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結城浩さんの「学ぶ姿勢」のはなし

「数学ガール」シリーズの著者結城浩さんが、学ぶことについてつぶやかれていたことをまとめました。
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結城浩 @hyuki

Twitterはとても楽しいんだけど、ずうっと眺めていると、物事の表面だけを見て「それ、知ってる」錯覚に囚われる。ヘッドラインだけ見て理解したつもりになる。自分の主戦場以外ならそれもいいけど、主戦場ではまずいよね。時間かけて資料や本を読み込んで自分で試して考えていかないと。

2013-11-17 18:11:09
結城浩 @hyuki

「時間をかけて」と書いたけれど、時間をかければいいというものではない。しかし、「時間がない」を理由にしてサボるのはよくない。必要とあらばたっぷり時間をかけることが何事につけ大事だと思っている。「お金は時間を買うために使う」のがよいと常々思っている。

2013-11-17 18:16:32
結城浩 @hyuki

いま私が書いているのは一般的な「学び」の話である。本を書く仕事は学びと密接に関係しているから。時間をかけて本を読み、考え、試し、自分の言葉で表現し…まあそういった活動全般の話である。

2013-11-17 18:19:34
結城浩 @hyuki

関心のある分野の本を読む、というのは基本。そこに書かれていることを理解しようとする。納得が行かなかったら自分で確かめる。面倒がらずに自分で書き直してみる。時間がないからといって端折らない。ただしどうしても必要ならば印をつけておいて先に進むのも必要。

2013-11-17 18:22:29
結城浩 @hyuki

そもそも時間は有限な資源なのだから、管理しなくてはならないのは当然のこと。ただし管理といっても学校の時間割のように一時間きざみにすればいいわけではない。大きくメリハリをつけた時間配分が有効な時もある。

2013-11-17 18:24:44
結城浩 @hyuki

結城が良くやるのは「使える時間の1/2を基本的な事項の理解に割り当てる」というもの。先に進むときはさらに「残り時間の1/2を割り当てる」それは案外うまくいく。基礎がしっかりしていると、あとあとの学びが数倍のオーダーでスピードアップできるからだ。

2013-11-17 18:27:34
結城浩 @hyuki

逆に基礎がぐらついてると、毎回始めからやり直すことになるので指数的に苦しくなる。すでに確立された分野の場合、基礎知識の中にその分野のエッセンスが詰まっていることがある。だから基礎に時間をかけるのは無駄ではない。

2013-11-17 18:29:41
結城浩 @hyuki

「素直な生徒は伸びる」というのは教師をしていた父の言葉である。素直さ。学びに大事なのはこれである。学ぶ対象に対して素直になれないとしたら、つまり、常に自分のやり方がいいと思うなら、学ぶ意味はあまりない。効果もない。学ぶのは自分が変わるということなのだから。

2013-11-17 18:32:08
結城浩 @hyuki

だから、いい先生のもとでいい生徒が育つのは納得がいく。この先生に対しては素直になれる、という先生の前で学ぶなら効果は大きいだろう。

2013-11-17 18:33:57
結城浩 @hyuki

という話を書くと「素直にイイダクダクと従う人は伸びに限界がある」と思う人がいるかもしれない。私はそうは思わない。「素直」には、先生に素直になるだけではなく、目の前の「知」に素直になれるかどうかも含んでいるからだ。何かを試す。思い通りにならない。その時にどう考えるか。

2013-11-17 18:37:00
結城浩 @hyuki

「素直」という言葉に抵抗ある人は「謙虚」と言い換えてもいい。事実に対して、先人に対して、歴史に対して、未来に対して、謙虚になること。これは学びの上で大切なことだと思っている。

2013-11-17 18:38:39
結城浩 @hyuki

話は変わる。学びを妨げるもの。その最たるものは「自意識」だと思っている。特にいわゆる「劣等感」。「私にはどうせ無理」という気持ちは、学びの上で厄介なもの。

2013-11-17 18:40:34
結城浩 @hyuki

なぜ厄介かというと「私には無理」と思っている時、注意が「自分」に向かっているから。学ぶ対象に意識を向けていないから。自分の気持ちをなだめることにエネルギーを使っていたら、学ぶ力が半減するのも当然のこと。

2013-11-17 18:42:59
結城浩 @hyuki

とはいえ「自分を信じて」という言い回しも私はあまり好きではない。なぜならそれもまた「学ぶ対象」ではなく「自分」を見ているだけに陥ることがあるから。

2013-11-17 18:44:36
結城浩 @hyuki

私が好きなのは、学んでいるうちに自分のことなんか忘れてしまうという状態です。学ぶ楽しみの一つはそこにある。自分の制約から解き放たれ、学んでいる世界にどっぷりと浸かる。その世界を味わう。そういうのが好き。

2013-11-17 18:46:36
結城浩 @hyuki

誰が考えたとか、誰が決めたとかではなく、その対象をそのものとして味わうのが好き。そうそう、これはいま書いてる本『フロー・ライティング』に通じるね。すべてを忘れて夢中に取り組む。しばらくしてはっと我に返る。そんな学び。そんな活動が好き。

2013-11-17 18:49:23
結城浩 @hyuki

おっと、なんだかながなが書いちゃった。まあまた、こういう話も結城メルマガに書いていこうかな。

2013-11-17 18:50:53
結城浩 @hyuki

以上、「学ぶこと」についての連ツイ終了です。(^^)

2013-11-17 18:51:41

コメント

結城浩 @hyuki 2013年11月17日
まとめていただき感謝します。iPhoneで「いいだくだく」が変換できませんでした……「唯々諾々」だそうです。
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にゃあ @kirikami 2013年11月18日
カリキュラムに従った勉強は学問の基礎体力と基本技術を身につける勉強なんですよね。基礎無しで興味を追求してもよほど才能がなければ伸びません http://togetter.com/li/588210
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無道入人 (Day-Bee-Toe) @DayBeeToe 2013年11月19日
「素直さ」に関しては若干疑問。たとえば数学における用語の定義や記号法など、どうしてこのように決めたのかと色々疑ってかからないとありがたみがわからない場合もあるのではないか。また、学んでいく過程では覚えるべくして疑問や不満を覚えることもあり(有名な例が高校数学における極限の扱い)、そうした感覚は大事にすべきではないか。無論、「疑問は当然として、あえてそれを放置して先に行く」ことが賢い場合も多くあり、そういう「戦略的撤退」をできる柔軟さが必要ということであればそれには同意だが。
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社畜おにさん @sleepyhiro 2013年11月20日
ここで言う「素直」って、何でもかんでも丸暗記することではなくて、納得するまで追求することを含んでいるんではないかと。 素直だから用語や定義に疑問を持ち、素直だからその疑問を横に置かず追求できるってニュアンスにとらえたけど…
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なみへい @namihei_twit 2013年11月23日
「素直」って、「提示されたモノに従順」という意味ばかりでなく「湧き上った疑問や好奇心に率直」であるという意味もありますよね。自分の心の内に対してか、外部の他人に対してかっていう。
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未知神明(みちがみ・あきら) @ontheroadx 2013年11月23日
なりません 「ヘッドラインだけ見て理解したつもりになる」
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