PKA先生の「医療の研究成果は日々更新され現場にフィードバックされている」
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一般の方にはあまり関係ない話ですがちょっと紹介。非小細胞肺癌(ほとんどの肺癌はこれ)に対する標準的診療方針が一部更新された、という記事です。:非小細胞肺癌におけるガイドライン改訂のポイント【肺癌学会2013】 http://t.co/juCKcq47VR
2013-12-22 02:41:07これ、内容はかなり専門的で、抗癌剤治療を自分でやってない医者(私を含む)が把握するには結構しっかり読み込まないとダメなレベル。なので一般の方が読んでわからないのは全く問題ないです。見せたかったのは中身ではなく、こういう改訂が為されているという事実の方。
2013-12-22 02:41:29こういうガイドライン(標準的診療の指針)の改訂は各種の病気に対して随時行われています。なぜかというと、「これが一番いい方法だろう」という推定は、新しい研究成果の出現により時々刻々と変化しているから。多くの場合は微妙な変化ですが、それでも十分に合意された違いがあれば更新される。
2013-12-22 02:41:51なお、日本肺癌学会が公開している肺癌診療のガイドラインはこんだけあります。どれも専門的な内容ですが、ざっと題名を眺めるだけでも、かなり事細かに決められているのがお分かりいただけるのではないかと。 http://t.co/hysh337mDf
2013-12-22 02:42:45近年一部の医者による標準医療バッシングのような言説が垂れ流されていますが、たとえば特に叩かれがちな抗癌剤治療1つとっても、こうやって多数の情報を総合した上で最良のものを選択するという形で常に更新され続けているものだということは、あまり知らない方も多いのではと思います。
2013-12-22 02:43:05そういう一部の医師が支持する特殊な医療のことは、ここでは特に批判はしません。ただ、そういうものがきちんと多くの知見に基づいて更新されているか、そういうものがよいとする根拠が明示されているかどうかは、各自で考えていただきたいなと思っています。その上で自分が選ぶのは自由。
2013-12-22 02:43:36なお、治療などにガイドラインがあるとはいっても、これは飽くまでも指標に過ぎませんので、個別の事情(患者の意向を含む)に応じて調整することがあります。また、標準医療に従えば全部上手く行くわけでは当然なく、一番いい見込みが「死の短期先送りと苦痛の軽減」でしかない場合もあります。
2013-12-22 02:44:01散々積み上げてきた知見を否定してアクロバティックな方法に活路を求めるというのは、ある意味「奇跡の希求」に近いものがありますが、「信じるものは救われる」というのは大抵が信じさせたい側の言葉であって、私が知っているのは概ね足元をすくわれた事例です。
2013-12-22 02:44:29何にせよ、誰かの一方的な言葉(これは私の言葉も当然含みます)を鵜呑みにせず、各々の説が立脚している根拠のところに目を向けていただきたいなと思っております。根拠すらも言ってる本人が急ごしらえしていないか、あちこち穴だらけでガタガタではないかなど。
2013-12-22 02:44:45それはさておき、今日は「ビフテキはビーフステーキの略ではなくフランス語のbifteck(ビフテック)のカタカナ表記である」という使いどころのない知識が入りました。
2013-12-22 02:58:36