リヴィング・ウェル・イズ・ザ・ベスト・リヴェンジ #6
(あらすじ:マスター・ヴォーパルの元で修業を積み、精神鍛錬の果てにフージ・クゥーチのローカルコトダマ呪いを打ち破ったニンジャスレイヤー。ふたたびカラテを研ぎ澄ませた彼はアマクダリへの反撃を開始。アイスジャベリン、ファイアブランド、フージ・クゥーチを次々に殺害した。)
2013-11-21 14:12:36(フージの潜伏地は繁華街ノビドメ・シェード・ディストリクト。目的を果たし施設を後にしたニンジャスレイヤーにクローンヤクザ部隊が襲いかかる。狼藉を知ったアマクダリ・セクトの手のものである事は必定。のぞむところである!)
2013-11-21 14:19:05「ザッケンナコラー!」「スッゾオラー!」ドスカタナを構えたクローンヤクザバイク隊がドリフトしながら次々に現れる。カタナの切っ先がアスファルトを擦り、火花を散らす!「イヤーッ!」「グワーッ!」うち1人がスリケンを受けて即座に転倒死!だが続けて二番手が斬り込む!「アッコラー!」 1
2013-11-21 14:27:45「イヤーッ!」ガキィン!ニンジャスレイヤーはブレーサーの鉤状突起でカタナをひしぎ、テコの原理で折り取った。お返しにバイクヤクザの顔面には強力無比な拳骨が叩き込まれていた。「グワーッ!」転倒死!「スッゾオラー!」三番手!「イヤーッ!」「グワーッ!」転倒死! 2
2013-11-21 14:33:26「ワメッコラー!」四番手!「イヤーッ!」「グワーッ!」転倒死!「チェラッコラー!」五番手!「イヤーッ!」「グワーッ!」転倒死!「スッゾオラー!」六番手!「イヤーッ!」「グワーッ!」転倒死!「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーは回転ジャンプ!乗り手を失ったバイクに飛び乗る! 3
2013-11-21 14:37:41ギャルルルルル……アスファルトに半円のバーンアウトを残し、ニンジャスレイヤーは急発進した。「「テメッコラー!」」BRATATAT……雑居ビルの屋上から複数のクローンヤクザが顔を出し、アサルトライフル掃射開始!ニンジャスレイヤーはもはや構わず、バイクを加速!射線は追いつけぬ!4
2013-11-21 14:43:19「ワドルナッケン……グワーッ!?」道路に飛び出したトンファーヤクザの脳天にスリケンが突き刺さり転倒!その数十メートル先に立ち塞がるはスモトリヤクザ!「ドッソイオラー!」張り手を素振りし威嚇!ニンジャスレイヤーは加速!「グワーッ!」トンファーヤクザを轢き殺し、ウイリージャンプ! 5
2013-11-21 14:48:48「アバーッ!?」ギャルギャルギャルギャル……ナムサン!バイク前輪がスモトリヤクザの顔面を捉え、高速回転で焼き焦がす!「ドッソイ!」「ドッソイオラー!」その数メートル先の地点にはスモトリヤクザ三人がトライアングル陣形を組み、さらにその肩の上に一人が乗って立ち塞がった!タワー! 6
2013-11-21 14:52:43「アババーッ!」手前スモトリヤクザ遂に顔面破砕!ナムアミダブツ!そのまま跳ね上がったバイクからさらに斜め上前方へ、ニンジャスレイヤーは回転跳躍!「イヤーッ!」「ドッソイオラー!」タワー上のスモトリヤクザはオスモウ二丁拳銃で迎撃!BLAMBLAMBLAMBLAM!「イヤーッ!」 7
2013-11-21 14:59:12ニンジャスレイヤーは空中で体操選手じみた驚異的身体捻りを繰り出し、四つの致命的オスモウ専用大口径弾丸を回避!「イヤーッ!」頭頂部をストンプ!「アバーッ!?」スモトリヤクザの脳天破砕!その勢いで更に跳ぶ!「イヤーッ!」 8
2013-11-21 15:00:59KABOOOOOOM!ニンジャスレイヤーが飛び離れた僅かコンマ5秒後、スモトリヤクザは爆発した。ナムアミダブツ……屋上のRPGヤクザが発射したロケット弾が着弾したのである。だがその時すでにニンジャスレイヤーは上空にあり!「イヤーッ!」フックロープを放つ!その先にはヤクザヘリ! 9
2013-11-21 15:07:07ロープ鉤がヤクザヘリのスキッドをがっきと噛み、巻き上げ機構によってニンジャスレイヤーを高く跳ね上げる。「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーはガラスを破壊して操縦席へ乱入し、「イヤーッ!」「グワーッ!」チャカで応戦しようとした操縦ヤクザに拳骨を叩き込んだ。操縦ヤクザは夜景に転落!10
2013-11-21 15:12:33キュンキュンキュンキュンキュン……空中で四回転ほど暴れたのち、ヤクザヘリは辛くもバランスを取り戻す。ニンジャスレイヤーは片手で操縦桿を、片手で機内のUNIXタッチパネルを操作する。「友」「友」「友」「友」……友軍マーカーが光りながら浮かび上がった。彼は目を細め、集中した。 11
2013-11-21 15:19:50『HQ……被害甚大な』『ニンジャ』『HQ』『ニンジャスレイヤーが……』次々に発せられる無線通話が機内を満たす。ニンジャスレイヤーの険しい視線の先……「友」のマーカーと運河上の屋形船が重なった。その時!KABOOOM!衝撃!ヘリの横腹にRPGヤクザのロケットが命中した! 12
2013-11-21 15:24:04ニンジャスレイヤーは狼狽えず、ただ淡々と操縦桿を操作した。ヘリコプターは煙を噴きながら斜めに落ちてゆく。その先は……エメラルドグリーンにライトアップされたノビドメの運河……運河に浮かぶ屋形船! 13
2013-11-21 15:27:59……「来るか」ハンニャじみたメンポと乱れ髪のニンジャ、インターセプターは、己のニンジャ第六感をどよもす警戒感に、オチョコを握り潰して立ち上がった。「アレー!」半裸のオイラン達が振り払われてタタミ上に倒される。「アレー!?」ショウジ戸の隙間から船外を仰ぎ見たオイランが叫んだ。14
2013-11-21 15:32:08ヘリが!落ちてくる!「アーレエエエエ!」オイラン達は我先にと運河へ飛び込んでゆく。「カハッ……ハッハッハッハハハハハハ!」インターセプターは身体を揺らして大笑し、逃げ遅れたオイランの首を無造作に捻じり折ると、垂直跳躍!「イヤーッ!」天井を突き破り、瓦屋根の上へ着地!15
2013-11-21 15:35:40「来たか!ニンジャスレイヤー=サン!」インターセプターは叫んだ。「負け犬めが!」ヘリが……迫る!操縦席から赤黒のニンジャが跳躍!隣の屋形船の屋根へ飛んだ!「イヤーッ!」インターセプターも跳んでいた!目指す屋形船は同じだ!KRA-TOOOOM!一秒後、ヘリがもとの屋形船を直撃!16
2013-11-21 15:42:18破壊されたヘリが、屋形船が、水面に散らばったオイルが燃え上がり、ノビドメに不穏な破滅の美を添える。ニンジャスレイヤーとインターセプターは向かい合った。「アイエエエ!」足下の屋形船からアマクダリエンジニア達が転がり出て、我先にと運河へ飛び込んでゆく。屋形船が滑るように動き出す。17
2013-11-21 15:45:47然り。水上に浮かぶ屋形船が、即席の包囲作戦の司令部だったのだ。ニンジャスレイヤーの状況判断は的確であった。「ドーモ。インターセプター=サン。ニンジャスレイヤーです」「ドーモ。ニンジャスレイヤー=サン。インターセプターです」ネオンとライトアップの中、二者はオジギを繰り出した。 18
2013-11-21 15:51:45ウマサマは実際サメめいたヤクザだ。顔色が悪く、剃り込みを入れた側頭部の青々した剃り跡は実際サメの皮膚めいているし、全ての指には牙じみたクロームのいかつい指輪。置換された両目の高級サイバネ眼球は、サメのそれを意識した酷薄げなデザインなのだ。水晶チャブを挟み、若者二人。 20
2013-11-21 16:01:34シゲトは完全に竦みあがっていた。ボールも縮み上がっている。彼はサイシを横目で見た。同じだ。シゲトの前ではヤングスターを気取り、ゲコクジョを嘯くサイシも、こんなバケモノを前にすれば当然こうなる。「グアハハ!グアハハハ!」ウマサマは威嚇的に笑い、チャブに巨大なナイフを突き立てた。21
2013-11-21 16:08:26「こいつを使え!首をカッ切るんだ。シュッとやれ」彼は己の首筋を指でなぞった。「気持ちイイぜ」「……」シゲトとサイシは震えながら目を見交わす。ウマサマはドカリとソファーに寄りかかり、葉巻を咥えた。「アッハイ!」サイシが素早く立ち上がり、驚くべき速度で葉巻に火をつけた。 22
2013-11-21 16:15:46