小太刀右京さんによる「トワイライトガンスモークについての徒然話」
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日付も変わりましたんで、『トワイライトガンスモーク』についてのこれまでとこれからをつらつらツイート。なんだこりゃ、と思われた方はフォロー外すなりなんなり、適当に対処を。
2013-12-27 00:14:41『トワイライトガンスモーク』について
『トワイライトガンスモーク』はスタンダードサイバーパンクRPGとして開発を始めました。初期の企画は2007年です。いろいろあって『天下繚乱RPG』が優先された結果眠っていたのですが、『アルシャードセイヴァー』の発売の流れで企画が再始動し、どうにかここまでこぎつけました。
2013-12-27 00:16:07後書きにも書きましたが、日本のTRPG史において“サイバーパンク”というタームは「PC同士の裏切りと殺し合い」「GMがプレイヤーを罠にはめる」etcの負のイメージで語られてきました(完璧に誤解なんですが)。
2013-12-27 00:17:38とはいえ、サイバーパンクが日本で愛されていることもまた事実です。自分はもちろん大ファンなので、何とか国産サイバーパンクをまた動かしたい、と思っていました。21世紀の今、こうしたゲームをリリースできたことに喜びを禁じ得ません。
2013-12-27 00:18:53コンセプトワークについて
基本的なコンセプトワークは、自分が昔遊んでいたサイバーパンクRPG(シャドウラン二版、GURPSサイバーパンク、2.0.2.0等)のエッセンスを受け継ぎつつ、今の若いユーザーにも遊びやすくすることでした。チーム単位の導入、ハンドアウトの選択ルール化などはこのあたりに起因します。
2013-12-27 00:20:25もちろん、「近未来都市に住んでる超人がそれぞれの理由からひとつの事件に関わる」システムはトーキョーN◎VAという巨人がある、という事情もありますが(笑)。そこに『メタルヘッド・エクストリーム』などの開発ノウハウを乗せたのが、今の形になります。
2013-12-27 00:21:18世界観的には、今ホットな21世紀の諸作品『ニンジャスレイヤー』『攻殻機動隊』『虐殺器官』『殺戮のマトリクスエッジ』『鬼哭街』etcの流れを受けたものにしたつもりです。古いギブスン/ブレードランナー的なものと、新しい今のサイバーパンクが入り交じったものを作りたかったのです。
2013-12-27 00:22:43ゲームシステムについて
ゲームシステム的には、個別オープニングやエンディングをチャートで半自動生成したり(『ファー・ローズ・トゥ・ロード』や『蓬莱学園の冒険!!』、『サタスペ』の流れを汲んでいます)して、ある程度GMがシナリオを作る時の負担を減らそうと試みてみました。
2013-12-27 00:25:30付属シナリオの書き方も変えてみたので、ご意見戴けると幸いです。このあたりは随所に、『レッドドラゴン』や『異界戦記カオスフレア』などで得られたデータのスピンオフがあります。全部が上手く行っているかどうかはわかりませんが「また同じようなSRSかよ」と言われないよう頑張ったつもりです。
2013-12-27 00:26:24「あと七年で終わる世界」
「あと七年で終わる世界」というアイデアは、「一体なんでサイバーパンクRPGの悪役はこんなに捨て鉢な悪事を働くのだ」というところから逆算しました。世界にタイムリミットがあるので、悪党も善人も性急に結果を急ぐのです。そこでどう生きるかは、もちろん皆さんの自由です。
2013-12-27 00:27:51PCが「人間に擬態したナノマシン(法的には)で人間として扱われない」のは、もちろん「こんなすげえ能力あったらフリーじゃなくて企業や軍に雇われたほうがよくね?」という疑問を回避するためですが、同時に「人間とそうでないものの境界」というテーマを扱いたかったからです。
2013-12-27 00:30:24「どこまでが人間なのか」「自分とは何なのか」というのはサイバーパンクに欠かせないテーマだと思っています(暗黒街や裏切りよりも)。過去色々なアプローチがあるのですが、今回は社会的な立ち位置からそこにアクセスしてみました。
2013-12-27 00:31:34そのあたりが、「電脳にバックアップされた記憶の残滓がゾンビ化した肉体を動かしている」“ネクロソーマ”のアイデアソースだったりもします。メルカバも最初は機体から降りられないつもりだった(クラス名=ロボ名なのはその名残)なんですが、さすがにエグいのと遊びにくいのでやめましたw
2013-12-27 00:33:50時空振動弾で過去の歴史を吹き飛ばしたのは、現在の延長線上にある架空近未来のネタで既存の作品に勝てるアイデアが思いつかなかった…というのもあるんですが、もうひとつは「人間とそうでないものの境界」というテーマを切り出すために、過去の歴史のしがらみを切り離したかったというのもあります。
2013-12-27 00:36:44「単にダイスを振るだけの作業にならない情報収集」をやってみたかった
話が前後しますが、もうひとつやってみたかったのが、「単にダイスを振るだけの作業にならない情報収集」でした。端的に『天下繚乱』などに比べて二手間くらい増えているんですが、作業感を減らしてハプニングを増加させたかったのです。割と僕のわがままです(笑)。
2013-12-27 00:40:42装備を金で買い、生活費を計算し、重量を細かくカウントするルールもそうです。もうちょっと手触り感というか、架空世界の実在感を感じられるルールにしたかった、というのがあります。『メタルヘッド』や『レッドドラゴン』の流れですね。
2013-12-27 00:42:51結果としてキャラクターメイクは相当面倒になりましたが(コンベではサンプル推奨です)、自由度の高いものにはなったと思います。サンプルごとにレベルまで違う(経験点を金に変換しているかどうかでレベルに高低がある)のは、『天羅WAR』以来ですね。
2013-12-27 00:44:04まあ、過去に自分を含めた人が作って来たものを否定したいわけではもちろんなくて(笑)。やるからには人と「違う」ものを作って見たい、という主に欲望の産物です。それが吉と出るか凶と出るかについてはハラハラしております(笑)。
2013-12-27 00:46:32