武雄市「反転授業」に物申す

福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

お。NHK総合で、反転授業の紹介してるなぁ。

福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

NHK総合で武雄市の反転授業が紹介されていた。明らかに間違ってることがあるよな。なぜ、気づかないんだろう。落ちこぼれや理解不足の子を出さないようにするという目的はいいけど、その手段がなぜ「子どもが教える」になっちゃうんだろうね。教師が教えればいいんだよ、教師が（笑）。

福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

そしてもう１つ。武雄市の教育監なる人が語っていた話。多くの授業は「教師→子ども」という講義型の授業になってしまう、と言っていたが、そこからして認識が間違っている。認識が古い、そして狭い。何も分かってない。

福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

「反転授業」を小学校で行うなど言語道断 http://t.co/4cGcerS3cl #nhk #武雄市

福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

さっき書いたこういう授業 http://t.co/vUeW3by0c6 が反転授業でなしうるか？　無理。運良く優れた子がいて「教え合い」でたどりつけたとしても、何倍もの時間がかかる。原理・原則・方法・型というものが「ある」のに、なぜそれを与えずに「生み出させよう」とするのか。

福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

反転授業ではタブレット端末でそれらの原理・原則・方法・型・技術を事前に与えているのだからよい、と言うかもしれないがそれは「非教育」。与えただけでは技術は定着しない。技術を与え、その活用の場を与え、活用力を評定する。その一連の行為が全て教師の責任で行われる。それが学校。 #武雄市

福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

タブレット端末を見させただけで与えた気になり、あとは子ども同士の教え合いで活用させる――こんなのは放任以外のなにものでもない。自主性尊重の美名のもとの教育放棄。 #武雄市

福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

タブレット端末では、「活用・実践の仕方」という技術までは教え切れない。活用の際のつまずきをどうカバーしていくか。そこをアドバイスできるのは教師のみ。そういう肝心な技術を子どもに「生み出させよう」としている点が、悪辣。 #武雄市

福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

「武雄市「反転授業」に物申す」をトゥギャりました。 http://t.co/I38qwVjmgQ

福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

タブレット端末などを利用したデジタル教材それ自体には、何の問題もない。むしろ有益。私も、デジタル端末向けの教材を先々作りたいと思っている。

福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

しかし、それらはあくまでも教材。教師が有効に使いこなして初めて価値を持つ。ところが、「反転授業」では、そんなただの「道具」であるはずのデジタルソフトに、教材と教師の両方を担わせようとしている。無謀すぎる。

福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

いわばロボット教師を家に持ち帰らせて、最も肝心な基礎知識・基礎技術をロボット教師に教えさせ、子どもたちを分かった気にさせる。それが、武雄市反転授業の前提。

福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

ロボット教師からリアル教師へとバトンを受け継いで、リアル教師が教室において理解度を確認し、足りない部分をリアル授業で指導する――というのなら、話は違う。しかし、どうやら武雄市では、ロボット教師からバトンタッチする相手は、「子ども先生」らしい。リアル教師はきっと何もしないんだろう。

福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

反転授業などというものがまかり通れば、それは教師の専門性をいよいよ薄れさせ、圧倒的な知と技術とを備えた教師こそが持ちうる威厳や統率力を失わせるだろう。そして、教え合い学び合いの中で生まれる子ども間の差別意識を絶ち得る唯一の存在である教師が軽んじられ、いじめが増し、クラスは荒れる。

福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

そら恐ろしい。

福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

こんど、某県議会議員のみなさんの勉強会にお招きいただけることになりそうなのだが、この「反転授業」なる危険極まりない手法の芽を摘む必要性についても、しっかり伝えてこなければと思っている。

福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

私が今夜書いたのは断片にすぎない。じゃあどういう授業がいいの、といった疑問に対するまとまった答えは、著書の中にある。どれでもお好きな本をどうぞ→ http://t.co/CG8q16pxZ0