《消防車の注水が原子炉に届かなかった、という東京電力の発表について考えたこと》

2013年12月13日。原発事故発生から2年9ヶ月経過したこの日に、東京電力は「消防車から配管につないで高圧注水した水は、原子炉に届いていなかった」と発表しました。 このニュースに関する自己連ツイをまとめました。
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宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

原子炉に注水届かず 第1原発・メルトダウンの1~3号機 (2013年12月14日 福島民友ニュース) http://t.co/AiQenx2nld 『福島民報』ネット版には、このニュースが見当たらない。 このニュースを真に受けるならば幾つか考えることがある。

2013-12-14 16:07:36
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

消防車による高圧注水は、そもそも存在した弁を通して、原子炉の内部にではなく、配管を経由して別の場所に流れたことになる。これが事実ならば、つないでも原子炉の冷却につながらない場所を選んで、注水をかけたことになる。注水場所の選択ミスだ。 @karitoshi2011

2013-12-14 16:10:42
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

しかしそもそも、つなげば原子炉を冷却できるような注水ポイントが存在したのだろうか?炉内の圧力の方が高まり、炉から遠い側の圧力が低いとすれば、どこに注水しても水は原子炉から遠ざかる道理のはず。これを避けるためには、水が閉鎖系で循環している必要がある。 @karitoshi2011

2013-12-14 16:14:03
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

今回東京電力が主張しているような「弁」が設置されているとして。それを事故発生時には強制的に遮断できるとして。で、その弁が注水ポイントから遠く離れていたら、水が原子炉の方向に向かうのは、相当難しい気がする。格納容器を破りかねない圧力にも耐える閉鎖弁? @karitoshi2011

2013-12-14 16:17:39
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

それは、現実的には何で作ったどのような弁なのだろう?重さも相当なものになりそうだが、そんな弁を平常時には開けておいて、事故時には閉鎖しなければならない。どんな動力で弁を操作する気だ?厚さ数十センチの鋳鉄容器よりも高い圧力に耐える閉鎖弁だぞ? @karitoshi2011

2013-12-14 16:20:52
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

おまけに、その閉鎖弁の傍に、消防車からの注水管をつながなければならない。どのような複雑な圧力計算、水流計算をしたのか知らないが、検証可能なデータで示してもらわないと、到底納得できない。 @karitoshi2011

2013-12-14 16:25:30
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

以上は全て、東京電力の発表を事実だとして、という仮定の話だ。 私は、この発表について、いくつかの疑惑を抱いている。消防車を活用した注水が原子炉に届かなかった、ということについては異論はない。が、疑問なのは、なぜ水が届かなかったのか、だ。 @karitoshi2011

2013-12-14 16:28:25
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

繰り返す。 東電福島第一原発3号機に対して、水素爆発前に実施した消防車による高圧注水の水が、炉心の方に行かず、冷却に役立たなかった、という認定には同意する。 問題は、なぜ水は炉心の方に行かなかったのか、という点だ。 @karitoshi2011

2013-12-14 20:59:07
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

東京電力の主張では、「消防車から注水された水は、本来閉鎖すべきだった配管の中の弁が開放されていたため」に、炉心側に向かわずに配管の反対側へと流れて行ったことになっている。ここには、いくつもの疑問の余地が残されている。 @karitoshi2011

2013-12-14 21:30:37
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

そもそも、そんな弁が存在していたのだろうか? あるいは、弁が存在していたとしても、その弁には、緊急時に外部からの注水で炉心を冷却する際に水の流出を防ぐための能力が元から備えられていたのだろうか?  @karitoshi2011

2013-12-14 21:51:54
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

まず。弁の存在に関してだが。 個人的な推測と断っておくが。 無数の配管が入り組んでいる原発の配管には、当然無数の弁が存在するだろう。 当然、消防車からの注水を行った配管の、炉心とは反対側の配管に、弁が一切存在していなかったとしたら、かえって不自然だ @karitoshi2011

2013-12-14 21:59:46
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

おそらく、東京電力が主張するような場所に、何らかの弁は存在するのだろう。 今問題にするべきは、その弁の能力と作動条件だ。 まずは能力。 たとえ弁が存在しても、今回の事態に対応するような、高温高圧の状態に耐えて水をさえぎり続ける能力があったのか? @karitoshi2011

2013-12-14 22:11:20
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

東京電力が主張する位置に、実際に弁が存在し、今回の事態に対応する能力を有する弁が存在したとしても、その弁を閉じる動作は、可能だったのだろうか? 必要な作動条件は、原子炉が緊急自動停止し、通常の外部電源を喪失した中で動くこと。電動の弁では、作動が困難 @karitoshi2011

2013-12-14 22:26:44
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

もし、電動でこの条件に適合する性質を備えた弁を作動させるとしたら、タイミングは緊急自動停止装置作動(スクラム)とほぼ同時に作動させるしかないだろう。 しかし緊急自動停止装置の作動自体が非常にリスキーなものであり、それに加えて弁を作動させるのは危険だ @karitoshi2011

2013-12-14 23:11:07
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

東電のテレビ会議の記録などを見ると、3号機水素爆発の前に「消防車を使う以外の注水方法は、配管内の高水圧によって、水が入っていかない」というやり取りを、免震重要棟と東電本社との間で繰り返している。 今回の発表は、その話と整合性が取れていないように思う @karitoshi2011

2013-12-15 00:24:18
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

今回の東電の発表が事実だとすると、配管内部の圧力に関しては「消防車による注水でないと配管そのものに水を入れること自体ができないけれど、消防車の注水でも、炉心方向ではなく反対側に水が流れてしまう圧力だ」ということになる。 @karitoshi2011

2013-12-15 00:52:46
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

そもそも、水はその時点でも、循環する閉鎖的な情況を保っていたのだろうか?配管の中の水が循環して、どこからも水が漏れていないのなら、一旦は炉心の反対側に流れていっても、水を入れ続ければ遠回りしてでも炉心に近い側に到達できるはずではないのか? @karitoshi2011

2013-12-15 00:56:15
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

それよりはむしろ、消防車を使って注水した水は、爆発前からどこか外部に漏れていたので、炉心の近くに到達できず、結果として炉心を冷やすことができなかった、と考えるほうが自然ではないのだろうか?つまり、配管の健全性は、建屋爆発以前に喪失したのではないか? @karitoshi2011

2013-12-15 01:00:33
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

思い出してほしい。 東京電力は、延々と海水を入れ続けて、誰がどう考えても建屋全体を満たす量を超えて注水していても、「水が建屋の外に漏れていること」をなかなか認めようとはしなかった。単純な算数で分かることでも、誤魔化してきた。そういう組織だ。 @karitoshi2011

2013-12-15 01:02:49
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

もう1つ思い出してほしい。 東京電力は、「配管図は原発の建物の中から持ち出せないほど汚染されているので、原発の外で見ることも、外部の人に見せることもできない」と主張している組織だ。 配管図は、原発の敷地内部にワンセット存在するだけ? 本社にもない? @karitoshi2011

2013-12-15 01:06:02
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

東京電力は、福島第一原発の配管に関しては、どうあっても図面で見せることは拒絶したいようだ。配管を含めた図面は、2011年3月11日の午後以来、政府対策本部を含めた様々な部署や組織が、事故収束の為に必要だといってきたにもかかわらず、だ。 @karitoshi2011

2013-12-15 01:08:38
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

ここから私が導き出せる想定は、2つだ。 1つ。東京電力は、事故を収束させたくない。その為に、意図的に配管を含む図面を他とシェアする事を拒絶している。 2つ。実は、配管を含む図面など、最初から、1セットも存在しない。存在しないのだから見せられない。  @karitoshi2011

2013-12-15 01:11:23
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

違うというなら、東京電力は「汚染されて持ち出せない配管図」の外見の映像だけでも良いから、公開して見せれば良い。同時に、それがどんな状況で、どんな物質により、どれだけ汚染されているかという情報と共に。 その情報の裏書は、規制庁ではない第三者が行う。 @karitoshi2011

2013-12-15 01:14:40
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

配管図は本来、原子力安全・保安院も保持しているはずのものだ。持っていなければ、規制も指導もできはしないのだから。 保安院の業務と人員は、現在、原子力規制庁に受け継がれているので、規制庁による「裏づけ」は意味がない。「共犯」の可能性があるからだ。 @karitoshi2011

2013-12-15 01:18:15
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

配管に関しては、東京電力には私の見立てと異なる見解があるだろう。司直による追究か、政府による調査が行われない限り、どちらが正しいか確認することは困難だ。 ただ、東京電力と私とで、共通できる認識もある。 事故の調査は、まだまだ、全く終わっていない事だ @karitoshi2011

2013-12-15 01:22:27