七郎さんってホントのことばかり言う」と言って笑っていたそうです。

2013-10-02 10:22:36
nibuya @cbfn

夜明け前に目が覚めまったく眠れないのでグッドマン『世界制作の方法』三浦俊彦『環境音楽入悶』ミラー『フーコー/情熱と受苦』をそれこそ飛ばし読み。どれも「あるある話」「そうそう話」「ごもっとも話」にしか見えない。無論これは僕の側の衰弱の問題で書いた方々の問題ではない。

2013-10-03 05:29:17
nibuya @cbfn

誤解なきよう。例えばミラーの『情熱と受苦』は晩年のフーコーを描いたものとして示唆に満ちた力作。少年フーコーが「ポワチエの醜聞」、『ポワチエの監禁された女』のイメージに憑かれていた可能性をギベールの証言から推察するあたり。ジッドが残したその「記録」は今は再版されて容易に入手出来る。

2013-10-03 06:32:31
nibuya @cbfn

原則?として自伝はともかく伝記は読まないことにしているのですが、まあ今更エリボンとミラーのフーコー伝・・・やはり要らなかったなと少し思います。分かった気にさせてしまうメロドラマ。つまらない。必要なら年譜で充分です。伝記で出色と思えた数少ない例外はパースの伝記くらいでしょうか。

2013-10-04 00:36:02
nibuya @cbfn

フーコーの伝記の中ではデヴィッド・マーシーのものが一番評判が悪いが、或る意味では一番「いい」かも知れないと僕は想像する(飛ばし読みでしか読んでいない)。マーシーのものは殆どトリヴィアルな出来事の羅列からなっていて、余計な「哲学者のメロドラマ」など意に解していないようだから・・・

2013-10-04 10:16:26
nibuya @cbfn

フーコーのバシュラールに対する不思議なほどの敬意。郵便局員出身の独学者という点からでもバシュラールにはどこか「科学哲学界のアンリ・ルソー」といった趣があるが、その「思考を別様にしてしまう」ことへの異様な、時に頓狂な執着・・・

2013-10-04 10:27:32
nibuya @cbfn

未完のままスケッチが散逸し部分しか知られていなかったものを今世紀に入って収拾し残された限りで再生されたドビュッシー最後のオペラ『アッシャー家の崩壊』・・・ドビュッシー嫌いなので留保が要るが、何だか「想像通りの」映画音楽みたい・・・複雑なオーケストレーション。1917年の作品ですね

2013-10-04 23:07:49
nibuya @cbfn

私事。車検点検から帰ったばかりのバイクが気づくとうっすらオイル漏れ、また点検に持ってかなきゃならない。もう一台はメインライトが玉切れ、今回は四千キロしか保たなかった。これが意外に高くつく。ま、四輪より楽なんでしょうが、面倒なことです。

2013-10-05 10:26:43
nibuya @cbfn

私事。僕はジーンズばかりで、眠るときも、一応眠り用に決めたものですがこれまたジーンズかペインターで寝る・・・と言うと驚かれる?のですが・・・どうも阪神震災以来、すぐ動ける格好をしていないと落ちつかない。これも一種のトラウマなんでしょう。

2013-10-05 11:13:57
nibuya @cbfn

『活火山の下』最終章で酔っぱらいの船乗りが「モーツァルトが聖書を書いた!」と意味不明に説教?する場面があるのですが、邦訳を見ると「モーゼアルトが・・」と訳されていて、ああ、苦労してるのだなあと・・・・しかし・・・

2013-10-05 23:23:48
nibuya @cbfn

まあその場面はメスカルっていう殆ど麻薬めいた強い酒の酩酊で全てが口にされるんで、ジッと読んでもそれぞれが言っていることが意味不明なんで、仕方ない。

2013-10-05 23:27:21
nibuya @cbfn

邦訳者の名誉の為に?言うと、その部分のフランス語訳もかなり妙で、原文の意味不明に苦しんでいるようです。例えば原文には「he turreted out...」なんていう辞書に載ってない用法が出て来たりするんで・・・兵隊の隠語でしょうか・・・

2013-10-06 09:14:01
nibuya @cbfn

しかし同じ文が邦訳では「あいつ、ここの地下のところに向かって、塔から攻撃した。フランス外人部隊の第五大隊。拷問にかけた」仏訳直訳では「オレの機関銃座で奴らの地下壕を占領させてやるぜ。フランス外人お雇い中隊。どこでもブイブイ大いばりさ! われら外人部隊ってな」、どっちもどっち。

2013-10-06 09:33:16
nibuya @cbfn

・・・ああ、むろん僕にもどう訳せばいいかさっぱり分かりません。

2013-10-06 09:45:11
nibuya @cbfn

例えば無理矢理、「ヤツぁここの地下の地獄で目ぇ覚ましてぶっ放してるかもな。フランスお雇い第五中隊。やつら誰でもおかまい無しに吹っかけやがる。オオ、我らがフランス外人部隊員よ、生まれ故郷なんか忘れろ、あるのは我が母フランスだけ!」とか?

2013-10-06 10:19:57
nibuya @cbfn

ああ、どう見ても僕の訳もおかしい。結局何だか分からない。最初の一文は「ヤツはここの地下からにじり出て来たんだ」みたいに訳すことも出来なくはない。問題は「he turreted out」って過去形の動詞なんですが・・・或いは凄い辞書にならこの変な動詞用用法、載っているんでしょうか

2013-10-07 01:10:38
nibuya @cbfn

ナポレオン・ボナパルトが没した十五年後くらいに、或るイギリスの論理学者が「ナポレオンと呼ばれている男は様々な噂の集合体であって、実在しなかったと考えるのが順当である」と結論する本を出しているそうだ。

2013-10-07 01:38:14
nibuya @cbfn

そう結論したのはRichard Whatelyという論理学者で『ナポレオン・ボナパルトに関する歴史的疑念』という本を1832年に出しているから正確にはナポレオンの死後十一年目、それは冗談本ではなくて論理学に基づいた生真面目な論証の本だった。

2013-10-07 01:49:23
nibuya @cbfn

ラッセルに至るまで、論理学は例えばアリストテレスを巡る「真理記述」を規定するが、そのことはアリストテレスの「実在」の確証とは関係しない。逆に言えば或る名を巡って語られる記述の多くが非合理とされれば、その名によって名指されるものの実在は「強く疑義にふされる」ことになる・・・

2013-10-07 02:07:38
nibuya @cbfn

ホワイトリイは古典論理学の規範に律儀にしたがって、ナポレオンという名にふされる述語群の多くが「非合理」と結論し、従ってその名によって名指されるものの「実在」を「強く疑義にふした」わけで・・・

2013-10-07 02:29:02
nibuya @cbfn

かつて井上靖氏がノーベル賞の有力候補と言われた時期が数年あり、その数年は賞発表の季節になると井上邸の周辺にマスコミの車両が囲み、逸したという知らせが入るとたちまち消えた・・・と、何となく無意味な思い出が浮かぶ

2013-10-07 04:20:10
nibuya @cbfn

ノーベル文学賞に関して言えば、今やその対象となる作家が経済的に困窮しているというのはほぼ例外でしょうから、もう、賞金は廃止したらどうかと思うのですがね・・・・

2013-10-07 08:32:12
nibuya @cbfn

ここのところSFを読むことは停止しています。その理由は或いは二次的?理由で、どのSFを読んでもその訳文が殆どおんなじ姿の、無性格な日本語文で綴られていることに飽きてしまったからです。

2013-10-07 08:39:31
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