女騎士や姫騎士よりオークの方が高い倫理感や遵法意識を有しているというのが最近のイメージ

矢崎十兵衛竜座@2/20みらスタVS熊本 @yazakiryuza

女騎士や姫騎士よりオークの方が高い倫理感や遵法意識を有しているというのが最近のイメージ。女騎士のくっ……殺せ……、にも君の身柄は◯◯協定でちゃんと保証されてるし、オラたちもそれくらいわかってるから、くらい言いそう。

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ドリフターズでオークが帽子かぶって不慣れな農作業に励んでいる姿は微笑ましいし、彼等が懸命に耕した畑が信長たちにヒャッハァ〜！ 焼き討ちだぁ〜！ されるところを想像すると泣ける。

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姫騎士が絶対王政の国で民を重税に喘がせ夜は舞踏会でドレス着て踊っているのに反し、オークたちは憲法を定め法令を遵守し、公正な選挙を行い合議制で族長を決めている。

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さらにオークたちは種族の壁を越えてコボルトやゴブリンたちとも対等な安全保障、友好条約を結び姫騎士の王国で異端として追放された魔術師や学者なども受け入れ、コストもかかる最先端の兵器開発を複数の部族共同で行っている。

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姫騎士の王国が中世暗黒時代な政治、経済体制なのに彼女たちが蔑視しているオークたちは民主主義や法の支配、他種族との安保条約締結、兵器の共同開発など21世紀の先進国並みの高度な国家運営や安全保障体制を取っていたら面白いな。

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現実世界でも法の支配、民主主義という概念が21世紀になっても根付いていない国が普通に周辺国、仮想敵国だから困る。一応我が国と同じ自由主義陣営らしい某米帝傀儡国家も法治より人治を重んじる傾向あるし……

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「ヒャッハァ〜！オークだ殺せ〜！」平和なオークの村を蹂躙する姫騎士！「待たせたな、ようやく数が揃ったぞ」 そこに王国で異端として追放された学者がマスケットを担いで颯爽登場。「学者の兄ちゃんだけにいい格好はさせないワン！」量産されたマスケットを配備されたコボルトの援軍が到着。

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鉛弾の嵐に次々と倒れる姫騎士と配下、次弾の装填に取りかかる隙に白兵戦を仕掛けようとするも学者はそれをも見越していた。「総員着剣！」銃剣――と名付けた両刃の剣の先に輪が付いたようなものをマスケットの先端に嵌め、学者の号令と槍のように構え、亜人たちは雄叫びを挙げ彼等を迎え撃つ。

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元より膂力、敏捷性でも勝る亜人連合軍は銃剣を振るい未知の兵器の前に恐慌状態に陥った姫騎士の軍勢を容赦なく叩き潰す。軍馬は既に使い物にならず王宮御抱えの魔術師たちも魔法の詠唱を始めた端から鉛の弾で頭を吹き飛ばされていた。

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血と硝煙の臭いが入り交じり地獄と化した戦場でただ一人残された姫騎士は呆然とその場に崩れ落ちる。誇りある王国の騎士団が異端の学者が産み出した鉛の弾を撃ち出す杖、そして忌むべき邪悪な存在にすぎなかった亜人たちに一方的に打ち倒された現実を彼女はいまだに理解できずにいた。

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「見たか姫騎士！これが貴様らが異端と迫害した技と穢らわしい魔物と蔑んでいた人々の力だ！森で死にかけていた私を何も聞かずに受け入れてくれた彼等とでは果たしてどちらが真の人間か!?」虚ろな目で天を仰ぐ姫騎士の喉元に銃剣の穂先を突き付け学者は叫ぶ。

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神と王家に背いた逆賊の汚名を着せられ放逐された学者を救ったのは皮肉にも彼自身もこれまで穢れた存在と蔑んでいたオークたちだった。彼等は醜悪な外見とは真逆に総じて高い知性と友愛の心を持ち、森をさ迷い死を待つばかりの学者を何も言わず受け入れてくれたのだった。

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オークたちの高い知性や懐の深さに感銘を受けた学者は自国では誰も耳を傾けようとしなかった自身の信念を切々と訴える。身分に関係なく平等に票を振り分け指導者を民の入れ札で決める制度、その指導者でさえ遵守せねばならないあらゆる法の基礎となる憲法……

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そうして自身の持つ知識や理論をオークたちと語り合ううちに、奇妙な亜人の集落の噂を嗅ぎ付け彼と同様に王国を追われた学者や聖職者、魔術師、錬金術師が次々と集まり、いつの間にかそこは最先端の知恵が集まる学究と実践の場となっていった。

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「みんしゅしゅぎ……よくわからねぇがみんなで話し合って族長を決めることだべか？」「そうだ、自分が族長になったら村をどうしたいか、コボルトやゴブリンなど他の種族との関係をどうするかなどを訴えて、一番いい考えを持った、出来ると思った奴をみんなが選ぶんだ」

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「けんぽう、は要は全ての決まりの元になる決まりだべか？」「理解が早いな。これに反する法律は作れないし指導者も守る義務がある法律の中の法律だ」「あんぜんほしょう、じょうやくっちゅうのは？」「オークはコボルトの村が襲われたら助けるからコボルトもオークの村が襲われたら助けるという約束」

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「便所や軒下の土、それに火山の周りにある黄色い変な粉なんか集めてこんなもんで何かの呪いでもするだか？」「これは私の専門外だが錬金術師どもが何やら面白いことを始めたみたいだな……」

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人間の学者たちによりもたらされた民主主義や法の支配、化学といった様々な制度、技術を持ち前の知性と向学心で砂に水が染み込むかのように吸収したオークたちはそれを他の亜人たちにも広めていった。最初は半信半疑だった彼等もオークたちの情熱や新たな力の前に次第に心を動かされていったのだった。