統計のお話。肺がん患者全体で、手術を受ける患者の一年後の死亡率は、受けない患者のものよりも低い。手術は有効と結論して良いか?
2010-10-12 13:10:21倒れて救急車でくる患者のうち、心肺蘇生を施された患者の死亡率は、そうでない患者の死亡率よりも高い。心肺蘇生は有害と結論して良いか?
2010-10-12 13:11:24手術を受ける患者は早期肺がんのみ。病期が違えば死亡率も違うのは当然。RT @wstonemd: 統計のお話。肺がん患者全体で、手術を受ける患者の一年後の死亡率は、受けない患者のものよりも低い。手術は有効と結論して良いか?
2010-10-12 13:11:44もちろん正解です。転帰を左右するものは手術だけで無く、重症度もです。他にどうでしょうRT @UosakiH 手術を受ける患者は早期肺がんのみ。病期が違えば死亡率も違うのは当然。RT 肺がん患者で、手術患者の死亡率は、受けない患者のものよりも低い。手術は有効と結論して良いか?
2010-10-12 13:15:48肺癌のステージが同じでも、年齢、肺機能、合併症などを考慮して手術の適否が決められているはずです。これらの点で不利な患者は、手術が却って悪くするかもしれません。
2010-10-12 13:24:08再び統計の話。例えば肺がん患者全体でで、手術を受けた群の生存期間が長かったとしても、ただちに手術が有効とはなりません。転帰は、年齢、がんの進行度、合併症など全身状態、他の医療行為、術式、施設など、多因子の影響を受けます。
2010-10-12 23:49:28例えば、リプライにありましたが、手術を受ける患者は早期肺がんです。つまり、手術の有無と早期かどうかは関連しています。転帰にも関連します。しかし、早期がんかどうかが解析モデルに加えられていない。これを外部行絡因子といいます。
2010-10-12 23:54:14手術をする患者は早期がんである。早期がんの患者は生存期間が長い。だから、早期かどうかが解析に加えられていないモデルは、手術が生存期間を長くしていると出てしまうのです。
2010-10-12 23:56:24これほど極端じゃなくても、そのバイアスを無視して単純な群間比較する学会発表が目につくので、こんな連作ツイートを…RT @bosszaru21 そもそも手術を受けられるという時点でバイアス思いっきりかかってますよね
2010-10-13 00:02:10さすがです!ランダム化試験は、患者を無作為に二分し手術だけ違うようにすることで、未知も既知もあらゆる行絡因子を公平にする方法です。多変量の回帰分析は、既知の行絡因子を公平にできます RT @bosszaru21 @taketakegoro
2010-10-13 00:15:33?? 手術群と非手術群の間で、手術というファクター以外の差が出ないようにすればよい、ということかしら。 RT @wstonemd: では、問題、患者の転帰には多因子が関与します。その中で、手術の有効性だけを独立して評価する方法は?たぶん3つあります。
2010-10-13 00:07:14なら、RCT、ケースコントロール研究、もういっこはなんでしょうか? 多変量解析でえいやっ、と? RT @wstonemd: では、問題、患者の転帰には多因子が関与します。その中で、手術の有効性だけを独立して評価する方法は?たぶん3つあります。
2010-10-13 00:10:58全部出た!ご褒美にちu… 3つめの方法はケースコントロール研究などのように、研究対象の選択を思い切り厳しくして、これも既知の行絡因子を平らにする方法です RT @anjela81 RCT、ケースコントロール研究、多変量解析
2010-10-13 00:21:56違う、帰無仮説だ。手術をしてもしなくても変わらないよ、という仮定を立てる。この真の答えは神様しか知らない。人間は統計を使って、この答えが正しい確率を求めることしかできない。
2010-10-13 01:07:29帰無仮説が正しい確率が危険率。全例とってこない限りゼロにはならない。だから、危険率5%を境目に、(有意)差がある/ないを分けると定めた。
2010-10-13 01:16:41神様はこの帰無仮説が正しいかどうかを知っている。人は確率的にしか知ることができない。「お前が落としたのは、この金の斧か?」「有意に違います」
2010-10-13 01:20:38神様は帰無仮説が正しいか間違っているかを知っている。正しい帰無仮説が有意水準に達っせず棄却されないこと、誤った帰無仮説が有意水準に達して棄却されること、これが統計解析をするゴールである。
2010-10-13 01:29:45