津田大介さん『新生ふくしまを創り出すための情報発信力』&津田さん×東浩紀さん『ふくしまの記憶を風化させないためには』@ふくしま復興情報化フェア
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津田大介さん基調講演『新生ふくしまを創り出すための情報発信力』
00 2013年11月21日に福島市で行われた、津田大介さんの講演『新生ふくしまを創り出すための情報発信力(ふくしま復興情報化フェア内)』のメモを投下します。ネットを活用し情報発信しながら福島の未来をどうつくっていくか、ポイントを教えてくれました。 #ふくしま復興情報化フェア
2013-11-21 21:37:5201 津田「みなさんこんにちは。簡単に自己紹介をさせていただきます。先週40歳の節目をむかえました。キャリアの転機になったのが、大学入学。早稲田大学に入り、そのころインターネットの波がきた。インターネットは社会や情報の環境を変えると思った」。 #ふくしま復興情報化フェア #福島市
2013-11-21 21:38:4102 津田「一番人が多い世代の団塊Jr.。同世代にはICT業界の有名人が多く、堀江貴文さん、サイバーエージェントの藤田晋さん、Googleを創業したセルゲイ・ブリンとラリー・ペイジ、同じ高校の後輩には西村博之くん。大学の頃インターネットに触っていた人たちがベンチャーを起こした」。
2013-11-21 21:58:3803 津田「情報環境や情報発信がどのようにビジネスや世の中を変えるのかみてきた。Webで情報を発信するプロデュースする会社もやっている。『ナタリー』というエンタメのウェブサイトの創業メンバーでもある。早稲田や東工大・大阪経済大学でも教えている」。 #ふくしま復興情報化フェア
2013-11-21 22:18:0004 津田「震災以降は東北に1・2回/M来て取材をし、東北や被災地の情報発信を考える活動をしている。福島に来たとき、よく声をかけられる。自分のラジオは福島のリスナーが多いよう。自分で会社をもち、独自のメディアをつくっている。ネットで有料メールマガジン、8000人弱の購読者」。
2013-11-21 22:38:2805 津田「新生ふくしまの情報発信のポイントは”情報のギャップ”。これをどう埋めて解消するか。情報のギャップとは、”何らかの問題に関する情報が、それぞれの家庭環境や教育水準・普段接する情報媒体などによって偏在し、結果的に本来伝わるべき情報が有効に伝わっていな状況があること”」。
2013-11-21 22:54:1406 津田「もう一つのポイントは”ジャーナリズム”。明確な定義はなかなかなく、それぞれのジャーナリストがそれぞれの定義を考えている。わかりやすいのは、元北國新聞論説委員の井上正男さんのもの。①ある社会共通の価値観や行動指針となる世論を形成するために」。 #ふくしま復興情報化フェア
2013-11-21 23:12:1407 津田「②同時代に起こっているありきたりではない出来事を、③批判精神をもって価値判断し、④その結果をニュースとしてあるいは評論として、⑤より早く、⑥より正確に、⑦より公平に、⑧社会に伝えていく、⑨報道あるいは言論活動。踏み込んだジャーナリズム論でもある」。
2013-11-21 23:29:2208 津田「ジャーナリズムはなんらかの価値判断をし、ありきたりではないものを取り上げている。これは福島で生じている情報ギャップとつながっている。メディアは、大きな被害を受けた人や原発事故や放射線に関するものなどを報道したがる。つまり、ありきたりのものが消える」。
2013-11-22 10:08:3709 津田「メディアにはすべての情報を報道できるわけでなく、原理的に”客観・中立・公正”な報道はあり得ない。情報ギャップの一つの原因。情報ギャップによって、福島の日常やささいなことが伝えられない。それによって地域外の人は福島に関心がもてなくなる」。 #ふくしま復興情報化フェア
2013-11-22 10:33:1410 津田「情報ギャップが大きくなると、福島に限らないが被災地へのイメージの一律化をもたらす。”かわいそうな場所だ”、”たいへんだ”など。それは1つの真実ではあるが、現地の人の考えは多様。放射線を心配する人もいれば、ほとんど気にしない人もいる」。 #ふくしま復興情報化フェア
2013-11-22 11:04:1411 津田「コミュニケーションギャップ。相互に理解しあうべきコミュニケーションにおいて、その理解の仕方や価値観の相違・情報の不足などによりズレの生じることが拡大すること。新生ふくしまを創り出すだめの情報発信力をあげる。福島と福島以外のギャップを解消する」 。
2013-11-22 11:40:1712 津田「マスメディアとネットメディアは特性が異なる。TVは一番影響力がある、瞬時に数百〜数千万へ。ラジオは瞬時に数十万〜数百万。新聞は半日で数十万〜一千万弱。雑誌は一週間で数十万人。マスメディアは数百万〜数千万を射程の情報発信力。TVや新聞は受動的に入ってくる」。
2013-11-22 12:02:5713 津田「対してネットメディアはマスメディアのように情報は届けられない。能動的に自分からアクセスしないと情報が入ってこない。長い時間をかけて情報を多くの人に届けられるが、即効性がない。新聞社のウェブサイトも紙の新聞に比べるとそう多くもない」。 #ふくしま復興情報化フェア
2013-11-22 12:54:5714 津田「Twitterは瞬時に情報を届けることができる。フォローをする仕組みが情報を効率的に届けやすい。RTも簡単。瞬時に数千万単位に情報を届けられる、拡散力の高いはじめての”ネットメディア”がTwitter。それを"個人"が持てることは、さまざまな可能性が大きくなる」。
2013-11-22 13:25:4715 津田「新聞の政策世論調査とネットの政策世論調査の結果は、ほぼ同じ。新聞の世論調査もネットの世論調査もどちらもそれなりに偏っている。マスメディア、ネット、人づての情報も含め、それぞれが力をもっている。こういった状態を、多メディア・間メディア社会とも言う」。
2013-11-22 13:46:5116 津田「多メディア・間メディア社会の特徴は、複雑化した現代社会において、単独のメディアでは”うねり”は起こらないこと。あらゆるメディアで話題になって初めて社会問題となりうる。たとえばあまちゃんはTVから始まり、ネットで話題となり、リアルでのイベントにも波及した」。
2013-11-22 14:14:1817 津田「ネットを使って”ありきたり”な情報に火をつけて”ありきたり”ではなくすることで、マスメディアに”パクらせる”。情報ギャップをなくすには、マスとソーシャルの両方の特徴を理解した上で両者をつないで発信する人をつくる必要がある」。 #ふくしま復興情報化フェア #福島市
2013-11-22 14:48:1618 津田「たとえば、首相官邸デモ。知ったきっかけは、20万人きたうち8割近くがネットで知った。ソーシャルメディアからのうねり、報道ステーションでも取り上げられた。Twitter・Facebook・youtubeなどでデモの盛り上がりが毎週レポートされる。参加者が増えていく」。
2013-11-22 15:14:1319 津田「徳島県神山町。97年に徳島県が国際文化村をつくる構想を発表→頓挫。後に住民手動で進められる。08年にウェブサイトで情報発信を開始。神山町の民家情報や暮らしぶり情報が人気を集め、IT企業が集結。様々なメディアに波及していく」。 #ふくしま復興情報化フェア #福島市
2013-11-22 15:39:5020 津田「我々の『福島第一原発観光地化計画』もどううねりをつくっていくか。12年9月、東さんが構想を発表し、賛否両論。10月南相馬で現地の方も交えた計画を議論するワークショップを開催、ワークショップをネットで中継、資料をWebで公開」。 #ふくしま復興情報化フェア #福島市
2013-11-22 16:09:5821 津田「13年4月にチェルノブイリを取材、同時にクラウドファンディングで取材費を捻出。これで計画そのものを知ってもらい、議論をよんでいく。7月に『チェルノブイリ・ダークツーリズム・ガイド』発売、11月に『福島第一原発観光地化改革』発売。流行語大賞にノミネートも」。
2013-11-22 16:42:1322 津田「ネットで話題になるためには、①共感性、②リアルタイム性、③新規性。恋愛には3つのing、feeling・timing・happeningと言われる。feelingは共感、timingはリアルライム、happeningは新規性。コミュニケーションで人とつながる」。
2013-11-22 17:09:2023 津田「コミュニケーションは人々が抱える情報のギャップを埋めるためにある。ギャップの大きい相手ほどコミュニケーションコストがかかる。”どれだけ面白いものを知っているかということ、周りの人がいかに面白いものを知らないか”を意識できるのがポイント」。 #ふくしま復興情報化フェア
2013-11-22 21:41:21