オーズ・ディケイド・平成ライダー 火を噴け!十二人ライダー 07

http://www.pixiv.net/novel/show.php?id=993239 pixivの方で掲載している仮面ライダーオーズの二次創作です。以前掲載していたWの二次創作( http://togetter.com/li/462856 )との関連性は全くありません。 pixiv掲載版とこちらでは若干タイトルが異なります。 前 http://togetter.com/li/586414
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イマジンカイザー(二次創作投稿用) @i_m_z4643

オーズ・ディケイド・平成ライダー 火を噴け!十二人ライダー」 もうまもなくスタートします

2013-11-08 23:28:31
イマジンカイザー(二次創作投稿用) @i_m_z4643

それでは、スタートします。 平成ライダーカプセルトイ二次創作シリーズ 「オーズ・ディケイド・平成ライダー 火を噴け!十二人ライダー」 07:「再会と不気味監獄と登場赤のパワーコンボ」 ※なお、前回最終ツイートにおける「再開」は「再会」の誤表記です。

2013-11-08 23:31:56
イマジンカイザー(二次創作投稿用) @i_m_z4643

 カウント・ザ・メダルズ! 現在、オーズの使えるメダルは―― ◎ヘッド:クウガ・コア ◎アーム:ブレイド・コア ◎レッグ:キバ・コア

2013-11-08 23:32:43
イマジンカイザー(二次創作投稿用) @i_m_z4643

 クスクシエの地下に潜入した士と里中は、形ばかりの門番たちを片付け、牢獄へと足を踏み入れる。周囲の土をくり貫いて鉄格子を差し込んだだけの粗末な牢だが、小さな箱に押し込められた電気ウナギカンドロイドが格子に四六時中電流を放出し続けており、無理に出ようものなら焼け焦げてしまう。

2013-11-08 23:35:08
イマジンカイザー(二次創作投稿用) @i_m_z4643

 二人はそこから硝子張りにされた独房を探し、中で窮屈そうにしている鴻上に声をかけた。 「お勤めご苦労さん。調子はどうだ?」 「会長、御無事ですか」  士はライドブッカーで箱の中を這いずり回るウナギたちを撃ち抜く。牢を流れる電流は掻き消え、カンドロイドは鉄くずへと変わった。

2013-11-08 23:36:58
イマジンカイザー(二次創作投稿用) @i_m_z4643

「いやぁ、助かったよ門矢君。その調子で私の部下たちも助けてはくれないかね」 「焦るなよ。言われなくてもやってやる」  鴻上に請われ、士は牢屋に巣食うウナギを次々に撃ち抜いて行く。捕まっていた人々は皆開放され、歓喜の大声を上げた。

2013-11-08 23:38:52
イマジンカイザー(二次創作投稿用) @i_m_z4643

「とんでもねぇ数だな。これ全部、アンタの部下か?」 「私の部下が殆どだが、自衛隊や在日米軍、民間でアポロショッカーに反抗し、投獄された者も多い。理由は皆それぞれだがね」

2013-11-08 23:41:01
イマジンカイザー(二次創作投稿用) @i_m_z4643

 老若男女、多種多様の人々が投獄される様を訝しげに見つめる士。そんな中、彼に視線を返す者が居た。彼女はすがるような目をして士の前へと歩み寄る。 「あの……門矢士さん、ですよね? そうなんですよね!?」 「俺がそうだが、だったらどうした」

2013-11-08 23:45:08
イマジンカイザー(二次創作投稿用) @i_m_z4643

 眼前の男が門矢士だと知った女性は、目の色を変えて彼の手を握る。 「私、泉比奈って言います。あなた宛に預かっているものがあるんです」  比奈は有無を言わさず士の掌に『それ』を掴ませる。瞬間、士の目の色が一気に変わり、彼女の肩を掴み激しく振った。

2013-11-08 23:47:05
イマジンカイザー(二次創作投稿用) @i_m_z4643

「お前……この“メダル”、一体どこで手に入れた! 答えろ、答えるんだ」 「一緒に独房に入れられていた人から託されたんです。『いつか君の前に”門矢士”という男が現れる。そのメダルの使い道が分かるのは彼だけだ。助かりたければ、間違いなく彼に渡してくれたまえ』って言って、私に……」

2013-11-08 23:50:46
イマジンカイザー(二次創作投稿用) @i_m_z4643

「たまえ、って……」言い回しに覚えがあったのか、士は呆れ顔で溜息を着く。「『あいつ』め、この状況でもまだカッコつける余裕があるのかよ。で、そいつは何処に行った」 「分かりません」比奈は目を伏せ首を横に振る。「目を離した隙に光の壁の中に消えてしまって……。お知り合いなんですか?」

2013-11-08 23:54:02
イマジンカイザー(二次創作投稿用) @i_m_z4643

「そんなことはどうでもいい。助かったぜ泉比奈。一緒に来い、上で火野映司が戦っている」 「映司くんが!? ここにいる……というか、戦っているんですか? あの怪人と」 「”仮面ライダー”オーズとしてな。再会がてら助けに行ってやろうぜ。来いよ」 「……は、はい!」

2013-11-08 23:56:07
イマジンカイザー(二次創作投稿用) @i_m_z4643

 比奈は士の差し出した手を強く握り返す。手を差し出した当人は、彼女の馬鹿力に手を痛め悲鳴を上げたのだが、それはまた別のお話。

2013-11-08 23:58:35
イマジンカイザー(二次創作投稿用) @i_m_z4643

 仮面ライダーオーズと龍のオルフェノクの死闘はクスクシエを半壊させた上で戦いの場を路上に移していた。”龍騎”のメダルを取り込み、四つ足の怪物となった少年の力は凄まじく、さしものオーズも攻め手を見いだせないでいる。

2013-11-09 00:01:58
イマジンカイザー(二次創作投稿用) @i_m_z4643

「これ以上苛めるのも可哀想だし、止め、刺しちゃおうかな」  オルフェノクの口元でエネルギーが集束し、火球の形を成していく。オーズは勘付いて躱そうとするが、今からではとても間に合わない。オーズはならばと両腕のトレイ型の手甲を扇状に広げ、盾として展開。両腕を組んで火球弾を受け止めた。

2013-11-09 00:06:03
イマジンカイザー(二次創作投稿用) @i_m_z4643

「避けられないなら……、受け切るまでッ」 「小癪《コシャク》な、でも……どこまで耐えられるかな?」  火球弾はカードの盾に防がれはしたものの、その勢いまで殺すことは出来ずオーズは着弾の瞬間よろけて体を反らす。 龍のオルフェノクは防がれた事など意に介さず、火球弾を次々と放って行く。

2013-11-09 00:10:17
イマジンカイザー(二次創作投稿用) @i_m_z4643

少年の狙いは至極単純。火球弾を止めどなく防御させ、防ぎ切れなくなるのを待っているのだ。オーズはそうなることを承知の上で構えを解かず、前に進み続ける。いくら堅牢な鎧を纏っていようとも、装甲に守られていない弱い部分はきっとある。オーズはよろけながらも一歩一歩、確実に歩を進めてゆく。

2013-11-09 00:13:00
イマジンカイザー(二次創作投稿用) @i_m_z4643

「くそっ、いい加減に諦めろよ! 疲れただろう」 「たとえ疲れ果てたとしても、一歩だって退けないよ」  疲労も恐れも省みず進み続け、オルフェノクの懐へ潜り込んだオーズ。狙うは鎧で守られていない口の中。ブレイドの剣で舌を引き抜き、メダルを無理矢理抜き取ろうという算段だ。

2013-11-09 00:16:40
イマジンカイザー(二次創作投稿用) @i_m_z4643

 クウガ・コアの雷の力が刃に込められ、光輝く。オーズは右腕を大きく振り被り、龍の口目掛けて剣を叩き込んだ。

2013-11-09 00:17:57
イマジンカイザー(二次創作投稿用) @i_m_z4643

「決まった! ……と、思った? 残念、それじゃあ僕には勝てないよ」 「な……にッ!」  オーズの一撃は確かに奴の口内を貫いたはずだ。ならばこれはどういうことだ。オーズ渾身の一撃は、彼の両肩口から生えてきた一対の腕に阻まれて、オルフェノクの口内に届かないでいるではないか。

2013-11-09 00:21:13
イマジンカイザー(二次創作投稿用) @i_m_z4643

 見立ては良かった。だが今のオーズには押し込むだけの”力”が足りないのだ。龍のオルフェノクは剣を掴んだまま一歩距離を取り、残った前足で戸惑うオーズの体を思い切り蹴り付けた。あまりの力に変身が解け、散らしたメダルのうち一つ、腕のブレイドメダルを奪われてしまう。

2013-11-09 00:23:21
イマジンカイザー(二次創作投稿用) @i_m_z4643

「はは、残念だったね。頼みの綱のメダルはここに一枚。仮面ライダーにすらなれないキミは、この先どうやって僕と戦うつもりなのかな。よかったら教えてくれよ」 「そんなの、決まってる」映司は唇を噛み締め、二枚のメダルを握って立ち上がった。「戦い続けるだけだ!」

2013-11-09 00:25:55
イマジンカイザー(二次創作投稿用) @i_m_z4643

 メダルを失い、オーズになれない映司に策はない。人々を守るため、自分の身を犠牲にして戦うだけだ。力を失って尚立ち向かう映司を見、龍のオルフェノクは侮蔑を込めて大袈裟に笑う。

2013-11-09 00:28:29