「種の話し」の感想

@siduku_xxx @hachidx んでは、私が文化祭のときにゲットした、文芸同好会の部誌No.5「くじら」より、原沙良葉作「種の話し」の感想を垂れ流します。 #種の話し

2013-11-28 18:28:46

このお話は不思議なしろくまが落とした種が、4つのお話をめぐり、種から芽、芽から茎へと成長するお話です。この種はなぜかちょっぴりさみしさを感じている3人の人と一匹の猫に、形を変えてあらわれます。 #種の話し

2013-11-28 18:29:18

そのお話のひとつ、「彼は人魚姫」の主人公の女子高生は片思いの男の子と帰りの駅で偶然に出会い、こんなことを思います。 #種の話し

2013-11-28 18:29:39

―岩本くん、隣のクラスの如月さんが好きだって。如月さん、先週から3組の男子と付き合い始めたって。(略)知ってるんだけど、でも私は言わないんです。余計なことは言わないで、空気と空気の隙間を泳いで、笑うのが私なんだもの。― #種の話し

2013-11-28 18:29:59

他のお話でも、主人公がちょっぴりさみしさを感じています。そんなときに、ふっとおかしなものが目の前にあらわれます。それは種だったり、芽だったり、花だったりします。それは種だったり、芽だったり、花だったりします。　#種の話し

2013-11-28 18:31:52

「葡萄は別に酸っぱくはない」では小学生の男の子が、親友同士のクラスメイトをみて、なんとなく親友がいるのはいいなあと思います。そんなときに、男の子と同じように親友のいなさそうな寺岡君が、男の子とおなじように、雲の形が変わることを不思議だとおもっていることを知ります。　#種の話し

2013-11-28 18:32:21

―「ねえ、もっとノートを見せてよ。星のことはかいてないの？」寺岡くんが身を寄せて言いました。「書いてるよ、もちろん」少年も身を寄せて応えました。―　#種の話し

2013-11-28 18:32:46

そんなことがわかっただけじゃ、穴を埋めるのには何の役にも立たない。それでも、なぜかおたがい心があったまる。こんなふうに人が人のさみしさに触れ、ちょっぴにあたたかくなったときに、種は芽へと伸びていきます。　#種の話し

2013-11-28 18:33:05

人はただひとりにいるときにさみしさをかんじるわけではありません。人は他者がいて、そのこころにふれられない時に、さみしさをあじわいます。　#種の話し

2013-11-28 18:34:08

仲のいい友だちが知らない人と楽しそうに話していたり、自分のことを忘れたようにふるまったり、自分のこととは関係のないところで深くきずついていたところをみたり。 #種の話し

2013-11-28 18:34:29

んなとき自分から人には、なかなかちかづくことができません。でも何かのきっかけで、その人のこころにとどくはしごが見つかればいいな、と思っています。不思議な種はそんな人たちのはしごになりました。 #種の話し

2013-11-28 18:34:43

―俺、花はわからんなあ。私だって分かんないよ。指でくるくると茎を回してみます。乗り出しかけた身を椅子に戻して、再び前を向いた岩本くんの横顔。― そしてさみしい人が相手の心の穴に触れて、自分の心の穴もあったかくなったとき、種は忘れられてどこかへといってしまいます。 #種の話し

2013-11-28 18:34:58

何人かの人と人とをあたたかいかいはしごでつなぎ、ふたたびしろくまのもとへもどった種を、しろくまは最初の種とどこかちがうな、と感じてしまいました。では、種は最初の種とどのくらいちがっているのでしょうか。 #種の話し

2013-11-28 18:35:54

それは、この物語を読む前と読んだ後のあなた、４つのお話ぶん、さみしさとあたたかさをしったあなたと同じくらい、ちがっているのだと、私は思います。　#種の話し

2013-11-28 18:37:19

ふう、感想と布教と自慢話を兼ねた連投は終了です。

2013-11-28 18:38:09