まどマギ•シュタゲ的ループ、そしてポストループの到来への序奏

前回のループとポストループの説明が所感気味でかなり雑だったんで、二つを対比させつつ、カミュも絡めて紹介してみました。twitterの利点欠点を感じつつも、論文調にまとめてみましたが、アニメ視聴に視座を導入する一助になれば幸いです。疑問反論も受け付けてますが、ナンセンス、の一言も大歓迎です(恍惚)
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もかみちゃん @karoshininja

だがいつだって人間の理想像を提供するのに真摯だったアニメが、このシーシュポス的人物を導入する日を夢見ずにはいられない…というのが現状のループものに対する大体の構想です。

2013-11-26 01:02:32
もかみちゃん @karoshininja

こんな人間は物語にも導入しがたい。よほど理解のある人間以外は、この物語が「俺たちの闘いはこれからだ!」で終わったと判断するだろう。然り闘いは終わらない。終わったとしても別の闘いが待っている。ただそれが即時的か、木綿で絞められるように迂遠かの違いでしか無い。

2013-11-26 00:54:57
もかみちゃん @karoshininja

カミュの思想は勝利よりも、不条理=ループに抗う運動自体に意味を見いだしていく。そもそも不条理とは人間に突破できるほど平易なものではなく、その可能性はほとんど死に沈んでいる。人間の可能性はそれを放棄しないというただ一点だけにゆだねられている。

2013-11-26 00:47:27
もかみちゃん @karoshininja

既にもう超人的=アニメ的人物なんだけど、押井は更にその先のポストループの中で、シーシュポス的超人を導入している。「繰り返しの先に突破を求めず、ただ反復そのものに意味を見いだしていく」という、とことん救いのない人物像だ。ここにスカイクロラの草薙が当てはまる。

2013-11-26 00:34:26
もかみちゃん @karoshininja

ループに耐え、あるかないかわからない幻想を引き寄せる、それは限りなく身近で遠い理想像だ。我々はそんな英雄をニュースで何度も目にするが、英雄は自分ではない。そして英雄は歴史に偏在し、我々は英雄の夢を見続ける。それが続く限り、ループ物が備える強い磁力は損なわれないだろう。

2013-11-26 00:28:32
もかみちゃん @karoshininja

それをフィクションの力で可能にしちゃうのがまぁアニメなわけで、そんな可能性を見せてくれるから多くの若者が熱狂している。でもそれは前述の「どれくらい」「いつまで」という条件を度外視して頑張り続けた人間だけがたどり着ける突破口だということを忘れてはいけない。

2013-11-26 00:17:04
もかみちゃん @karoshininja

つまりループは「モラトリアム」の影だ。モラトリアム的人間の悪食でほぼ無制限な自己実現の欲望が生んだ幻想だ。そしてループの中の不条理は、自分の条件にコミットできず無尽蔵にビルゲイツの夢を見続ける大人に現実を突きつける。「夢見んな、お前には無理だ」と。

2013-11-26 00:13:10
もかみちゃん @karoshininja

ループというのは「理論上の可能性」で、四十無職でも本気で頑張ればビルゲイツになれる!みたいな可能性を無限に提供してくれる。でも本気で頑張るって何?「どれくらい」「いつまで」頑張るの? という問題に対しては何も答えてくれない。

2013-11-26 00:06:00
もかみちゃん @karoshininja

まどかやシュタゲみたいなループものの中の打破できない状況ってのは、身分や学歴みたいな自分の条件や、就職氷河期、3.11後みたいな時代の条件に符号していて、今はぼんやりしてるけどいつか自分の足下を掬うかも、という重い雰囲気が、破れそうで破れない障害として立ちはだかってくる。

2013-11-25 23:51:35