駒崎弘樹氏の考える、乳幼児期の望ましい教育

病児保育NPO「フローレンス」の駒崎弘樹代表 @Hiroki_Komazaki の考える、乳幼児期の望ましい教育のありかたです。
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駒崎弘樹 @「こども達のために日本を変える」フローレンス 会長 @Hiroki_Komazaki

現場から言いますと「教育」を狭く捉えることは大変危険です。 QT @masami884 ドリルとかやらせるわけじゃないからわかりにくいんですよね、きっと。 RT @kirrily34: 幼稚園のお友達の話と比べると、保育園では「お勉強的なこと」は全く教えてもらってないな~と

2010-10-15 21:42:23
駒崎弘樹 @「こども達のために日本を変える」フローレンス 会長 @Hiroki_Komazaki

「お勉強的なこと」を早期に子どもにやらせることと、その後の学力の相関関係は実証されていません。むしろ、乳幼児期においては「自分は愛されている」「自分は価値のある人間だ」という自己肯定感や自己効力感こそを育む必要性の方が高いと言われています。

2010-10-15 21:44:34
駒崎弘樹 @「こども達のために日本を変える」フローレンス 会長 @Hiroki_Komazaki

保育関係者の舞台裏の話としては、英語やリトミックは「親受け」するコンテンツでして、フックとして活用されています。ビジネスにもなります。しかし、こどもにとって、実際に本当に重要なのは、そうした技能的なプログラムではなく、正常な感情の発達を下支えすることです。

2010-10-15 21:47:06
駒崎弘樹 @「こども達のために日本を変える」フローレンス 会長 @Hiroki_Komazaki

大前提として、そのこどもによります。家庭環境が不安定で、心理的に不安定なお子さんにインプットは逆効果です。これは完全に個人的な意見ですが、学齢期からで十分かと。 RT @megumeru 参考にお聞きしたいのですが、どの段階でではお勉強を始めるべきと想いますか?

2010-10-15 21:51:01
駒崎弘樹 @「こども達のために日本を変える」フローレンス 会長 @Hiroki_Komazaki

英語やものの名前の記憶などは、コンピュータで言ったらアプリケーションです。しかし乳幼児期はOSが形作られる時であり、保育はそれを手助けする非常に重要な仕事です。OSがきちんと働かなくては、アプリケーションも機能しません。

2010-10-15 21:53:33
駒崎弘樹 @「こども達のために日本を変える」フローレンス 会長 @Hiroki_Komazaki

自己肯定感(自分は自分でOK!)や自己効力感(自分はできる!)は、高いモチベーションと試行錯誤を恐れない姿勢に繋がります。学習はその基礎があれば、十分伸びていきます。更には、学習への動機づけが内発的なので、継続もしていきます。

2010-10-15 21:55:48
駒崎弘樹 @「こども達のために日本を変える」フローレンス 会長 @Hiroki_Komazaki

それは家庭の方針で良いんだけども、例えば父親も含めた両親によるポジティブな声かけや、体を使ったコミュニケーション等の方が、保育事業者的には奨励したいんだよね。 QT @TakayukiHara うちでは1日20冊程日本語と、英語の絵本を1歳前から読んでました。

2010-10-15 21:58:32
駒崎弘樹 @「こども達のために日本を変える」フローレンス 会長 @Hiroki_Komazaki

全ての保育者がその意図を咀嚼し、アウトプットできれば。残念ながら保育業界の現実は、そうなっていますでしょうか。 QT @dandadasi 英語は人とのかかわり、リトミックは心の解放など、しっかり意図して行えば、子どもにとって有意義な活動にも。要は保育の力量。

2010-10-15 22:00:47
駒崎弘樹 @「こども達のために日本を変える」フローレンス 会長 @Hiroki_Komazaki

僕は大学時代、塾の講師もしていました。結構人気があって、失業したらいつでも塾の先生でやっていける、と今でも思っています。そんな塾の講師時代、成績が落ちる子どもの共通点が塾内でノウハウとして、共有されていました。

2010-10-15 22:03:06
駒崎弘樹 @「こども達のために日本を変える」フローレンス 会長 @Hiroki_Komazaki

ちなみに夫婦仲の良さは子どもの自己肯定感に影響するらしいよ。原家は満点だね!(^^ QT @TakayukiHara って、全て妻がやってくれているので、実際には絵本をちょっと休日に読んであげる程度の父親の意見でした。現状うちの子は素直に育っているので、妻に本当に感謝です。

2010-10-15 22:06:46
駒崎弘樹 @「こども達のために日本を変える」フローレンス 会長 @Hiroki_Komazaki

というよりも、僕は、学習は社会的な地位向上の道具ではなく、よく生きるための過程であると思っています。前者は受験等を達成すれば終わりで、後者は生きる限り続く生の在り方です。 RT @school_hana: 子どもにどんな力をつけさせたいか、にもよると思いますがー

2010-10-16 09:51:19
駒崎弘樹 @「こども達のために日本を変える」フローレンス 会長 @Hiroki_Komazaki

成績が落ちやすい家庭環境は「過干渉」で「こどもへの基礎的な信頼感がない」状況です。そうした環境では、常に成績の悪さが咎められます。できる科目よりも、できない科目がなぜできないか責められます。QT @kumasan1111 興味深いお話です。こちらを少しシェアしてくださいますか?

2010-10-16 10:16:26
駒崎弘樹 @「こども達のために日本を変える」フローレンス 会長 @Hiroki_Komazaki

すると学習全体への意欲が減退し、できない科目以外もできなくなってきます。親はそれに焦り、たくさんの参考書を買い与えますが、塾のテキストだけでも量としては十分なのに、こなしきれません。結果、塾にクレーム→転塾→クレーム→家庭教師→状況変わらず、というようなパターンです。

2010-10-16 10:18:25
駒崎弘樹 @「こども達のために日本を変える」フローレンス 会長 @Hiroki_Komazaki

これは、親の自己肯定感の欠落を、こどもの地位向上によって補償しようという作用だと解釈されています。問題はこどもではなく、親にある場合がほとんどでした。とはいえ、塾はビジネスなので、親御さんの問題を根本解決するメンタリング等は行いませんし、その余裕もありません。

2010-10-16 10:20:46
駒崎弘樹 @「こども達のために日本を変える」フローレンス 会長 @Hiroki_Komazaki

僕が心理的発達を飛び越えた、知識のインプットに懐疑的なのは、塾の講師時代の経験とそこで感じた忸怩たる思いが基盤にあります。

2010-10-16 10:23:13
駒崎弘樹 @「こども達のために日本を変える」フローレンス 会長 @Hiroki_Komazaki

まとめますと、保育は単なる子守りではなく、こどもの乳幼児期において、人格の基盤部分の発達をサポートする仕事です。それは対子どもに留まらず、親との関わり、また助けを求める親に対し、地域にある資源を如何にコーディネートして提供するか、も含まれます。

2010-10-16 10:25:49
駒崎弘樹 @「こども達のために日本を変える」フローレンス 会長 @Hiroki_Komazaki

こどもは親の子であると同時に、社会のこども。完璧な親なんていないので、そこは社会的な支援があって当然。こどもの学習においても、こどもが生涯内発的に学習を続けられるような、基盤をこそ育成していくことが重要だと考えます。

2010-10-16 10:27:42
駒崎弘樹 @「こども達のために日本を変える」フローレンス 会長 @Hiroki_Komazaki

ですよね。「お前はすげえ良いものをもう持ってんだよ!」と泣きたくなりました。 RT @yoshi_okamura: 現役塾講師の私としても同感です。あまりにも自己肯定できていない子どもたちであふれています。

2010-10-16 10:35:49
駒崎弘樹 @「こども達のために日本を変える」フローレンス 会長 @Hiroki_Komazaki

そんなわけで、これから起業中の元部下の結婚式なんで離脱します。彼女は勉強エリートではなかったですが、半端じゃない優秀さでした。試行錯誤しながら学び続ける自己肯定感こそ、変化の激しい時代の仕事の場に必要な能力でしょう。

2010-10-16 10:43:55