丸山天寿先生の「貨幣偽造の話」

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丸山天寿 @tenjumaruyama

さて日曜日のお遊び。1961年12月7日、秋田市で偽千円札の使用が確認され、翌年までに戦後最大の343枚が発見された。俗にチー37号事件と呼ばれる。このためか1963年に千円札のデザインが変更された。そこで本日のお題「貨幣偽造の話」。全ての叱責、異論、追加を認めます。文中敬称略→

2013-12-08 07:39:34
丸山天寿 @tenjumaruyama

「偽一万円」-2004年暮れから2005年1月、初詣でにぎわう全国の寺院や神社で偽一万円札が発見された。同月奈良県警は同県在住の男性を逮捕。容疑者の自宅には一万円札と同サイズの用紙や切断機、パソコンとそれ対応の複合機があったそうだ。この札は近畿、愛知、三重等でも発見されたという→

2013-12-08 07:40:59
丸山天寿 @tenjumaruyama

「偽五千円札」-大阪府堺市のファーストフードのドライブスルーで偽五千円札を代金として使用したとしてカップルが逮捕された。偽五千円札偽造の摘発はこれが初めて。容疑者の自宅からは両面コピー四枚と片面コピー11枚の偽五千円札と、カラーコピー機があったという。単純なコピーはすぐにばれる→

2013-12-08 07:42:37
丸山天寿 @tenjumaruyama

常識的に考えると、偽札を使用するには、使用額面を下まわる経費しかかけてはならない。昔は何枚もの札を細かく切り、枚数以上の札を作るという手口があったが(島田先生の作品に登場する)、これは手間暇がかかりすぎて割が合わないと思う。現代はコピーが発達したが、その分札の精巧度も増している→

2013-12-08 07:44:27
丸山天寿 @tenjumaruyama

作る経費を考えると、貨幣を偽造するのは割が合わないと考えられる。だが以前500ウォン硬貨を500円硬貨に偽造した事件があった。自動販売機に投入して日本円に払い戻す手口。一億円以上の被害があったらしいが、手間暇を考えると割があったかどうかは分らない。だがある程度の組織がやりだせば→

2013-12-08 07:46:02
丸山天寿 @tenjumaruyama

【ドル紙幣】ー1990年代半ば、頻繁に偽100ドル札「スーパーK」が発見されている。またスーパーXと呼ばれる偽100ドル札は、紙やインクに真券と同一のものが使われ、国によっては真券として通用するほど精巧に作られているそうだ。真偽は不明だが、某国政府が関与しているとも噂された。→

2013-12-08 07:47:26
丸山天寿 @tenjumaruyama

「スーパーX」-製造使用の目的は、偽札本来の目的である物資などの購入の他、米ドルの通貨としての信用を落す、通貨価値を下げる、等の狙いがあるとされる。一般に偽札造りはわりに合わぬが、国家単位で大規模に行えば、目的達成が可能なのかも知れない。噂ではもっと精巧なスーパーZもあるらしい→

2013-12-08 07:48:47
丸山天寿 @tenjumaruyama

贋金作りは、小説や映画にも多く登場する。ドイルの「三人ガリデブ」、実際の事件を題材にしたジッドの「贋金作り」、真保祐一の「奪取」、手嶋龍一の「ウルトラ・ダラー」、映画でも「黒の札束」、「カリオストロの城」「ブラックレイン」「スワロウテイル」「ヒトラーの偽札」等名作多数。 →

2013-12-08 07:50:12
丸山天寿 @tenjumaruyama

紙幣・貨幣は本来、生産と消費の対価を適正に判断するために考え出されたものだと思う。紙幣の価値はそれを発行する国が保証する。だから、どの国でも紙幣貨幣の偽造は重罪である。一般に悪事は割が合わぬものだが、中でも紙幣貨幣偽造は最たるもの。小説や映画で楽しむだけにしておいた方が良い 了

2013-12-08 07:52:56