11/17-23twnovel

2013/11/17-23
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Mark @Marknovel

#twnovel 一年で一番明るい満月を控えて男は貧しいオーラを出しながら意気消沈していた。月が綺麗な時に月が綺麗ですねという相手がいなかった。猫神様はアパートの天井で溜息をついた。『何とかしないと奴は数日で逝ってしまうな』そして翌日、日本では雲による皆既月蝕が観察されたという。

2013-11-17 01:00:52
みじん子 @000plankton000

あなたは、誰?少女が言った。 いるんでしょう、そこに。ねぇ うなずく僕に彼女は気づかない えんりょがちに、近づいてみる おどろいた。彼女は盲目だった #あいうえおツイノベ #twnovel (森の奥、まだ子どもで何も知らない僕は) (たった一人の、色を知らぬ少女に出会う)

2013-11-17 01:14:13
粉粧楼bot @fenzhanglou_bot

彼の瞳に見蕩れるままに、宇宙の果ての色は、きっとこのように光っていると思うとき、微粒子の集合へと変貌してゆく私。触れられるときが来るのだとしたら、もう、そこから彼に浸透していくしかない予感に、ひとつに溶け込む恐怖と自分を失う歓喜を見つける。 #twnovel

2013-11-17 01:16:16
みきちず @mikitiz

#twnovel 「クリトン。アスクレピオスに鶏のお供えを。ついでにレンタルDVDも返しておいてくれ。いーじゃん別にこれくらいポストに入れりゃいいんだって宅配レンタルのヤツだから! すぐそこのパルテノン神殿の中にローソンあるから……あそ~いう事言う? だからお前モテねーんだよ!」

2013-11-17 02:10:57
Super★URARIUM社 @huna90

月を眺めていたら羽根がヒラヒラ落ちてきた。 それを僕が拾うと、月は来週個展を開くんだ、と言った。 この羽根はそのチケットらしい。 #twnovel

2013-11-17 02:12:08
森淵 @morioumiz13

土手のグラウンドから出るには坂道を登らなければいけなかった。走り終え乳酸に満たされたふくらはぎがペダルを踏む。ふくらはぎはペダルを踏み込むときの全身の体重を受ける。急激な負荷を与えられることで、ふくらはぎを構成する細胞、その筋を成す綾が損なわれていく。#twnovel

2013-11-17 02:20:42
森淵 @morioumiz13

僕は走り終えたまま風呂に入ることもなく、正座の姿勢でふくらはぎを圧迫した。ふくらはぎは痛みを主張していたが、そんな彼女の言葉に耳をかさずにごはんの支度をする。「駄目、お風呂に入らないと、回復ができない」「お前がどうなろうとしったこっちゃない」「もうダメ。許して」 #twnovel

2013-11-17 02:26:57
みきちず @mikitiz

#twnovel もし哲学者倫理学者その他諸々が『人間の正しい一生、人はどう生きどう死ぬべきなのか』を突き止め発表したとしても実践する人はいない……と言っていいくらいの数しかいないだろう。そんな事は誰だって解ってる。それなのにどうしてお前は見た事もない他人の生き方に口を出すのか。

2013-11-17 02:29:17
Super★URARIUM社 @huna90

六万年前に脱走した古代鳥の捜索者による捜索は現在まで続き、今では捜索者は古代人となってしまった。 捜索者は今日も一言も喋らず空を見上げる。 #twnovel

2013-11-17 02:34:41
Super★URARIUM社 @huna90

喫茶店でメニュー表を見たら全部が幾何学模様で何だこのデタラメは、と怒ろうとするもよく見ればそれは何かの暗号で構成されているようで無意味ではない。 という複雑な夢から覚めると黒猫が時計のカチコチに合わせて尻尾を振っていた。 黒猫が尻尾を降ろすと時計は止まった。 #twnovel

2013-11-17 02:43:45
粉粧楼bot @fenzhanglou_bot

さながら、マティーニの底で酔って眠るオリーヴ。彼の内に取り込まれ、細胞ひとつひとつまで浸されて、隙間さえ見つけられないほど満たされている幸福を知ってはいても、なお、私たちは異質なままでいることしかできなくて、溶け合うことなど、けしてあり得ない。 #twnovel

2013-11-17 04:16:18
みきちず @mikitiz

#twnovel 「紙を噛んでた」ヤギの様なヒゲの男はそう答えた。ここは初冬の廃れた商店街。冷たい風が吹くと俺達の座っているベンチにコンビニのビニール袋が飛んできた。「スーパーが出来て御役御免って事だ」そう言って寂しく笑う男に俺は尋ねた。「偶然だったのか必然だったのかどっちだ?」

2013-11-17 04:21:50
みきちず @mikitiz

#twnovel サイコロを1回振って1が出るかどうかは偶然。でも1000回振る機会があれば1は出るだろう。それが必然。では振る機会が10回ならどうか。となると蓋然。それを皆の見ている前でやろう。つまりは公然。イカサマしたら駄目だよね。これは当然。なら全裸でやろう。それは猥褻。

2013-11-17 05:06:16
明宏訊 @aliceizer

#Twnovel 【聖女21】少女は幸運の村と呼ばれるヴェルサイユという小さいが豊な村に住んでいる。何故にそう呼ばれるかというと、ここ16年近くというものの一切、夜盗の類が村の中は当然のこと周囲、数十里にわたってそのような犯罪者が出たと聞いたことがない。彼女は富農の四女である。

2013-11-17 05:38:11
粉粧楼bot @fenzhanglou_bot

行方に満ちあふれて陶酔感で誘う光彩は幻影に違いない、と、ささやきかける真実。密やかな声色の誘惑に、鮮やかに滲み出て感覚を侵食してゆく苦味はさらに艶めいて拡散して、彼の腕の中、永遠に腐敗してゆくことだけを望むことしかできない私。 #twnovel

2013-11-17 07:16:19
下書き保存5分放置 @5min_blank

ほら、もう朝だよ。寝ぼけ眼をこすって、起きないと。「あと五分」って、隣から聞こえる寝起きの声。夜中のテレビ見てはしゃいだから、僕も君もまだ眠たくて。寝ぼけた声に誘惑されて、布団に落ちる。柔らかい毛布が、ふわふわしていて。あと五分、って僕も一緒に寝たくなって。 #twnovel

2013-11-17 07:19:13
パイパン男子bot @paipanman69

(女生徒続き)生徒の無毛の恥丘を目の当たりにして息を呑んだ。釘付けになっていることはもうばれているだろう。「あのね…」うつむく西野。「彼氏も喜んでくれたんだ」その時、自分が西野に特別な感情を抱いていたことに気づいた。震える声で言った。「触っても…いいか?」(完) #twnovel

2013-11-17 08:38:31
猫春雨@ものがたる屋 @nekoharusame

出し抜く為にアイツに関するデータを掻き集めた。嫌いな食べ物、好かない人物、苦手な運動、エトセトラ。これだけ深く知っておけば手を打てるはずだ。だけど考えているのはアイツのことばかりなのに気づく。いつしかアイツの為に弁当を作り、好かれるように振る舞う自分がそこに居た。#twnovel

2013-11-17 09:23:30
粉粧楼bot @fenzhanglou_bot

張りつめて脈打ち、開花へと疾走することに捕らわれてしまった莟なら、もう後戻りすることはできない。嫉妬の花を咲かせることを選ぶしか残されていないのなら、ひときわ大きく、記憶に焼き付くほど鮮やかに咲くといい。誇り高く頭を掲げたままで。 #twnovel

2013-11-17 10:16:21
こにし うり @uri_novel

窓の外を、何かが横切ったのが見えた。影だけで、あいつだと分かる。また、来たんだ。今日こそは、絶対に殺す。あいつは、合鍵を持っているから、入ってこれるはずだ。彼女だけだと安心しているに違いない。そこで後ろから、この包丁で、ぐさりと……上手くいくかは、わからないけど #twnovel

2013-11-17 10:40:42
こにし うり @uri_novel

君はほんとに、そこにいるのか? 目を閉じると、まぶたの裏にくっきり映る。 僕に向かって、手を振っている。 驚いて目を開けてしまうと、そこにはいつもの風景 君はほんとに、そこにいるのか? #twnovel

2013-11-17 10:44:08
莉奈 @rin407

「それなら、私は風船なのだと思う」強欲なの、と言った彼女の横顔を思い出すとき、いつも空は不気味なくらいに青い。恐らく、彼女の何かが私の記憶に触れて、事実とは異なる思い出を描かせたのだ。彼女は不思議な力をもった人だった。そして孤独だった。ちょうどあの風船みたいに。 #twnovel

2013-11-17 10:53:55
☯️青山藍明&トトちゃんとラブちゃんとリズさん @rangming

晴れていても憂鬱で、温かくても憂鬱で、いったいどうすれば気分がスッキリするか分からない。友人の相談を聞いていて、私は玄関に盛り塩をすることをすすめた。数日後、体調も気分もよくなったとメールが来た。だって、たくさん背負っていたんだもの。当たり前だよ。 #twnovel

2013-11-17 11:09:06
日向日影🍊📖@文化系物書きVtuber(HUB) @hyuugahikage

#twnovel 児童が年上と思われる少年に殴られていたので、大人の義務として児童と少年たちの間に入りやめさせると、こんな奴生きていたってろくなことがないと何度も頭や心臓のあたりを殴った。完全に動かなくなったのを確認すると満足して後を振り返った。児童はもうそこにはいなかった。

2013-11-17 11:12:42
☯️青山藍明&トトちゃんとラブちゃんとリズさん @rangming

煙がもうもうとあがる丘の上で、鉄屑を集める仕事をしていた父を、私はずっと嫌っていた。学校を出て、私は市街地にある大きな会社に勤めた。あの頃、鉄屑を拾い集めていた父は、もういない。あの鉄屑が私のために集めていたと聞いたのは、葬儀の時。ゴメン、父さん。 #twnovel

2013-11-17 11:12:55
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