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低頻度大規模事象の扱いは、単純なリスク比較だけでは不十分。

リスクが大きくても極低頻度なら、無視したほうがよいような気がする。もし対策すると莫大なカネがかかる。その費用負担に社会が耐えられないのではないか。社会を崩壊させてまでリスク管理するのは本末転倒だ。
自然
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早川由紀夫 @HayakawaYukio
原発の安全評価に火山リスクが、地震リスクに比べて、軽視されているのは確かだが、だからといって原発の安全評価に火山のリスク評価が不可欠だということにはならない。
早川由紀夫 @HayakawaYukio
10万年とか30万年とかの単位での安全を考えるとき、地震リスクや火山リスクに優先するもっと重要なリスクがあるのではなかろうかと思う。いや、それは、リスクと呼ぶべきものではないようだ。その時間単位の安全は、発生頻度の定量を旨とするリスク評価で判断できることではないように思う。
早川由紀夫 @HayakawaYukio
ひとの寿命の1000倍を超える時間の安全を、発生頻度をつかったリスク評価で論じるのには限界がある。
早川由紀夫 @HayakawaYukio
市町村長は、自分の任期である4年を大きく超える施策を責任もってとろうとしない。これからの類推で、ひとの寿命100年を大きく超える施策を責任もってなすひとがいると私は思わない。私はそのような試みを、はなから信用しない。
翌朝、また考えた。
早川由紀夫 @HayakawaYukio
リスク = 被害 × 発生頻度 である。リスクを管理するとき、リスク比較は重要だが、それだけではいけない。発生頻度が極端に小さい場合は、別途考えないといけない。3月11日の地震はあそこで1000年に1度だった。これは、そのような低頻度ではない。
早川由紀夫 @HayakawaYukio
破局噴火は、ひとつのカルデラで1万年あるいは10万年に1度だ。このへんになると低頻度であることを、リスクとは別途考えなくてはならなくなる。1億年に1度の隕石衝突による地球上の生物激変をあきらめることを、私たちは暗黙裡にすでに了解している。
早川由紀夫 @HayakawaYukio
カルデラ破局噴火で火砕流が100キロも走ったら、あきらめて死ね。まあ、そういうことだ。
原発との関係
早川由紀夫 @HayakawaYukio
原発をやってはいけないのは、10万年の安全が確保できないからではない。たかだが100年の安全も確保できないからだ。原発は、10万年の安全を確保できなくてもやっていいのだろうと私は思う。10万年の安全ばかりを問題にして、もっと重要な問題を議論し忘れていないか。
毎日新聞12月23日朝刊批評
早川由紀夫 @HayakawaYukio
どういうわけか手元に毎日新聞西部本社12月23日朝刊がある。1面と3面で原発の火山リスクを大きく取り扱っている。個々の原発について巨大噴火のリスクがあると50人中何人の火山学者が答えたかを示した表がある。
早川由紀夫 @HayakawaYukio
ゼロリスクはないのだから、すべての原発にリスクがあるに決まってるじゃないか。毎日新聞も、火山学者も、読者も、どうにかしてる。
早川由紀夫 @HayakawaYukio
「どの原発にもリスクはない」と答えた火山学者が9人いたそうだ。
早川由紀夫 @HayakawaYukio
なお、私は2011年に日本火山学会に退会届を出したから、このアンケート調査は私のところに届いていない。
早川由紀夫 @HayakawaYukio
現代都市を脅かすカルデラ破局噴火のリスク評価(2003年執筆)  http://t.co/SyikvX582z
早川由紀夫 @HayakawaYukio
15年前は、カルデラ破局噴火によって引き起こされる災害を学会で発表するのはおろか、話題にするだけでも、狂ったかと思われそうな雰囲気だった。時代は変わった。(よいことだと思う)
早川由紀夫 @HayakawaYukio
これが、私が「一線を踏み越えた」最初の学会発表。早川由紀夫(1998)現代都市への火山の脅威.日本火山学会1998年度秋季大会予稿集,山形大1998.10
黒沢大陸 @k_tairiku
懐かしいです。当時は記事を載せるのは結構大変でした http://t.co/Tm3x6KUpVF RT @HayakawaYukio:...
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早川由紀夫 @HayakawaYukio
@k_tairiku 朝日新聞記事を見たと言って、静岡県のある市の職員が大学の私の部屋に電話してきました。苦情ではなく、真面目な情報収集でした。(当初は、もっと大きな記事にする予定でしたよね)

コメント

早川由紀夫 @HayakawaYukio 2013年12月27日
毎日新聞による火山学者アンケートは、リスクの語を「リスク = 被害 × 発生頻度」と定義せずに聞いたものとみられる。不勉強な質問だったし、この質問に答えた火山学者たちも同じように不勉強だ。
早川由紀夫 @HayakawaYukio 2013年12月27日
被害を失われる人命の数で表現した。原発に与える被害は少し修正しないといけない。
早川由紀夫 @HayakawaYukio 2013年12月27日
原発が火砕流に襲われると一様に深刻な被害が発生するとみれば、発生頻度だけが考慮の対象になる。カルデラ破局噴火の発生頻度は日本列島全体で1万年に1回。ひとつの火山だと、ざっと10万年に1回。
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