のの屋のばにちゅーまとめ

( 'ㅅ' )☕️🍩🦊 @nonoyalib2

朝の柔らかい日差しで目が覚めた。窓の外からは鳥の声。目の前にはよだれを垂らした間抜けな恋人の寝顔。こういうのを幸せっていうのかな。「朝ですよ虎徹さん」うーんとしかめた顔に唇をよせれば、へにゃんと崩れた笑顔が浮かぶ。可愛いなあ。おまけでバードキスをもう１つ。　

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「ねむてえよう」ぐずる虎徹さんを宥めすかして起こすのが朝一番の大仕事。寝起きは悪い方じゃないのに、休日は別らしい。「もぅ、先に起きますよ」まぶたにキスを落としてベッドを抜け出そうとすれば、するりと腕が絡み付く。「あとちょっと」「ダメですってば！」仕方のないオジサンめ！

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朝食作りは先に起きた方がする決まり。パンをトースターに放り込み、卵はオムレツにして。コーヒーの香ばしい香りが漂って来た頃、寝ぼけ眼の虎徹さんが起きて来る。コーヒーをどうぞ旦那様。カップを差し出して頬に挨拶のキスをすれば、さあ朝ごはんの始まり。手を合わせて「いただきます」

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ーあ、このジャム美味しい。買って正解だったな…。な、なに人の食べる所にやにや見てるんですか！だって本当に美味しいんですよ、食べてみて下さいってば！ちょ、のせすぎですよ虎徹さん！ほら口の横にジャム付いたじゃないですか。舐める？って馬鹿言わないで下さいよ、もぅ。ーぺろり。

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なにもしない、ただのんびりするだけのオフというのもいいものだ。さて久しぶりに読書でも、とソファに座った途端虎徹さんの頭が膝の上を占拠する。「へへ、膝枕」「寝心地悪くないです？」「最高！」「それならよかった」嬉しそうな顔にちゅっとキスを１つ。たまになら甘えさせてあげてもいいですよ？

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「抱き心地いいんだよなあ、これ」誕生日に頂いたうさぎのぬいぐるみに、すりすりと虎徹さんが頬を寄せた。「肌触りもいいし、大きさも丁度いいしさあ。…どしたのバニー顔こえっ…んぎゃっ！」とろけた顔にいらっとして思わず鼻に噛み付いた。ーうさぬいに嫉妬した訳じゃありませんからね、絶対に！！

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ありがとうお兄ちゃん！小さなお嬢さんの落とし物探しの御礼は、右の頬に可愛いキス。みつかって良かったね。手を振り見送ると、何故か隣は不機嫌顔。どうしたんです？貴方も探したのに御礼もらえなくて拗ねてるんですか？ばっ…！ちっげーよ！しょうがないな、貴方は僕からで我慢して下さい。ちゅ。

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何飲んでんの？バニー。カフェモカですよ。か、かふぇもか？美味いのそれ？美味しいですけど虎徹さんにはかなり甘いんじゃないかな。味見してみます？おー、さんk…！…！...！美味しかったですか？〜わっかんねえよ！！真っ赤な顔で虎徹さんが叫ぶ。どうやら口移しはお気に召さなかったみたいだ。

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バニーちゃん、手元狂うから止めて。すいません、目の前に魅力的なうなじがあったものですから。…おまえねえ。料理中だからと髪を一つに結んだ虎徹さんが呆れた様に笑う。だって普段は隠れているところをそんな大胆に見せつけられたら、ちょっと齧りついてみたくなるじゃないですか、ねえ？

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虎徹さん、待って下さい。なに？乱れてますよ、髪。整えますから座って。いいよ別に。ダメです、見た目は大事なんですよ。面倒がる彼を座らせ櫛を入れる。バニー、まだー？はい、いいですよ。お待たせしました。完成の印に髪に口づければ面白いように赤くなった。…お前、そういうことやめろってぇ。

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「バニー、ちょっと待ってちょっと待って、ダメだって！ほんとまじでまじで！あ、こらダメだっつってんだろ！うひゃひゃひゃはy」…まさか虎徹さんが脇腹に弱いと思わなかったな。涙目で見上げる顔が可愛くて少し意地悪な気分になる。「じゃあこっちは？」くすぐる手を止め、代わりに唇を押し当てた。

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パーティの苦手なあの人は、油断しているとすぐ姿を隠す。今日もやっぱり、グラス片手にカーテンの影。何してるんです、こんなところで。めんどくせえんだよ、こーゆーの。全く、子どもですか貴方。うるせえ。…そんなに嫌なら。耳元に唇を寄せ見えない様に口づけた。一緒に抜け出してもいいですよ？

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「…バニー」背後から聞こえた声にビクっと肩を震わせた。もしかして、みられただろうか？僕がワイルドタイガーのマスクにキスをしていた所を。「あの、さ」不自然に逸らされた目が辛くて唇を噛む。「ガワじゃなくてさ、本人にちゅーしねえ？」「ーえ？」視線の先の真っ赤な頬に思わず僕は飛びついた。

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バニー、ちゅーしようぜ！離して下さい、この酔っぱらい！わはははバニーちゃん、ちゅー！お酒の入った虎徹さんは本当にタチが悪い。冗談だとわかってるのに、心臓が跳ねる僕も僕だ。ばーにぃ？...わかりました。その代わり覚悟、して下さいね？へ？ぽかんとした顔を引き寄せ口づけるまであと３秒。

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つま先、足の甲、ふくらはぎ…。足の先から順番に口づけを落としていく。「う、あ…、ばにぃ」「どうしました？」膝の裏をペロリと舐め、太ももからそのまま足の付け根へと滑らしていく。「あ、まっ…」目隠しをしているせいで、より敏感になってるみたいだ。「ダーメ。お楽しみはこれからですよ？」

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酷い現場だった。近来稀にみる大きな火災だった。スーツを着ていてさえ焦りを覚える程の業火に、正直命の危険すら感じた。大丈夫かバニー？大丈夫ですよ。虎徹さん、貴方こそ。俺は丈夫なのが取り柄なんだよ。煤けた顔に笑みを返して唇を重ねる。それはまるで生きている事を確かめる儀式の様で。

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ひとつ、ふたつ。震える手でシャツのボタンを外して行く。「緊張してんの？バニーちゃん」３つめが外せない僕にからかうような声が飛ぶ。「誰が緊張なんか」ようやく露になった逞しい胸に心臓が跳ねる。「いいですか、今日は動かない約束ですよ？」貴方の胸に僕の所有印を心ゆくまで刻みつけるので。

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「虎徹さん、キスしてもいいですか？」キスして下さいじゃねえんだ、とぼんやりそんな事を思った。明日には俺は故郷へ、バニーはこの街から旅立つという前の夜。「いいよ」目を閉じれば唇ではなく額に口づけが落ちる。驚く俺にバニーは泣き笑いの表情で言った。「貴方のこの先が幸いでありますように」