モーニングで新人さんが週刊連載を持つ場合

@tsujita_aya ネームの段階で「こりゃ、ペンが入ったら間違いなく傑作になるぞ!」みたいな話ならいいですが、なかなかそういうのはありません。私の記憶だと過去、ネームで受賞にいたったのは1本だけ。受賞後、その人は結局ペン入れしなかったなあ。
2010-10-14 12:54:49
OPENは「なんでもアリ」でページ数も無制限ではあるのですが、このことがかえって応募者の足かせにもなります。言いたいことを描くのに6話かかるのもわかるのですが、1話1話の面白さがそれなりに確保されてないと評価がきびしくなるかも。
2010-10-14 12:55:20
ページ制限があれば、なんとかそのページ内で自分の言いたいことを詰め込もうと必死になるから密度があがるでしょ? 実はプロにとってすら「ページはいくらでも用意しますよ」というのはけっこう危険なことんです。そのせいで話が甘くなることもないとはいえない。
2010-10-14 12:55:32
尺(ページ数)の制限は、だいたいにおいて作品の質を高めることにつながります。新人さんが読み切りを描く場合は、(不完全なかたちでもいいから)まず描きたいだけ描いておいて、それからそれをどんどん縮めていくのがセオリーな気がする。第1稿で40Pだったら、完成形は20Pだと思う。
2010-10-14 12:55:45
とはいえ、そういう作業を新人さんがひとりでやるのには、相応のセンスや時間がいる。だからとりあえずは6話分で応募してくださってもいいですよ。賞はとれないかもしんないけど、担当はつく可能性がある。そこで担当がついたら、また打ち合わせして、完成度をあげて応募すればいい。
2010-10-14 12:55:56
どんくらいのボリュームで表現するべきかとか、1話の中で何をどう描くべきかとか、その辺の話は新人さんに伝えたいこと山のようにあります(無論個人的見解だけどね)。次回MANGA OPENは11月30日締め! http://morningmanga.com/news/800
2010-10-14 13:03:15
新人さんが1話1話で何をどう描くべきか、という話。これから書くのはそうとう偏った話で、異論、反論いくらでもあると思う。「モーニングで新人さんが週刊連載をもつ場合」という前提で聞いてください。まず、新人さんは載る以上アンケートで1位を狙ってほしい。そこから始めます。
2010-10-14 19:35:10
企画、キャラクターができて週刊連載が始まる。「単行本としてのクオリティ」と「毎週の連載で人気をとること」を両立させるのがもちろん目標ですが、新人はまずは人気とってほしい。そうしないと単行本までたどりつかないし。
2010-10-14 19:35:25
ある1話(通常20P)を見せられたとき、新人さん(と担当)にこう聞きます。「この回はどこが面白いの?」。そう聞いたときに「面白い箇所」がピンポイントであればあるほど連載のなかの1話としては人気をとりやすいと思う。
2010-10-14 19:36:35
たとえば「20Pの全体を通して面白さがにじみ出る」みたいな作品(もちろんほんとはそれでも全然いい)は、人気はとりづらい。特に新人さんは。これが「ここからここに至る5ページのシーンが今回の見せ所」になったら少し前進。
2010-10-14 19:36:49
これがさらに「この見開き」とか「この1ページ」とかなったらかなりいい。一番いいのが「この1コマです!!」って漫画。「今回の20Pで一番いいのはこの1コマ。このセリフ、とこの顔!!」ってなったらかなり強いはず。
2010-10-14 19:37:03
それがちゃんと伝わんなきゃダメですよ。「この1コマが描きたかった!」って言われて、「ああ、そうなんだ。言われなきゃわからんよ」ってのは困る。独りよがりになっちゃダメ。プロ目指すなら「描きたいもの」だけで描いてても限界があるでしょう
2010-10-14 19:37:23
週刊誌である以上、毎週毎週その雑誌を買ったお客さんを満足させるのがいい作品。新人ならば問答無用でがむしゃらにトップを狙いにいってほしい。絶対的なKOパンチが毎回一箇所入ってたら、新人さんでもかなり上位を狙えるんじゃないか。
2010-10-14 19:37:38
あと大事なのは、新人さんはあんまり画力のみには頼らないほうがいいと思う。どこ見せたいの? って聞かれて「この絵です!」ってのは週刊誌では不利だと思う。基本的にはセリフ(ロジック)のあるコマでKOとる習慣をつけてほしい。あくまで新人さんは、で「週刊誌」の場合。
2010-10-14 19:37:51
「週刊漫画誌」というのはきわめて特殊な戦場です。ここで闘うにはここでの闘い方があります。あまりにも特殊だし、誰もがここでの闘いを目指す必要はないと思う。ただ、この「戦場」があったればこそ、日本の漫画はこんなとんでもないレベルのものになったんだと思います。
2010-10-14 19:38:11
過酷な戦場だけど、それにチャレンジする意味は絶対にある。我こそはと思う人、次回MANGA OPENは11月30日締め切りです。http://morningmanga.com/news/800 「週刊連載はちょっとなあ…」という方も大丈夫。月刊モーニング・ツーもありますので。
2010-10-14 19:38:28