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アラファト議長ポロニウム毒殺説のスイスグループによる検証

CNNなどで報道されたようにスイスのグループが『アラファト議長がポロニウム210で毒殺されたのか』を検証した報告書がアルジャジーラから報道されたので、その中身を読んで連ツイしたものをまとめておきます。
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buvery @buvery
スイスのグループ(とアルジャジーラ)による報告書の原文はこれ。https://t.co/nIkfBjT80f 2004年10月12日の夕食後4時間で体調悪化が始まり、悪寒、嘔吐、水様性下痢はあるが、発熱はなく、感染もなく、血小板現象が主症状、しかし、骨髄、CT、MRIは著変なし。
buvery @buvery
2004年11月11日、DICによる多臓器不全(腎不全、小脳・脳幹・視床出血)で死亡。
buvery @buvery
有名な、リトビネンコの例があります。http://t.co/qKt7w4lnFY RT @ni0615: 「ポロニウム内服による明らかな放射線障害」って何ですか? なにかポロニウム内部被ばく症例報告をご存知なのですか? @gjmorley
buvery @buvery
http://t.co/qKt7w4lnFY リトビネンコは、2006年11月1日にポロニウム210を摂取し、約3週間後の11月22日に心不全で死亡。投与量は2GBqと推測され、致死量をはるかに越える。
buvery @buvery
報告書を要約すると、通常より最大20倍程度高いポロニウム210と、その元核種である鉛210が検出された。尿では有意に高いポロニウム210であったが、遺骨からは(不思議なことに)鉛210から説明できる程度のポロニウム210が検出された。@Saisyoh @amneris84  
buvery @buvery
鉛210の半減期は20年程度と長いので、ポロニウム210が崩壊しきるとこの二つは放射平衡になって、鉛210とポロニウム210は同程度のベクレル数になる。他の遺骨など参照試料には、このような鉛210の値を示すものは全くない。@amneris84 @Saisyoh
buvery @buvery
この報告では、実際の商用ポロニウム210を測定し、鉛210が10−7程度混入していることを示し、この混入で、ポロニウム210と鉛210が平衡に達していることは説明できるとする。(ポロニウムは21半減期で200万分の1程度になっている)@amneris84 @Saisyoh
buvery @buvery
鉛210やポロニウム210は特にタバコにより摂取されるが、遺骨での鉛210とポロニウム210の値がばらついていることから、長期による慢性摂取ではなく、短期の急性摂取であると推測している。(喫煙者の尿から検出されるものより数倍以上高い。)@amneris84 @Saisyoh
buvery @buvery
アラファト議長の症状は、悪寒・下痢・血小板減少など急性放射線障害と一致するものもあるが、リトビネンコの例に明らかな脱毛、骨髄抑制は見られておらず、その二点は典型的な急性障害と一致しない。@amneris84 @Saisyoh
buvery @buvery
(アラファト議長の例では、骨髄生検がされており、著変は認められず、血小板減少は骨髄抑制の結果であるとは言えない。ただし、血小板減少によるDICが直接の死因であることは事実。)@amneris84 @Saisyoh
buvery @buvery
報告書では、ポロニウム210摂取のヒトに対する影響の事例は、リトビネンコ程度しかなく、脱毛・骨髄抑制が認められない事に対しては、全てが典型例とならないのではないか、と主張する。(ここは議論の分かれるところ)@amneris84 @Saisyoh
buvery @buvery
http://t.co/a15NLx4pC3 参照試料と比べて明らかに高いポロニウム210を示す、アラファト議長の下着(色付きの線)。他の試料では、ほとんどポロニウム210は検出されていない。@amneris84 @Saisyoh
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buvery @buvery
http://t.co/JziGJwL40v 他の人の遺骨と比べて、はるかに高い鉛210(=ポロニウム210の系列の天然にも存在する元核種。ここでは不純物だと主張している)を示す(腸骨と肋骨が高い)。そして、その値のバラツキは大きい。@amneris84 @Saisyoh
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buvery @buvery
http://t.co/KP5UPNnzX5 他の例(緑の丸や、黒枠の四角)と比べても、明らかにアラファト議長の遺骨(赤三角)には鉛210が高い物がある。以上が、主要なデータです。@amneris84 @Saisyoh
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buvery @buvery
報告書の(私による)欠点は、全体の摂取の推定がないこと。これは、遺骨のサンプルが鉛210と放射平衡になっているから、厳密には『鉛210由来でないポロニウム210を測っていない』ことが理由です。だから、いくら摂取したのかが分からない。@amneris84 @Saisyoh
buvery @buvery
報告書では、鉛210をポロニウム210の10−7(つまり、0.00001%)程度の不純物であると推測している。『あり得る』議論だとは思いますが、実際そうだったのかは不明。ポロニウム摂取説自体もこの仮定に依存しています。@amneris84 @Saisyoh
buvery @buvery
また、一番大きな疑問点は、報告書も認めているように、症状が『典型的』でなく、急性放射能障害によく見られる、脱毛・骨髄抑制が見られていないこと。その他の症状は一般的な体調不良と同じなので、なんとでも説明はつく。@amneris84 @Saisyoh
buvery @buvery
以上、まとめると、報告書自体はしっかりしたもので、特に遺骨の鉛210が異常な高値を示すことをはっきり示したものではあるが、ポロニウム210の摂取『量』を推定することは困難で、臨床症状も急性放射能障害の典型例とは矛盾する。(おしまい)@amneris84 @Saisyoh

コメント

buvery @buvery 2013年11月7日
ここの、二つの図の物、ポロニウム210の誤りですが、鉛210も同量検出されているので、論旨には違いはありません。https://twitter.com/buvery/status/398313895674122240 https://twitter.com/buvery/status/398314373761875969
buvery @buvery 2013年11月7日
要約ではいくつかはしょっていますが、治療に使った薬物以外の薬物は検出されていませんから、いわゆる化学毒での毒殺の根拠はありません。
buvery @buvery 2013年11月7日
ポロニウム210が検出された時、天然にもある核種の鉛210から崩壊してきているのではないかを調べる必要があります。アラファト議長の遺骨からの検出されたポロニウム210は、実は鉛210で説明できるものなのだけれど、その鉛210自体が異常に高値であった、という話。
nekosencho @Neko_Sencho 2013年11月8日
「可能性がないわけじゃないけど考えにくい」という解釈でいいのかな?
buvery @buvery 2013年11月8日
ポロニウム210を飲んだ可能性は十分にあるけれど、その量がいくらかは不明、ポロニウム210が死因だとすると放射線障害の典型的症状(脱毛と骨髄抑制)が現れていない、ということです。
あかみ@長らくありがとうございました @akami_orihime 2013年11月10日
鉛210が投与されて鉛の重金属毒が主因で亡くなった、と考えるのは鉛が少なすぎて不自然なんですかね。
buvery @buvery 2013年11月11日
下着からは、鉛210では説明できない量のポロニウム210が出ています。遺骨のものは説明できるのに。一番ありそうな理由は、ポロニウム210と不純物である鉛210の動態が違い、ポロニウムは尿に出やすいということ。
buvery @buvery 2013年11月11日
化学的な量としては、すべて微量です。
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