男組ドワンゴ訪問＠銀座

yotakikuchi @yotakikuchi

私的取材ルポ＃7【男組ドワンゴ訪問@銀座】13.10.28 実力行使のカウンターで知られる「男組」の幹部メンバーらが銀座歌舞伎座タワー内の 株式会社ドワンゴを訪問した。代表の高橋直輝氏、山口祐二郎氏、手塚空氏らが男組名義による「抗議及び要請文」をドワンゴに直接提出した。(1)

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会社訪問の主目的を要約すると「ニコニコ動画の利用規約違反に該当する人種差別動画の削除」と「人種差別動画への規制強化」となる。男組サイドは山口氏らを中心にメールによる公開質問状や電話での抗議を続けていたが、ドワンゴ側から納得いく回答が得られなかったため直接訪問に踏み切った。(2)

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高橋氏は在特会などによる「人種差別動画」の投稿について「抗議の電話をした場合、ユーチューブは削除が速い。ドワンゴは一度も削除してくれない」と説明。山口氏も「結局は規約違反。人種差別を通報してペナルティを与えるべき。通報してる人はいっぱいいる」とドワンゴへの不満を述べた。(3)

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男組提出の「抗議及び要請文」は結局、受け取りを拒否された。ドワンゴ側からは『差別は良くない』との公式見解と『ニコニコ動画の差別発言を含む動画の削除と再発の防止を求めることを前向きに対応する』との回答を得た。担当者は「どこからどこまでがヘイトスピーチか分からない」と説明した。(4)

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現在は人種差別動画を具体的に規制する法律がない。ドワンゴは男組に対し資料素材としての「ヘイトスピーチ動画集」を要請。何が人種差別に該当するのかを社内で検証した上で、今後の対応を考える旨を男組に伝えた。山口氏は「京都判決があったので我々も言いやすい」と世論の変化に言及した。(5)

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高橋氏は人種差別問題を巡る日本の現状に「7年後のオリンピックも東京で決まった。それなのにヘイトが蔓延してる。海外の選手や応援にきた外国人はどう思うか。私は恥ずかしく思う」と嘆息した。その上で「様子をみるけど向こうが何もしないなら街宣も考える」と強い覚悟を口にした。(6)

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差別撤廃に向けた世論形成の一環として、10月15日から都庁前での「差別反対東京アクション」を開始した。さらに11月25日からは大阪市役所前で「差別反対大阪市役所前アピール」を男組主催でスタートさせる。行政に対する差別反対活動も材料にドワンゴへの訴えを強めていく考えだ。(7)

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在特会らが配信するヘイトスピーチ動画や桜井誠会長によるトーク動画は、ニコニコ動画及びニコニコ生放送にとっての看板番組だ。これらを削除、禁止することはドワンゴにとって貴重なキラーコンテンツ、収入源を失うことを意味する。企業における本音と建前の間で揺れているのが現実だろう。(8)

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表現の自由の解釈に加え、差別表現における線引きの難しさから一筋縄で解決する問題ではない。長期化する可能性は十分にある。ただし、京都地裁判決以降の世論を鑑みれば、ドワンゴとしても何らかの改善策を打たざるを得ない状況だ。何もしないことはヘイトスピーチを容認することになるからだ。(9)

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ドワンゴは現在、企業としての在り方を問われている。中途半端な回答では世論が納得しないだろう。かくいう男組もカウンター活動やデモ活動の様子などをニコニコ生放送で配信している。その意図について高橋氏は「ニコニコ生放送でヘイト動画に抗議するのが一番！」と皮肉たっぷりに笑った。(終)

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(参照＝山口祐二郎氏ブログより) 男組が提出した「抗議及び要請文」 http://t.co/csCyETOUp6