大罪戦闘企画

第六公演《孤守唄》
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【邪悪の樹——三ツ牙】企画管理アカウント @treeofevil

−−りぃん…… 大理石の白い床、毒々しいほど真赤な絨毯。幾何学模様の白い壁紙、シャンデリアを吊るした天井。 響き渡る鈴は銀、紐は金。真黒な長テーブルの上には真新しい箱が四つ。真黒な椅子にかけるのは、主人の少年。 その目が向くのは、壁に並んだ四つの額縁。 絵の無い絵。

2013-11-15 21:15:25
【邪悪の樹——三ツ牙】企画管理アカウント @treeofevil

ふふふ!ふふふふ! どうやら演者は揃ったみたいだね! ああ楽しみだなあ、楽しみだなあ! 早く始まらないかなあ!

2013-11-15 21:16:32
【邪悪の樹——三ツ牙】企画管理アカウント @treeofevil

《演者紹介:第六公演》 【暴食】Mel=Bean (@battle_atom) vs 【暴食】イストリーブ (@Tokimine_Seo)

2013-11-15 23:51:36
【邪悪の樹——三ツ牙】企画管理アカウント @treeofevil

しねばいいのに〜しねばいいのに〜♪ み〜んなみ〜んなしんじゃえばいいのに〜♪ ふふふふふっ! さあ公演の時間だよ! 絶望も後悔も楽しくて楽しくてたまらないんだ! だから存分に殺し合って!僕が楽しむ為にね! あはははははははははは!

2013-11-16 00:00:03
華夏の勇者 @battle_atom

つんと鼻を突く、錆びの臭い。 . 当たり前だ。 . だって、僕は、周りは、 . …こんなにも、血に塗れてるんだから。

2013-11-16 01:46:45
華夏の勇者 @battle_atom

(…ここ、何処?) 見た事が無い、不思議な光景。 おかしいな。 僕はただ、いつもの様に、一人で『ご飯』を食べてただけなのに。 今まであった周りの景色はみんなどこかへいってしまったけど、手に持っていた『餌』はだけは無事で、しっかりと僕の手が掴んだままだった。

2013-11-16 01:48:12
華夏の勇者 @battle_atom

美味しそうな血の臭い。 そう、そういえば、お腹が空いてたんだった。 とりあえず、ご飯、みんな食べてしまおう。 ここが何処かは、その後調べればいい。 「いただきます」 しっかりとお祈りをしてから、『僕と同じ形をした餌』の、その美味しそうな二の腕にかぶりついた。

2013-11-16 01:49:05
【魔王】 @Tokimine_Seo

臭気。常人ならば思わず顔をしかめてしまうであろうその臭いの中を、歩いている。 分別されていない、あらゆる種類のゴミをただ積み上げて山にしただけのゴミ山がいくつもいくつも並んでいる。 その合間を縫うようにつけられた道を、ゴミ山を眺めながら歩いていた。

2013-11-16 04:59:50
【魔王】 @Tokimine_Seo

時折、適当なゴミを見繕って、口に運ぶ。それが汚いものであっても関係なく、目に留まったものを。それは破れたぬいぐるみであったり、折れてしまったスプーンであったり。比較的、金属が多いようだった。 灰色の中、鮮やかなショッキングピンクが翻る。

2013-11-16 05:00:02
【魔王】 @Tokimine_Seo

そのゴミの臭気の中に、血臭が混じった。臭いのもとを辿って歩けば、徐々に濃くなってゆくそれに、知らず口角を引き上げる。まだ血臭のするあたたかい生き物は、大抵の場合美味しいものであるから。 そうして、見えてきた姿。肉を喰らう人型に。 「……食事中に、どーも?」 声を、かけてみた。

2013-11-16 05:00:22
華夏の勇者 @battle_atom

弾力のある筋肉に牙を立てて、噛みちぎる。 ぶち、ぶち、と筋の切れる嫌な音がした。 溢れる血を啜って、また肉を削ぐ。 生暖かい血が僕の喉を通って行く感覚がすごく気持ちいい。

2013-11-16 11:30:29
華夏の勇者 @battle_atom

夢中になって食べていたら、少し離れた位置から、音がした。 僕はこの音、しってる、人間の声だ。 「……」 顔を上げてみると、やっぱり人間。おかしな髪の色をしていた。 僕みたいな化け物なのかな。 でも僕みたいに口も裂けてなければ、耳も尖ってない。 髪以外は、どう見たって人間だ。

2013-11-16 11:31:16
華夏の勇者 @battle_atom

ご飯の最中に声をかけてくるなんて、なんて失礼な人間だろう。 見るからにやせ細ったその人間はどうやら僕に何か話しかけていたみたいだけど、知るもんか。 そっぽをむいて、再び『餌』に口をつける。 やっぱりおいしかった。

2013-11-16 11:33:27
【魔王】 @Tokimine_Seo

「ありゃ」 なんか無視されてしまった。気に食わない事したっけ、俺。 そこらへんのゴミ山を背もたれに適当に座り、金属片を拾い上げてぼりぼりと咀嚼する。 ゴミ山に狭められる視界の中から覗く空は、なかなかに青くてきれいだった。 無視するなら、ここで待ってみよう。

2013-11-16 14:26:58
華夏の勇者 @battle_atom

…いつまでこの人は、ここにいるんだろう。 僕が無視しても相変わらずそこにいる。 さっさと叫び声をあげて、逃げればいいのに、他の人間達みたいに。 邪魔だなぁ、不快だなぁ。 ガリガリに痩せたその体を見てると、遠い昔に無くしてしまった『あの子』達を思い出してしまう。

2013-11-16 15:46:32
華夏の勇者 @battle_atom

せっかくの美味しいご飯も台無しだ。 僕がこれに夢中になってるうちに逃げてさえくれれば、見逃してあげようって思うのに。 「……」 ご飯を中断して、人間君を睨みつけてみる。 ほら、せいぜい怯えて逃げればいい。せっかく僕が気まぐれにでも、ここまでしてあげてるんだから。

2013-11-16 17:22:21
【魔王】 @Tokimine_Seo

あ、こっち向いた。伺える表情は、不機嫌そうなものだけれど。 「それ、美味そうに食ってるけど、美味いのか?」 興味半分で聞いてみる。彼の姿に微塵も恐れた様子はない。強いて言うなら、赤っぽい髪と瞳がピンクの自分と似ているなーという感想を抱いた程度で。

2013-11-16 17:27:57
【魔王】 @Tokimine_Seo

赤い彼が喰らっている「もの」が人だということには、とっくに気づいている。けれど親友を喰らって「罪」となった俺に、もはや人を喰う、ということに嫌悪感はなかった。生きるために必要ならば、それも仕方のないこと。 「美味いなら分けてくれたりは、……しねーよな、多分」

2013-11-16 17:28:02
華夏の勇者 @battle_atom

人間君は僕が睨んでも逃げない。それどころか、さらに話しかけてきた。 「美味いのか」、なんて、『餌』が『餌』の事を気にするなんて、思いも寄らなかった。 うん、びっくりした。だから、思わず顔の力を緩めてしまう。 「…は?」

2013-11-16 17:58:38
華夏の勇者 @battle_atom

人間君は、じっと僕の持つ『ご飯』を見ている。 もしかして、わけて欲しいのかな?なんで?君は人間でしょ? 人間は人間を食べるのを嫌うんでしょう?憎むんでしょう? 今まであった人間はみんな、そうだったじゃないか。 …ああ、やっぱり人間ってよくわからない。

2013-11-16 17:59:54
華夏の勇者 @battle_atom

「わけて、どうするの」 声を出すなんて、言葉を喋るなんて、いつ以来だろう。 久々に出した声は掠れていて、少し恥ずかしかった。

2013-11-16 18:00:25
【魔王】 @Tokimine_Seo

「どうするって、そりゃ食うだろ」 美味いか聞いてるんだし。掠れた声に微かに首を傾げつつも、ほんの少し近づくことを試みてみる。 口が寂しくなって、その辺りにあった目的のわからない金属の棒をぼりぼりとかじって、がりがりに痩せ細った脚で、近づいていく。

2013-11-16 18:12:23
華夏の勇者 @battle_atom

びくり、と体がはねるのが、自分でもわかった。 美味しいのかどうかも知らない、銀色の棒を齧りながら、人間君が近づいてくる。 本当に何を考えているのかわからない。 只でさえ、僕はいつだって、誰かの「きもち」なんて、「こころ」なんて、そんなあやふやなものはちっともわからないのに。

2013-11-16 18:55:48
華夏の勇者 @battle_atom

こわい。 こわい。 にんげんはこわい。 笑ってるとおもったら、次の瞬間には怒ってる。 優しく頭を撫でてくれたと思ったら、次の瞬間には僕を殴るんだ。

2013-11-16 18:56:17
華夏の勇者 @battle_atom

餌を引きずって、一歩後ろに後退る。 いざとなったら、こいつも喰ってしまおうか。 …どうせ、今ある『ご飯』だけじゃ、お腹が満たされるわけもないんだし。

2013-11-16 18:56:39
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