情報統制しがちな東アジア

shinshinohara @ShinShinohara

日本を含む東アジアは情報規制が異様に厳しくなる歴史がある。中国はまさに現時点でそうだし、日本も戦前に大本営発表に反する情報は流れなくなった。それに比べるとヨーロッパや中東など、ほかの地域は比較的情報統制が甘い。これは宗教的政治的特性の違いに起因するのかもしれない。

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ヨーロッパや中東は神以外の絶対的存在を認めていない。神の前では教皇でさえ赤子でしかない。だから、神のごとき絶対的な振る舞いをすると、神への冒涜になりかねない。神への冒涜を例外として、情報統制が今ひとつ行き渡らないのは、人間に絶対的権力を認めない宗教的伝統があるからかもしれない。

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これに対し東アジアでは皇帝に絶対的権力を認める歴史がある。中国の皇帝は神を凌駕する存在とされ、歴代皇帝の諡の字は使えない情報統制の歴史も持つ。日本でも丸山真男が指摘するように、キリスト教におけるキリストと同じ位置に天皇を位置付ける明治政府の政策があった。神以外の絶対的権力がある。

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人に絶対的権力を認める歴史がある東アジアでは情報統制が極限まで進む恐れがある。かつてGoogleが中国に屈服するとは考えられていなかった頃には、情報統制はやがて時代遅れになると思われた。しかし中国はGoogleを屈服させた。この事例を羨ましく思う人間が日本にいて不思議ではない。