2013年11月28日

加藤陽子本「一般的には、国民は何も知らされずに戦争に参加させられたとされるが、実は情報は秘密でもなんでもなかった」検討

『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』
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1.序

ぱとり「戦争は秘密からはじまる。たとえば太平洋戦争」 カエデ「その認識は正しくない。加藤陽子『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』(以下『それでも~』)を読めばその理由が分かるはずだ」
力工デ@中の人(色々と環境問題勉強中 @55_kaede_55

戦争が秘密から始まった事例はあるのですか? RT @iPatrioticmom 「戦争は秘密からはじまる」

2013-11-21 22:30:51
力工デ@中の人(色々と環境問題勉強中 @55_kaede_55

もう一度近代史のおさらいをお勧めします(^^;;@iPatrioticmom: @55_kaede_55 太平洋戦争

2013-11-21 22:33:46
力工デ@中の人(色々と環境問題勉強中 @55_kaede_55

右派の方がたから批判されてますけど こちら、 http://t.co/jc1fff5Uta など、テキストとしてよいかもしれないので、読んでいただけると幸いです。 @iPatrioticmom: @55_kaede_55 太平洋戦争

2013-11-21 22:53:16
リンク www.amazon.co.jp Amazon.co.jp: それでも、日本人は「戦争」を選んだ: 加藤 陽子: 本 Amazon.co.jp: それでも、日本人は「戦争」を選んだ: 加藤 陽子: 本

2.考察

もうれつ先生 @discusao

加藤陽子『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』 (第9回(2010年) 小林秀雄賞受賞) http://t.co/moLJ7FiDre

2013-11-28 18:46:06
もうれつ先生 @discusao

「太平洋戦争」と「秘密」について言及されている箇所を論点として考察してみよう

2013-11-28 20:57:58
もうれつ先生 @discusao

生徒の質問:①日米は圧倒的な戦力差・国力差があるとわかっていたのに、どうして日本は太平洋戦争に踏み切ったのか?②また国力差はどれだけの人が知っていたのか?

2013-11-28 20:58:56
もうれつ先生 @discusao

加藤(②について):一般的には、国民は何も知らされずに戦争に参加させられたとされるが、実は情報は隠蔽されてはおらず、精神力を強調する為に日米国力の格差は強調して報道されてた。 絶対的な国力差を理解しつつも、開戦を積極的に支持していた層が存在し、彼らの指示によって開戦に踏み切れた。

2013-11-28 20:59:29
もうれつ先生 @discusao

引用<アメリカと日本の国力の差は当時においても自覚されていた。~こうした絶対的な差を、日本の当局はとくに隠そうとはしなかった。むしろ、物的な国力の差を克服するのが大和魂なのだということで、精神力を強調するために国力の差異を強調すらしていました。(続く

2013-11-28 20:59:51
もうれつ先生 @discusao

続き)国民をまとめるには、危機を扇動するほうが、近道だったのでしょう。 ですから、絶対的な国力の差を自覚していることと、国力の差のある戦争に絶対に反対することは分けて考えないといけない。~とするならば、絶対的な国力差を理解しながらも、開戦を積極的に支持していた層がいたということ>

2013-11-28 21:00:19
もうれつ先生 @discusao

例示(根拠となるデータ): 1)竹内好「大東亜戦争と吾等の決意」(『中国文学』80号所収) 2)伊藤整の日記 3)山形県の小作農の日記 4)横浜・高島駅の駅員の日記

2013-11-28 21:01:24
もうれつ先生 @discusao

考察: 竹内の記事は、日中戦争は気がすすまないが、大東亜戦争は強い英米が相手だから爽やかな気持ちになる云々というもの。中国通の竹内の日中戦争への屈託という要素が大きいので、積極的な開戦支持の典型として取り上げるには適当ではないのではないか(非戦争協力者だったとかいう話ではない)

2013-11-28 21:03:45
もうれつ先生 @discusao

なお、加藤が引用した竹内の記事には、日米の国力・戦力の差についての言及はない。 つづく伊藤整および小作農・駅員の日記引用にも、高揚感を伴った戦争肯定は記されているが、やはり国力の差といったものへの言及はない。

2013-11-28 21:04:11

引用された箇所抜粋

伊藤整:12月9日「今日は人々みな喜色ありて明るい。昨日までとまるで違う」42年2月15日シンガポール陥落「この戦争は明るい。(略)平均に幸福と不幸とを国民が分かちあっているという気持ちは、支那事変よりも国内をたしかに明るくしている(後略)」 小作農「いよいよ始まる。キリリと身のしまるを覚える」 駅員「(略)昨日までの安閑たる気持ちから脱け出した。落ちつくところに落ちついた様な気持ちだ」
もうれつ先生 @discusao

加藤陽子は上記四つの資料から<絶対的な国力差を理解しながらも、開戦を積極的に支持していた層>の存在が明らかとなる旨述べているが、そういった記述のものでないことのほうが明らかなので、例示(データ)としては甚だ不適当であり、加藤の主張の補強にはなっていない。

2013-11-28 21:04:52
もうれつ先生 @discusao

続いて、<物的な国力の差を克服するのが大和魂なのだということで、精神力を強調するために国力の差異を強調すらしていました>という加藤の説明だが、国威発揚の宣伝等の補強として国力の差の情報が必須であったか?という逆の問い掛けがある。そういった公平な情報活動であったか?という意味だ。

2013-11-28 21:05:37
もうれつ先生 @discusao

加藤も<国民をまとめるには、危機を扇動するほうが、近道だったのでしょう>と書くように、これらは戦争プロパガンダである。戦争プロパガンダの実際において、国力の差を隠蔽するというような単純な手法は、かえって隠蔽されたものの存在を注目させてしまう悪手である。

2013-11-28 21:06:22
もうれつ先生 @discusao

むしろ精神力を強調することで論点をズラして「持たざる」国内の一体感を強め、「持てる」敵国への憎悪を増幅させて国力の差の重要性に目を向かせないというのがプロパガンダの実態であり、それは加藤の述べるような公平な情報公開のような種類のものでは決してない。この過誤は致命的。

2013-11-28 21:06:54
もうれつ先生 @discusao

まぁ、「下手な場所に隠しておくより、堂々と人目のつく場所に置いて、さも重要じゃないように扱うのが最良の隠し方」って定石ですが。 この本全体はそれなりに読めるものだけれども、「太平洋戦争」と「秘密」の箇所についてはちょっといただけないね。

2013-11-28 21:08:35

3.考察資料

戦時下プロパガンダ例

米英との国力の差らしきものが一番鮮明に表現されてるのが↓の標語。この程度の言及。

国策標語bot @KokusakuHyogo

一をもって百千に當るのが日本人のやりかただ 頭数だけ並べて仕事をしようなんて、それは米英式だ 量よりも質、より磨かれた技術、生産の方法にも新工夫を 自分で出來る仕事は他人にまかせるな 遊んではゐられないぞ http://t.co/0Qw9KCtCuY

2013-05-24 21:15:32
拡大
次3例は「いかにも」なプロパガンダ宣伝。情報・報道媒体としての客観性などをここから吟味しようというのは滑稽ということ。

コメント

もうれつ先生 @discusao 2013年11月30日
まとめを更新しました。「参考資料」コーナー増設
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